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「シンキング・タイム」

さてさて、シンキングタイムです。(「DXの本質」からは一旦離れます)

世の中は、VUCA WORLDと呼ばれる不確実性の時代です。

VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ、という4つのキーワードの頭文字から取った言葉であり、 現代のカオス化した経済環境を指しています。

一言でいうと「 予測不能な状態 」です。

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VUCAはもともと1990年代にアメリカの軍事領域において用いられてきた言葉で、昨今、経済、企業組織、個人のキャリアにいたるまで、ありとあらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況にあります。
そんな中、2010年代に入って以降、世界の経済界各所で「VUCAの時代」が到来したといわれるようになりました。

VUCA WORLDはそんな、めまぐるしく変化し、先が予測できないビジネス環境を示しているといえます。

さて、そんな「予測不可能な不確実性の時代」において、思考を停止することは死を意味します(大袈裟か、、、)

そこで現在、いろいろな思考法が生み出されています。

ロジカル・シンキング、ラテラル・シンキング、クリティカル・シンキング、システム思考。もう少し、広げると論点思考、仮説思考、アナロジー思考、デザイン思考など、、、
枚挙にいとまがありません。

これらの思考法については、どれか一つだけ覚えておけば良いというものではなく、思考を停止させないために、様々な思考法を駆使しながら問題解決をしていく必要があります。

特に、VUCA WORLDにおける時代は、この思考法の切り替えが重要になってくると思います。
この切り替えができるかどうかで、大きな差が生まれるのではないでしょうか。

優秀な人はみな、単に思考法を使うだけでなく、瞬時に思考法を切り替えていると思います。

今回は、ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、ラテラルシンキング、システムシンキングを中心に思考の切替について考えていきたいと思います。

それぞれの詳細な内容は、書籍や様々な記事等でも取り上げられているので、そちらを参考にしていただければと思います。

ここでは、簡単にそれぞれの特徴をあげておきます。

ロジカル・シンキング
Logical Thinking(ロジカルシンキング)「論理的思考」です。
ビジネス上、「ロジカル(論理的)である」とは、一般的には、考え方に筋道を通し、主張と根拠を論理的に説明するフレームワーク(枠組み)のことを指します。
物事を因果関係(原因・結果)、相関関係、包含関係などに整理し矛盾なく考える思考法です。
大きな問題を、ロジックツリー等で要素分解し問題を小さくしなかがら分析していく思考法です。
ロジックツリーで分解する際に代表的なフレームワークとして、MECE(ミッシーあるいはミーシー、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭字を取ったもの)があります。
「全体像を捉える」ために、「モレ」や「ダブり」がないように要素を洗い出すことをいいます。
しかし、複雑化した社会においては、要素還元主義的な思考は垂直的で、行き詰まり思考停止に陥ります。
そうした際に、有効な思考法がラテラル・シンキングです。水平思考です。
ラテラル・シンキング
Lateral Thinking(ラテラルシンキング)「水平的思考」です。
ラテラルシンキングとは、既成の理論や概念にとらわれず、様々な異なる角度から物事を見たり、物事の新しい組合せを考えることで、自由なアイデアを生み出すための思考法です。
論理的にタテ掘りして解を導き出すロジカルシンキング(別名:Vertical Thinking、垂直的思考)に対して、発想をヨコ(水平)に広げていくことで解を求めていく方法のため、水平的思考と呼ばれます。
クリティカル・シンキング
Critical Thinking(クリティカルシンキング)「批判的思考」です。
問題や事象に対してまず疑問をもつ、という思考法です。
常に「なぜ?」と問うことにより、客観的に物事を捉え、常識やバイアスの殻を破ります。
クリティカルシンキングを活用することにより、常識やバイアスに気づき、視野を広げ、できることの幅が広がります。
人は、多かれ少なかれ思考に偏りがあり、自由な思考を阻害します。
それに対して、「なぜ?」と問いかけることにより思考の幅を広げます。
これは、何でもかんでも批判するということではなく、また、否定するということでもありません。
システム・シンキング
解決すべき対象や問題を「システム」として捉え、多面的な見方で原因を探り、問題解決を目指す方法論です。
現実の複雑性を理解するためにものごとのつながりや全体を見て、その本質について考える思考法です。
システム思考では、現実に起こっていることを俯瞰して捉え、ある事象によるフィードバックループがどのように絡み合っているかの全体像をループ図として「見える化」します。
そして、そのシステムの本質について理解をもとに働きかけを行うことで、本質的な問題解決や未来創造を助けることを目的とします。

ここで、これらの思考法の関係を考えてみました。
それぞれの思考法は次のように関連していると考えています。

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物事を論理的に考えるには、ロジカル・シンキングが重要です。
しかし、単純な世界や機械的な世界であれば論理的思考でも十分ですが、VUCA WORLDのような複雑な世界においては、ロジカル・シンキングだけでは行き詰まります。(要素還元主義の限界...)その時に視点を変えて、ラテラル・シンキングのように、水平的に考えるということは重要です。さらに、その思考の視野を大きく捉え、問題の対象に外にまで広げ、俯瞰的に各事象におけるフィードバックループを考慮するシステム思考が求められてきます。
そして、それぞれの思考法を常に、「なぜ?」「どうして?」「本当にそれは正しいの?」と、一歩下がって客観的に評価するクリティカル・シンキングで思考の質・精度を高めるということが重要だと考えています。

その思考法の構造をまとめたものが次の図です。

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思考法は上図のような構造を持っていて、常に思考停止にならないように切り替えて問題を解決したり、イノベーションを想像していくことが重要です。

その思考の切り替えにおいて重要な要素となるのが、視点・視野・視座です。
この3つの「視」により、自信のコンフォートゾーンをズラしながら思考を切り替えていくことによって、思考停止を防げると思います。

視点・視野・視座

様々な思考するにあたって、視点、視野、視座という観点は重要です。
こちらでも、視点、視野、視座は取り上げているので、参考にしてもらえると嬉しいです。

VUCA  WORLDのような複雑な予想もできないような環境の時代、思考停止に陥らずに常に考え続けることが重要だと思っています。

さあ、シンキング・タイムです。

ということで、MY FIIRST STORY/BGM より、「シンキング・タイム」
とってもカッコいい曲です。



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