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夜を忘れた花 《詩》
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「夜を忘れた花」
儚い程の細い血脈にも
生きた赤い血が流れている
何処までも繊細で美しい
君の最後の声が空に消える
熟考は深い沈黙を必要とし
夜を忘れた花の傍には
眠りと覚醒
現実と非現実の夢が横たわる
風や水が流れる様な陰影が
僅かに不揃いな図形に映り込む
君は居なくなったけど
君はいつでも僕の傍に居る
其処にある無言の想いが
言葉にならない声になる
喪失と喪失
弱さと弱さ
傷跡と傷跡
痛みと痛みが
深く僕等を結び付けている
光の中に影の中に君が居る
何も問いかけはしない
あらゆる闇が通り過ぎても
終わりなき炎で照らし続ける
僕等は強く
抱きしめ合わなくてはならない
心臓の音が聞こえるくらい強く
生きた赤い血が流れているから
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