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タイヤ交換に気をつけたい話

 冬用タイヤは役目を終えて、履き替えの季節になりました。基本、自分で替えています。
 替えた後はガソリンスタンドで締め直しと空気圧をみてもらうようにしていて、これまでトラブルになったことはありませんでした。

 今年も同じようにして、さて春だなぁなんてことを思っていますと、走行中に急に違和感が出現しました。前日まで普通だったのに、なんだか前の方からカタカタ音がします。

 これは、アレだ。なんかヤバいやつだ。

 音の様子と状況で、大体の予想がつきます。
 十中八九、タイヤでしょう。

 先日タイヤ交換後にみてもらったガソリンスタンドのスタッフ、妙に老齢で聞き返しが多いことに少々不安を覚えましたが、その後の走行が普通だったから油断していました。

 午前中の予定に心の中で別れを告げて、次に見えたガソリンスタンドに入ろうと決めます。
 ありました。よかったセルフじゃない。

 事情を伝えると整備士長らしき人が出てきて、二つ返事でチェックを始めてくれました。

 「ああ、ココ弛んでますね」

と言われた左の前輪は、確かに怪しい様子でした。このまま走行していたら破損やタイヤ脱落になっていたかもしれません。怖い怖い。

 一度他店でチェックされているとはいえ、こうなると全てのタイヤが信用なりません。そもそも私の交換したタイヤではありますが、チェックを通過している以上、責任の所在たる老齢のスタッフに「あのヤロウ…」と念を送ります。

 結果、他のタイヤは全く問題なくて、左前輪だけが弛んでいました。
 …意図的じゃないですよね?ね?


 素早い対応で快適な状態を取り戻した愛車に乗って、私は職場に向かいました。
 優良なガソリンスタンドとそこで対応してくれたスタッフに祝福の精霊を捧げ、ちょっとアレだったガソリンスタンドに呪いの精霊を与えます。
 陰と陽は表裏一体、バランスが大切ですね。


 タイヤ交換は簡単ですが、アフターケアに気をつけるべきであること、そして専門家を通したとしても違和感があったら自分の感覚の方を信じること。そういう学びを得ました。
 医療業界でもセカンドオピニオンは有用ですね(緊急性の乏しい疾患の場合に限ります)。


 拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。穏やかな陽気に浮かれることもありましょう。春とはそういう季節です。
 願わくは、貴方の心の弛みが事故に至る前に、そっと引き締めて良い一日を過ごせますように。



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