福祉作業所「あい・わーくす」を営む中学の同級生、武蔵原くんとSOUPの代表である私は、お互いの仕事の幅を広げていこうとタッグを組み、打ち合わせを重ねました。 とはいえ、私たちは最初からうまくいったわけではありません。 やるべきことはお互いはっきりしていましたが、印刷作業が思うようにいかず、行き詰まったこともありました。シードペーパーはタネが入っているので厚みや凹凸があり、最初に導入した印刷機では、何回やっても印刷がずれたり、タネが詰まったり、もうこれ以上はできないと暗礁に
山梨県の和紙の里で山十製紙を営む笠井さん、相模原の福祉作業所「ビーネックスウィズ」に並び、シードペーパーの国産化にもうひとり欠かせなかった存在が、長野県松本市に福祉事業所「あい・わーくす」を構える武蔵原望(むさしばらのぞむ)さんです。彼はこの企画のアイディア段階から関わってくれました。 きっかけは松本での再会から 武蔵原くんは、私の地元、愛知県の同級生。私は20代に地元を離れ、彼も早くに安曇野へ移住。まさか大人になって一緒に仕事するとは思いもしませんでしたが、趣味の山登り
地球温暖化や海洋プラスチック問題など環境への意識が高まるとともに、最近、身近にある様々なものが様子を変えています。スーパーやコンビニの袋が有料になり、「環境に配慮したバイオマスプラスチック」と印刷されています。大手通販の宅配包装も簡略になり、ビニール包装が消えて紙袋になったり、ファストフード店でも使い捨ての紙ストローや木製スプーン・フォークが配布されています。 このような流れを受けて、SOUPが個包装に使用しているOPP袋も徐々に見直しています。ノベルティの制作は、配布効率
第1回目でお話しましたが、日本産のシードペーパー「花咲く和紙」をつくるにあたり、2022年から協働している会社のひとつに神奈川県の「株式会社ビーネックスウィズ」があります。母体は15の会社を持つホールディングカンパニーで、「ビーネックスウィズ」はグループ内の特例子会社として、障がいのあるかたを一手に雇用し、グループ内各社から回収されたコピー損紙などを使って再生紙をつくっています。さらにステーショナリー商品やカレンダー、販促品などの印刷物にも加工しています。つまり、もともと紙漉
タネが漉き込まれたシードペーパーを、日本でつくりたい、そう思いはじめてから数年、2022年にようやく念願の「花咲く和紙」を発売するに至りました。以前から山梨県身延町の有限会社山十製紙との協業は始まっていましたが、その一方で、神奈川県相模原市の「ビーネックスウィズ」との出会いもありました。仕事でおつきあいのある紙の商社のかたが繋いでくださったのです。2021年に初めて顔を合わせ、その後、数回の話し合いを経て、2022年3月からようやく本格的にスタートしました。 もともと手漉き
バジルやカモミールに代表されるハーブ類。シードペーパーでもハーブミックスは人気です。雑草のように増え、惜しみなく収穫できるようなイメージがある一方で、なかなか発芽しない! ハーブ初心者のかたからは、そんなお悩みも聞こえてきます。実は発芽と育て方には、ちょっとしたコツがあるのです。今回はバジルに特化してお話ししましょう。 発芽は気温20度以上が最適! まず、育て始める時期について。冬の寒い時期は避け、気温20度以上の春が最適です。外であれば、遅霜の心配がない4~5月がオスス
12月7日から9日まで、東京ビックサイトで開催されたイベント「エコプロ」に出展しました。 エコプロの開催は実に3年ぶりでしたが、今回で24回目。SOUPとしての出展は4年ぶり3回目になります。 SDGs関連に興味をお持ちの企業のかたから一般のかた、これからの世界を担う子供達まで、今年は3日間で約6万人の来場がありました。 5つの展示会と各種のテーマ展示でSDGsへの取り組みを紹介 このエコプロは、大学・教育機関コーナーや海洋プラスチックごみ対策パビリオン、森と木で拓くSD
日本製のシードペーパー「花咲く和紙」に、新シリーズ「花咲く和紙クラフト」が誕生しました。この商品は封筒メーカーである株式会社イムラ封筒とSOUPの古紙循環プロジェクトによって生まれたものです。イムラ封筒とは1950年(大正7年)に創業し、国内シェアトップの老舗封筒メーカー。封筒の製作時に出る紙の切れ端を再利用したいとの思いから、SOUPとのコラボが実現しました。 古紙循環プロジェクトとは、企業参加型のサステナブルな取り組み。「我が社の紙でシードペーパーをつくりたい!」と手を
