目的と目標 本当にもたらしたいもの

今回は目的と目標について記したいと思います。
目的と目標についてはインターネットで検索すると大変多くの記事を見つけることができます。この記事を書く前にいくつかのサイトを開いてみましたが、個人的にはどうにも腑に落ちないものが少なくありませんでした。
そこで今回は僕なりに目的と目標について考えます。

ところで「目的と目標」については、経営戦略やマネジメント、リーダシップ、自己啓発などといったビジネス寄りの記事で多く目にします。しかし僕が「論理的思考」の中で述べるのには理由があります。
戦略にせよ、マネジメントにせよ、また他のいずれのビジネス課題にせよ、必ず理論があります。どの問題の取り組むにせよ、それぞれの理論を適切に理解し、実践しなければ実現できません。
例えば僕が事業として取り扱う案件では、往々にして方法のみが知られており、そも本来の「目的」となぜそうなるかという理論が理解されていものも多いです。これまでnoteで取り上げた内容で言うとCIがこれにあたります。
※詳しくはCI(コーポレートアイデンティティ)の記事をご覧ください。
どんなことでも、その本来の効果を発揮するためには、論理的に考えて適切な計画を立て、実行しなければなりません。そのため広告デザイン専門学校の講義でも「ロジカルシンキング」の中で「目的と目標」を考えますから、ここでも論理的思考で述べます。

まずは「目的」と「目標」について考えましょう。

・目的
[1]実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて。
[2]倫理学で、理性ないし意志が、行為に先立って行為を規定し、方向づ けるもの。

・目標
[1]そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするも の。
[2]射的・攻撃などの対象。まと。
[3]行動を勧めるにあたって、実現・達成をめざす水準。
※大辞泉

「目的」と「目標」について、辞書では上記のように説明されています。
この説明から考えると、簡単に言えば、「目標」は達成したい事柄であり、「目標」は目的を達成するために基準となる指標ということになります。

上記のことから考えた場合、目標を100%達成できた時、目的も必然的に実現していることになります。そうすると、もし目標を100%達成したのに目的が実現していなければ、目標設定が間違っている、計画に実現性がない、方法や手段が適切でないといった原因が考えられます。
このように目的を実現するため、適切な目標をを設定するのことも論理的思考の役割と言えます。

例を挙げましょう。
例えば勉強する目的を考えたいと思います。
勉強する目的は様々です。試験のためであったり何かの手段であったり、身につけたい技術に不可欠な手段であったりと色々です。この時の目的によって、設定するべき目標がかなり変わってきます。

学校の定期試験はそれまで学んだことがどれだけ身についてるかを試すものです。建前だけで言えば普段からしっかり勉強して理解していることが理想です。ですから100点をとる必要があります。いつも良い成績の人は普段からの勉強でしっかり理解しているので、あまり試験勉強をしません。つまり試験対策の一夜漬けなどは、本来の定期試験の目的に合わないので、結局成績につながりづらいです。この時の目標は、定期試験までに理解できていない部分をしっかり理解する、解答できるようにするというのが目標になります。
これが入試などになると少し違います。志望校に入学するためには、予想されるボーダーラインを超える必要があります。総合得点でボーダーラインを超えるためには、全科目100点をとる必要はありません。苦手分野を克服し、それでも届かなければ得意科目を伸ばすなど、方法は色々あります。要は、100点をとることが目的なのではなく、試験に受かれば良いのです。目標は、試験までにボーダーラインを余裕を持って越えられる総合点をとれるようにするということになります。
不自由なく海外旅行に行くために語学を学んでいるのであれば、海外からの旅行者を手助けできる程度の語学力を身につける必要があります。海外の大学に留学したければ、大学の講義を全て英語で受けられるだけの語学力が必要になります。この場合はTOEICの点数が目標の基準になるでしょう。
私たち研究者は、目標はありません。目的に向かって常に勉強し続けるしかありません。

まずは自分が何を成したいのか、目的を明確にしましょう。そして適切な目標を設定することで、実行可能な計画がたてられるのだと思います。


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