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“Elizabeth: The Unseen Queen"「エリザベス:知られざる女王」

2022年9月8日、英国女王エリザベス2世がこの世を去られました。

私にとって英国王室の歴史は、大好きなアーサー王伝説に始まる勇敢な騎士道精神の歴史でもあり、様々なミステリーの宝庫でもあります。

訃報を聞いて以来、一国の女王としてだけでなく、世界のリーダーとして、また、人々のために献身する奉仕者として、多くの人々に勇気と感動を与えてきたエリザベス女王に、言いようのない畏敬の念と感謝の思いを抱いています。

そして、エリザベス二世の死とチャールズ三世の誕生は、ひとつの時代の終わりと次の時代の始まりを意味するものであるとも感じています。

在位70年を迎えたエリザベス女王のために作られたTVドキュメンタリー「Elizabeth: The Unseen Queen」(5月にBBCで放送された)が、今夜(2022年9月10日)本国英国で再放送されるとのことですが、残念ながら日本では今のところ見ることができません。

でもYoutubeでダイジェスト版を発見しました。

今回はエリザベス女王を偲んで、このドキュメンタリーの中から最も印象的な女王の言葉をいくつか選び、その和訳を加えてここに引用します。

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To look back is not necessarily to be nostalgic.
過去を振り返ることは、必ずしもノスタルジックな気持ちになることではありません。

Winston Churchill, my first prime minister said that the further back would you look the further forward you can see.
私の最初の首相であるウィンストン・チャーチルは、「過去を振り返れば振り返るほど、未来が見えてくるだろう」と語っていました。

We would not grief if we did not love.
愛することを知らずして、悲しむことはできません。

In my experience the positive value of a happy family is one of the factors of human existence that has not changed.
私の経験上、幸せな家庭がもたらすポジティブな恩恵は、今も昔も変わらない人間の存在要因の一つです。

Faith, family, friendship have been not only constant for me but a source of personal comfort and reassurance.
信念、家族、友情は、私にとって不変のものであると同時に、心のよりどころであり、安心感を与えてくれるものでした。

My grandfather couldn’t have known what was in store for his grandchildren, yet his faith in the future gave him quiet confidence that the stern tests would be overcome.
祖父は、自分の孫たちに何が待ち受けているか知る由もありませんでしたが、未来を信じることで、過酷な試練もきっと乗り越えられるとひそかに確信していたのでしょう。

I have lived long enough to know that things never remain quite the same for very long.
私もずいぶん長く生きてきたので、物事がずっと同じままであるということはないと知っています。

No one can make history stand still.
誰も歴史を止めることはできないのです。

Events and situations change with startling speed.
物事や状況は目まぐるしく変化します。

Each day is a new beginning, try to do what is right, to take the long view, to give of my best in all that the day brings, and put my trust in God.
毎日が新たな始まりです。正しいと思うことを行い、長期的な視野に立ち、その日起こるすべてのことにベストを尽くし、そして神に身をゆだねることを心にとめます。

Whether we believe in God or not, I think most of us have a sense of the spiritual, that recognition of a deeper meaning and purpose in our lives, and I believe that this sense flourishes despite the pressures of our world.
神を信じるかどうかにかかわらず、私たちの多くは霊的な感覚を持ち、自分の人生の深い目的や意味を認識していると思います。その感覚は、この世界の過酷な状況にもかかわらず、花開いていると信じています。

It’s a question of maturing into something that one has got used to doing and accepting the fact that here you are and it’s your fate, because I think continuity is very important.
It is a job for life.
それは、自分が慣れ親しんだものを熟成させ、ここにいること、それが自分の運命であることを受け入れるかどうかということです。
というのも、続けることがとても大切だと思うからです。
それは、生涯をかけた仕事です。

The years have slipped by so quickly.
There is no point in regretting the passage of time.
あっという間に年月が流れてしまいました。
でも過ぎ去った時を悔やんでも仕方がありません。

Growing older is one of the facts of life and it has its own compensations.
年を取ることは人生の事実の一つであり、それなりの対価もあるのです。

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英国王室に伝わる「王や女王としての統治術」は、「帝王学」として知られ、数千年もの間、一般には決して公開されることはありませんでした。

ところが、1997年7月7日、その内容が「形而上学」として初めて一般に公開されたことをご存知でしょうか?

詳しく知りたい方、騎士道に興味のある方はこちらをご覧ください。



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