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ランニング大会で地域をPRするには

週末、遠出してランニングの大会に出てきた。泊まりがけで。簿記試験の直前にそんなことしていいのか?とは自分でも思う。でも試験より先に大会にエントリーしてたから仕方ない。宿の部屋で、少しは簿記の勉強もした。

ごく平凡なランナーなので、大会の話は書かない。それなら何を書くかというと、ランニングの大会を通して地域のPRをするにはどうすればいいだろうということ。

今回、朝早めのスタートだったけど開会式に町長さんが来て挨拶をした。時折冗談を交えて参加者の笑いを取っていたから、こうした場に名誉職的な位置づけで来る人としては非常に上手いスピーチだ。

大会の雰囲気も良くて途中では地元の人にたくさん応援してもらい、個人的にはその自治体に対する親しみがぐんと増した。

では、この好感をもとに、もしこの町が「参加者に心理的なサポーターになってもらう」、例えばその1つの形として「こころよく財布の紐を少し緩めてもらう」にはどうしたら良いだろうと考えた。

今回、大会は朝早くのスタートで、走り終えた後は長い帰路が待っていた。それで早々に会場を後にした。会場に飲食物や土産ものを売る店(出店も含め)はなく、そこで地元産品などを購入する機会はなかった。

地元品を販売するという点では、例えばスタート兼ゴールとなる会場に、テントや屋台で出品してもらうのは1つの案だ。スタート前のランナーは走ることで頭がいっぱいなので、狙い目はゴール後。ただ、規模があまり大きくない大会だと参加者数自体が限られるので、何を出してもあまり多くは売れないだろう。それに出店する店側は負担に感じるところもあるかもしれない。

もし自分が町の職員だったら、街の紹介と合わせて、ふるさと納税を告知しようと提案するだろう。

具体的には、参加賞として渡す「ちょっとした地元産品」や途中のエイド(補給所)で出す補給食の一部を、ふるさと納税で提供している品と合わせる。その上で、スタート前の首長挨拶では、町の紹介、特産物のPRと合わせてふるさと納税の告知をしてもらう(合理的な首長であれば、こうした大会に来るのは地元以外の人が多いからふるさと納税の告知は利点があるとわかってくれるのでは?)。

「お土産や、エイドで出す食品・飲料の中にはふるさと納税の返礼品になっているものもある。気に入ったらぜひ検討を」といった感じの内容だ。

そして参加賞で渡す袋の中にも、地元産品の土産とともに「街の紹介+ふるさと納税品の紹介」を印刷したチラシを入れる。

ふるさと納税はPRの仕方に一定の制約があるようだけど、町紹介の一部として印刷物に載せる事は問題ないのではなかろうか(私は専門家ではないので、詳しいところは知らないが)。

こうすることで、町を気に入った、エイドでおいしい食べ物を食べた、お土産が家族に喜ばれたといった人たちが、帰宅後に大会のことを思い出しながら「ふるさと納税してみようかな」と思うきっかけになるのではないだろうか。

実際にふるさと納税してくれるところまで行く人はすごく限られるかもしれない。でも、この手法のよいところは告知に元手がほとんどかからないこと(チラシは他のところでも使えるし)。しかも、町に好意的な気持ちを抱いただろう人に直接伝えることができる。

ふるさと納税品のことを知ってもらえば、そのときすぐでなくとも後日何かのタイミングで思い出してもらえるかもしれない。それは町にとっても、そこに親近感を抱いたランナーにとってもよいことなのではなかろうか。

走っている途中と帰りの電車の中で、ぼんやりとそんなことを考えた。


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