[小児科医ママが解説] 子どもが食べてくれない!そんなときの、対策3つ。
離乳食や幼児食。
ご飯って毎日おとずれるタスクなので、
悩みが尽きませんよね。
乳幼児健診などでも、ご相談を多くいただきます。
今日は、お子さんが食べてくれない!そんなときの、対策を3つご紹介します。
(なお、普段はなるべく医学的な根拠に基づいて執筆することが多いですが、今回はテーマ上、私が小児科医として・母として、他の親御さんから伺った体験談など、経験を主とした記載になっていることを、ご了承ください。)
なお、離乳食でよくあるお悩みについては、過去noteにもまとめています。
対策1. 試食コーナーの皿にする
どーんと食器に盛られていると、それだけで
とプレッシャーになってしまうお子さんもいるようです。
大人から見れば小さなお椀でも、
お子さんにとっては、大きく見えるんでしょうね。
保育園では、よく「一口(ひとくち)プロジェクト」といって、
と、先生がアプローチすることもあります。
(これは摂食障害の治療などでも使われることがある、お子さんの心理・発達を考えると、たしかに効果的な方法と言われています。)
もちろん、親御さんが「一口だけがんばろ!」とアプローチしてくださってもいいですが、「そんな暇と、心の余裕は無いんじゃい!」という場合は、
「試食コーナーの小さいお皿に盛る」のが良いです。
あの、ちっちゃい、シルバーのプラスチックの皿ですね。
キャラクターも書いてないし、どうなんだろう…
と思いますが、
これでなんとか食べてくれるようになった!という声も、
外来の親御さんたちから聞きます。
こちらの本にも書いてある方法ですね。
良ければぜひ、トライしてみてください!
対策2. 大人のご飯の硬さにしちゃう。
そんなエピソードも、実は外来でよく聞きます。
と思われるかもしれませんが、
「離乳食において、歯がどれくらい生えているから、この形態にしないといけない」という医学的な根拠はありません。
むしろ、最初に生えてくる歯は、前歯のことが多いです。
いくら歯が生えているといっても、奥歯でしっかり大人並みに噛める力がつくのは、3歳以後ともいわれています。
前歯が生えていたり、歯茎でしっかりと噛める力があれば、
別に、「一般的な、月齢相当の硬さではない」ご飯でも、
あげてみて、問題ないことがほとんどです。
もちろん、まだ「適切な一口の量」がわからない状態なので、
親御さんがよく見てあげて、
苦しそうなサインがないかなど、窒息には注意する必要はあります。
ただし、逆を言えば「適切な一口の量」を学ぶことも、大切な時期。
あえて硬いものをかじってみて、一口の量を学ぶ、というのも、
大事なアプローチです。
(欧米の BLW という離乳食の進め方に、少しかぶる考え方ですね。)
対策3. インスタを見ない
実は、白井としてはこれを一番に推したいくらいです。
インスタを見てると、
などと題して、
ベビープレートにのった、彩り豊かな食材を、
次々と手づかみ食べでパクパク食べていくお子さんの動画がアップされていたりします。
これ、食べないお子さんを持つ親にとっては、
見てるだけでしんどくなりますよね。
白井の息子たち2名とも、偏食や少食などに悩まされてきたので、
息子たちが4歳と6歳になった今でも、
こういう動画をみるのは、いまだに苦手です。
育児するにあたって、インスタなんか見ても、いいことありません。笑
と割り切って、華麗にスルーしましょう。
ネットばっかり見てると、根拠もないのに、正しい・望ましいとされる情報ばかりが溢れているので、「負け続ける育児になる」というのは、小児科医も警告しています。
外来でたくさんのお子さんを診ていると、
たくさん食べても、ちょっとしか身長が伸びないお子さんもいれば、
ほとんどミルクと母乳しか受け付けてないのに、ちゃんと成長・発達しているお子さん。
本当にケースバイケースです。
少しでも毎日のお食事タイムが前向きに過ごせるような、
お守り情報になれば幸いです。
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