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Withコロナ時代のテクノロジー活用例「サッカーのトレーニングは安全か?」

社会全体がソーシャルディスタンスを確保しながら歩みを進めていかなければならない「Withコロナ」の時代。これまで以上にテクノロジーの有効活用が重要になる。

今回は、テクノロジーを活用して安全なサッカーのトレーニング法を導き出したイングランド・プレミアリーグの事例を紹介したい。

プレミアリーグのトレーニングでは、2メートル以内の接触時間は、平均1.8秒まで短縮

イングランド・プレミアリーグのチームに対し、GPS(全世界的な位置測位システム)を用いた計測デバイスを提供する「STATSports」は、新型コロナウィルス流行以前のトレーニングデータを用いて、プレーヤー同士の接触時間を正確に特定したと発表した。

選手を中心に直径2メートルの円の中に入った人の滞在時間を計測したそうだが、その結果は、なんと1日のトレーニング(おそらく2時間程度だろう)で平均3.3秒しかなかった。

さらに過去のデータを活用し、接触時間が少ないトレーニングメニューを洗い出し、メニューを組み直すことにより、接触時間を1.8秒にまで減らしたという。

※拙い英語力なので、もしも間違いがあったら指摘してください。

各カテゴリーに応じた練習メニューのプロトコル提供に期待

この結果をそのまま地域のスポーツクラブが鵜呑みにして良いかと言うと、当然そうではない。

このデータは、あくまでもイングランド・プレミアリーグというトップレベルで、しかも分別のある大人が実施した結果であり、極端な例で言えば、ゲームをすればすぐに「団子サッカー」になってしまう園児や小学低学年の場合には、別の安心・安全対策が必要となる。

また、日々の練習では、水分補給や、メニューの合間の休憩、コーチが選手に近づいての指示など、接触を伴いそうな危険は多く孕んでいるので、これらにも注意が必要だ。

さすがに計測デバイスをつけて練習できるような裕福な地域スポーツクラブは日本には数少ない。今後は、このような情報をもつクラブ(例えばJリーグの下部組織など)が、データを開示して安全にトレーニングができるルール・プロトコルを作り上げていくような取り組みが起きることを期待したい。


取材・文: 瀬川泰祐(スポーツライター・編集者・プランナー)

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