ある小学校の150周年記念の式典で、校庭からシードペーパーを付けたバルーンが飛ばされました。 青空に舞い上がる色とりどりのバルーンの紐には、メッセージが書かれたシードペーパーの丸いタグが付いています。シードペーパーは植物にタネが漉き込まれたリサイクルペーパー。ひと晩水に浸して土に埋めると、数日後には芽を出し、花を咲かせます。今回はカモミールのタネが漉きこまれたものです。バルーンを飛ばす前に、そんなシードペーパーのことを説明すると、保護者や生徒たちから驚きや関心の声が多数上が
いつも花咲く和紙のお話しをさせていただいていますが、シードペーパーと花咲く和紙を扱うSOUPには、実はこんな商品もあります。それが「グリーンスティック」。もうすぐ日本で発売して15周年を迎えるので、これを機に少し紹介させていただきます。 みなさん、紙マッチをご存知ですか? 近年ではもう見かけなくなったマッチのデザインの一種ですが、以前はポピュラーな存在でした。グリーンスティックはそんな紙マッチを連想させるデザインで、マッチのようなスティックの先端に植物のタネがついているとい
この夏から、花咲く和紙の第2弾として扱っているのが「みつばちミックス」です。わすれな草やヴィオラ、かすみ草など、日本みつばちが好きな花のタネをすき込んでいるので、その名を付けました。ちなみに、第一弾はポピュラーなハーブ、カモミールでした。 日本みつばちが減っている、そんな記事を目にして そもそも私たちがみつばちにフィーチャーしたわけは、日本みつばちが減少しているという記事を目にしたからです。日本古来から生息している日本みつばちは、自然林が杉やヒノキの人工林へと変わっていく
シードペーパーは古紙を再生する段階で、植物のタネをすき込んだリサイクルペーパーです。今年の春から国産のシードペーパー「花咲く和紙」を発売し、それにともなって企業参加型の「古紙循環プロジェクト」をスタートしました。 古紙循環プロジェクトとは、ひと言でいえば、企業から出た紙ゴミを提供していただき、それを使用して「花咲く和紙」をつくるというものです。つまり、古紙の循環=リサイクルという好循環が実現しました。 「自分たちの会社からでた紙ゴミから、シードペーパーをつくれるなんて!」
花咲く和紙のタネはカモミール。 まだまだ発展途上ですが、試行錯誤の末にこの春、商品化となった「花咲く和紙」。まず最初に漉き込んだのは、ジャーマンカモミールのタネ。白い花びらの真ん中が、こんもり黄色く盛り上がった可憐なハーブです。 カモミールを選んだ理由はいろいろありますが、まずはタネが小さいので、紙にしたときに表面がなめらかになり、和紙という名称が似合う風合いになるからです。また発芽率が高く、初心者でも育てやすいので、お客様に喜んでいただけるのも理由のひとつ。そして見た
今年の春からスタートした、国産のシードペーパー「花咲く和紙」。おかげさまで、最近はお問い合わせが増え、1ヶ月先までのご予約が埋まっています。まだまだ課題は多くありますが、新商品としてとても嬉しいスタートになりました。 さまざまなご縁が繋いだ紙 2年前、コロナ禍でスタートした花咲く和紙の開発ですが、そもそも、アメリカのシードペーパーを手本に、10年前から「日本でも日本の紙ゴミで作りたい、きっとできるに違いない」そう思い続けてきました。「やりたい」「できる」と思い続け、言い続
2021年12月にオフィス兼ショールームを鎌倉・鶴岡八幡宮の袂にオープンし、3月からは月に3~4日、オープンデーをはじめました。当初は、春のハイシーズンだけ開催しようかと思っていましたが、始めてみたら、毎回だれかしら来ていただけるので、楽しくなってきました。これが新しい方々との大切な出会いの場となっています。 4月もいろいろなかたが顔を出してくれました。神奈川新聞の記事を見てきてくださったおばあちゃん、ご近所の小町通りのギャラリーにお勤めのかた、この夏に新しい家具ブランドを
先日の日曜、4/10は、横須賀の大楠山の麓にある「SYOKU-YABO農園」で開催された「農園エシカルウエディングフェス”Joy!”」に出店しました。当日は見渡す限り晴れ渡り、今年はじめての夏日を記録。畑も緑多く、気持ちのいい一日でした。 エシカルウェディングに共感しますテーマは文字通りエシカル、つまり環境問題を意識した自然派ウエディングの提案です。自然由来のメイク用品、雑貨、ウエディングドレスにスーツ、コーヒー、スイーツなど、無農薬の野菜も並んでいました。私たちも日本製の