スコール 《詩》
「スコール」
ドーナツショップのカウンター
穴が開いてるから
可愛いんだよねって
ドーナツの穴から僕を覗いた
茶色い瞳が笑ってた
駅ビルの旅行代理店の前で
南の島のパンフレットを眺めた
前に首里城に
行った時の事を思い出していた
いきなりのスコールで
ずぶ濡れになって
どちらが雨男なのか雨女なのか
そんな話しをしたよね
サーターアンダギーとか海葡萄
ブエノチキンとかオリオンビール
今でもハッキリと覚えてる
だけど
もう夏はうまく思い出せない
あの日の太陽も そして君の輪郭も
スコールが通り過ぎた
嘘みたいな綺麗な空
君が笑った 確かに君は笑っていた
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