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【シナモンスパイス】ニッケイ、ニッキ

 

15〜16世紀の大航海時代、探検家たちが探し求めた最初のスパイスのひとつです。

 シナモンはスリランカ原産のクスノキ科の木の樹皮を乾燥させたもので、聖書にも古代エジプトで使われていたという記述がありますが、スリランカでの記録は13世紀までないので、これはカシアのことではないかと思われます。1636年、オランダ人はスリランカのポルトガル人を追い出し、野生のシナモンの栽培を始めました。栽培は順調で、母国オランダでは高価格を維持するために余剰分を燃やしさえしていました。そして1796年にイギリス東インド会社にとって代わられるまで、この地でスパイスの独占貿易を続けていました。1770年代にはいってからは、シナモンはジャワやインド、セイシェル諸島にも移され、各地で競って商われる品となりました。

ところでシナモンちゃんはどこで育つ?

 海岸沿いの低地に育ち、砂混じりの土壌を好みます。収穫は雨期で、スリランカでは5〜6月および10〜11月にかけて行われます。いちばん最初に収穫した樹皮は厚くて質が劣り、はがし取る回数を重ねるにしたがって質の良いものがとれるようになります。また、幹の中心から出る細い枝が最上のシナモンとなります。収穫したあとはスティックに切り、日にあたって湾曲するのを避けるために陰干しします。
 優しくほのかな甘みがあり、木のような、デリケートながら独特の香りがあります。

シナモンの木の花言葉には「清純」と「純潔」があり、純粋な気持ちを表しているため、恋人や尊敬する人へのプレゼントにも最適な植物です。

#スパイス図鑑  31ページより



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