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2月7日、横浜市上大岡小学校で紙漉きワークショップを開催

シードペーパーの事業の一環で、学校やデパート、イベントなどで、たびたびシードペーパーづくりのワークショップを開きます。シードペーパーという紙がどんなものか、どうやって作るのかを特に子供たちに知ってもらうことで、輪を広げていく活動です。2024年初のワークショップは横浜の上大岡小学校へ行ってきました。

上大岡小学校には、上小タイムと呼ばれる「総合学習の時間」があるそう。これは子供たちが自ら考える力や学び方、ものの考え方などを身につけ、よりよく問題を解決する資質や能力などを育むことが狙いです。

紙漉きでゴミを減らしたい、笑顔を届けたいという思いから

このクラスでは、「ゴミを減らしたい」「リサイクルの大切さ、紙は生まれ変わることを知ってもらいたい」 という思いがあり、それを広めようとプロジェクトに取り組んできたそうです。

全校生徒に紙漉きの作品をと考え、 1年生には名刺サイズの紙、2年生には飾りを入れた丸い形のカード、3年生以上には丸めて中にライトを入れたらランプシェードになる、薄い紙を贈ったといいます。

保護者にもこの活動を伝えたいという思いから、PTA主催のフェスティバルでは紙漉きでつくったしおりを販売し、売上金はユニセフに寄付しました。

総合学習の時間って、創造の力がどこまでも伸びていくのですね。

「シードペーパー」のことも子どもたち自身で見つけ、ワークショップのご依頼も子供たちからお電話をいただきました。自分たちでつくったものを「まちで配って、 花を咲かせてもらいたい、笑顔を届けたい、身近なSDGを感じてもらいたい 」という思いに、私たちも感銘し、喜んで引き受けました。

理科室でシードペーパーづくり

3月19日に卒業式を控えている子供たち。今回のワークショップは、集大成ともいえる最後の活動。できたシードペーパーは、信号で旗振りをしてくれているかたなど、お世話になった地域の人々に贈りたいと考えているそうです。

まずは担任の先生にご紹介いただき、シードペーパーの説明をしました。
シードペーパーはアメリカのコロラド発だということ、タネが漉きこまれていること、自らの古紙でシードペーパーをつくる「古紙から花へ」のプロジェクトのこと。そして福祉作業所のことまで。SDGsの項目を交えて話しました。

子供たちは「へえ〜、そうなの?」と、興味津々の顔。

担任の先生曰く、初めてシードペーパーを発案したコロラドの大学生のことを知り、 自分たちも同じような考え方をしていたことに喜びがあったと教えてくれました。

古紙と水をブレンダーにかけてドロドロに

まずは古紙をシュレッダーにかけて

では、実際に紙漉きのスタート。
用意するのはブレンダーと古紙と水、網を貼ったすき枠、タオル、そしてタネです。

学校で用意していただいた古紙のほか、持ち込んだ古紙をシュレッダーにかけて細かくしたら、ブレンダーに紙と水を入れて撹拌します。

各テーブルで一人一人が様子をみながら水を加えて、細かく滑らかに、紙漉きに適した加減にします。

どろっとした手触りが気持ちいい?


古紙に水を加えてドロドロに

古紙と水が混ざりあい、十分なめらかになったら、四角い水槽に流し込みます。なかには、手を入れてパルプの細かさを確かめる子も。

木枠ですくって水を切りながら厚みを均等に

木枠ですくって厚みを均等に

ドロドロに混ざった古紙と水をケースに流し込んだら、次はタネ。子供たちは自分のタネを慎重にパラパラと加えて混ぜていました。今回はジャーマンカモミールとビオラ、かすみ草のミックス。出来上がったシードペーパーを春と秋にひと晩水に浸して土に埋めると、やがて芽が出て花が咲くんですよ!

次はパルプを、網を貼った木枠ですくいます。出来上がった時に紙の厚さが均等になるよう、木枠をゆっくり揺らしながら厚みを整えるのがコツ。あまり厚いと乾きにくくなるんです。厚みが均一になるまで何度もトライする子たちもいました。

そして水気をある程度切ったら、厚みのあるキッチンマットと不織布の上に移し、さらにタオルドライ。タオルはびしょびしょ。ここでしっかり水を抜いてから木枠をはずします。

あとは日当たりと風通しのいい場所で、板やガラスに貼って1日自然乾燥させるだけです。

不織布とキッチンマットの上に移して水切り

子供たちにシェイプをプレゼント

最後に、子供たちにさまざまな形をしたシードペーパーのシェイプをプレゼント。葉っぱやハート、バケツなどの形を机に広げると、子供たちは「どれがいいかな〜」と選ぶ姿が楽しそうでした。シェイプは出来上がった自分のカードに貼ってだれかに渡したり、自分で埋めるのも一案です。

記念撮影のあと、みんなで片付けをしてワークショップは終了。
このあと、お世話になった町のみなさんに配るという子供たち。その様子を想像するだけで、私たちも嬉しくなります。

担任の先生からも「子どもたちのこれからの活動がよりよいものになると、子どもたちの振り返りからも感じました」という言葉をいただき、とてもいい1日になったと心から思っています。

最後にSOUPの商品、シードペーパーのシェイプをプレゼント。


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