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noteで書き続けるということ

GWに書いた記事が自分史上はじめて100スキを超えた。
コンスタントにnoteを更新するようになってから半年。正直こんなに短期間でここまで来られるとは思っていなかった。
教養のエチュード賞で副賞を受賞した記事に50を超えるスキがついたときも、嬉しい反面「こんなふうにシェアしてもらって、人目につく機会が増えても、この数字が今の自分の限界値」と、どこか冷ややかな目でダッシュボードを見つめていた。

近頃、「ようやく波に乗りはじめた」と感じていた。
1ヶ月ほど前からフォロワーが急激に増えだした。どうやら巷で話題の、「初期登録時のおすすめユーザー」へ仲間入りを果たしたらしい。
フォロワー欄にデフォルトの緑アイコンがずらりと並ぶのに対し、ビュー数に大きな変化はないため、これを「ゴーストフォロワー現象」と呼んで敬遠する人もいるようだ。

わたしはというと、素直に嬉しかった。ユーザーがアクティブでないからといって、「ゴースト」などと呼んで切り捨てるほうが薄情だと思う。アカウントをとったはいいけれどサイトを見ずに放置している、なんてよくあることじゃないか。
逆をいえば、その人がなにかのきっかけで再びnoteを訪れたとき、タイムラインに流れるわたしの記事を読んでくれたら?
そういうささやかな偶然こそ大切にしていくべきだと、個人的には思う。


冒頭に挙げた記事が公開2日目で編集部のおすすめに載り、「ついにここまで来た」と感慨深い気持ちになった。
たった一晩でビュー数は自分史上最高値を叩き出し、スキの数もぐんぐん伸びた。
はじめは「やった、憧れのおすすめに載ったぞ」と素直に喜んでいたけれど、人間とは欲深い生き物で、次は公式Twitterで紹介されるかどうかを気にするようになった。単純な承認欲求に加えて、はじめての100スキを達成できるかは、そこが分かれ目だと思ったからだ。

自分と同じ時期におすすめに載った記事が公式にツイートされるたび、気が気じゃなかった。
わたしは選ばれないかも。そもそもお気に入りマガジンへのピック、おすすめ入り、Twitterで紹介、note記事で紹介、それぞれの基準はなんなんだ。

まぁ仮に選ばれなくてもまた頑張ればいいや、公式に気に入られるために書いているわけじゃないし、と開き直りはじめたころ、Twitterにメンションが飛んできた。
紹介文を何度も何度も読んだ。夢じゃない。わたしの名前が書いてある。
喜びというより、安堵に近かった。

蓋を開けてみたら紹介ツイートはあまり拡散されず、爆発的にビューやスキが伸びることもなかったけれど、ちょっとした戦いが終わったような解放感に包まれた。
でも、わたしは一体なにと戦っていたんだろう?


正直、数字に囚われるのはあまりすきじゃない。
でも、書いたものに対してある程度のエンゲージメントを得られれば自信になる。
書くことはとても孤独な作業で、いくら趣味でやっていることとはいえ、心のうちを曝け出したような、いわば自分の分身みたいな文章になんの反応も返ってこなかったら、さすがにモチベーションを維持できない。

飽きっぽいわたしがnoteを続けられているのは、その「つながる」性質のおかげだ。
読んでくれる人の顔が見えると、生まれる文章はまったく変わる。

こういうテーマで書いたら、あの人は読んでくれるかな。同じような経験をした者同士、共感してくれるかな。
そういった意識が、書きはじめのころは全くなかった。
ただ自分の言いたいことをひたすら発信していただけ。「つくる」ことだけに夢中で、「とどける」ためにどうしたらいいかなんて、ましてどんな相手に届けたいかなんて、考えたこともなかった。

GW中、いくつかのコンテストや企画に参加した。
おすすめに載った記事も含め、応募した作品はどれも審査してくれる人のために書いた。
これはどういう意図で開催されたコンテストなのか。この人はどんな文章を読みたいのだろうか。どういう表現をすれば刺さるのだろうか。
そんなことを考えながら書く時間はとても楽しかった。
たったひとりのために心をこめて書いた文章が、結果的に多くの人に読まれた。


わたしは言葉の力を信じている。
つらいときや苦しいとき、ネットの波をさまよっていて偶然見つけた、たった1本のエッセイやブログ記事に救われた経験が何度もある。
通勤時間や寝る前、タイムラインに流れてくる大好きな人たちの文章を読むことが日々の癒しになっている。

noteというプラットフォームに出会って、一度は諦めた「書くこと」とまた向き合うことができた。
この場所がなかったら、こんなに幸せな体験はできなかった。

おすすめに載ったからといって、たくさんの人に読まれたからといって、現状に満足なんてしていない。
逆にこれから、もっともっといいものが書けるし届けられると確信している。
今後他の媒体で書く機会が増えたとしても、noteで書くことはずっと続けていきたい。




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