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SaaSスタートアップ歴3年目が感じる2つの課題を著書:『THE MODEL』から考察してみた🌱

#読書感想文THE MODEL(著:福田 康隆)

社会人3年目になり、今まで目の前のことで精一杯でしたが、ようやく徐々に全体視点を無意識にする習慣がついてきました><(まだまだ考え抜けないこともたーーくさんあるので訓練中ですが・・!)

その中で本当にこれでいいのかな?私はこうしていきたい!という意志が強くなってきました。
自分が持っている仮説に対して、他社はどうなのか?そもそもセオリーを理解しきれていない・・と思い、名著の一つである『THE MODEL』を読んで考察してみました!

■目的
・3年間SaaSスタートアップに勤務してみて感じる課題を客観的に考察してみる
・一つの成功モデルを参照しながら自社でできていること/できていないことを明確にする
・できていないことに対して今後トライできることを洗い出したい

■目次
0. はじめに
 ・自己紹介
 ・2つの課題
 ・『THE MODEL』の概要
1. SaaSのビジネスモデルにマッチする会社としての取り組みって何ができるんだろう??
 ・課題
 ・『THE MODEL』からの学び
 ・今後トライしていきたいこと
2. CSの役割ってなんだっけ??
 ・課題
 ・『THE MODEL』からの学び
 ・今後トライしていきたいこと
3. おわりに

0.はじめに

〈自己紹介〉
・2019年2月に創業2年目の研究者支援を行うLabTechスタートアップにインターン、同社に2020年4月に新卒2期生としてジョイン。
・CS (カスタマーサクセス)歴3年目📊
・ど文系でありながら理系大学院生を新卒採用する企業様と伴走中🐾
・お休みの日は華道したり、皇居ランをして過ごすごく普通の社会人

〈CSを3年やって見えてきた課題〉
①SaaSというビジネスモデルの中で、会社の機能としてプロダクト/マーケティング/インサイドセールス/セールス/CSのあり方が曖昧・・会社として組織の溝があるように感じる
②「CS」という職種の解が、会社によって様々。よく著書で見る「CS」と自社とのギャップ

〈『THE MODEL』の概要〉
・SaaS(Software as a Service)ビジネスにおいて、売上を生み出すプロセスに関わる全ての部門(マーケティング/インサイドセールス/セールス/CS)の共業が顧客サクセスの鍵
・各部署が各フェーズに応じた目標を持ちながら、自部署で見える課題を関連する部署にFBすることで双方向の「流れ」を作る
・顧客のライフサイクル全体を俯瞰することが大事。CRO(Chief Revenue Officer)が全体最適を図る役割として、売上を生み出すモデルを創造し、レベニューモデル実践に向けリードする。
・レベニューモデルを実際に動かしていく上で顧客ステージの設計を行う。部門(マーケティング/インサイドセールス/セールス/CS)は顧客ステージを的確に進めるために連携。

1.SaaSのビジネスモデルにマッチする会社としての取り組みって何ができるんだろう??

〈課題〉
私自身が感じる課題は主に下記2点
A.マーケが打ち出すコンテンツとお客様(企業/学生)が本質的に抱えている課題にギャップが生じている

B.セールスから引き継がせていただいたお客様の期待値と弊社が提供できることのギャップが生じている

〈『THE MODEL』からの学び〉
全部門の共通目標を設定する
∟ 会社組織の根源は「売上」
∟ 「売上」を上げるためのプロセスをメンバー、各部門が正しく理解し、それに向けて共同作業をする組織づくりを行う👫👫

自部署で見える課題を関連する部署にFBする!
∟ 関連部署、双方向の「流れ」を作ることでFBを受けた側の部署はより、お客様のニーズに沿った提案/企画を立案する手がかりを得ることができる!🤝
∟ 関連部署で共通認識を取ることで、結果として顧客満足度の向上に繋がる

〈今後トライしていきたいこと〉
A.お客様からいただくご意見を整理してマーケ担当者に直接FBする。

B.2つのクオリフィケーションの再検討を提案。インサイドセールスがセールスに渡す際のものと、セールスが商談化する際のもの。リサイクル(プールしている顧客)に入れないリード育成対象外の基準を作成し、ネガティブチャーンした企業に再アプローチ/再受注しない仕組みを取り入れる。

2.CSの役割ってなんだっけ??

〈課題〉
私自身が感じる課題は主に下記3点(一部、悩みです・・><)
A.CSの存在意義は「顧客を成功に導く」と、認識しているが成功に導くためのプロセス評価はエクスパンション/クロスセルでしか測れないの?(なんだかCSがセールス②ver.のように感じる・・)

B.チャーンレイトを低くするために行っているフォロー施策は難易度が高いものもあるのに、評価基準は一律で「継続率」で計るのか?

C.私個人としては継続率を高水準で保つために、お客様に自社プロダクトのファンになっていただきロイヤルカスタマーを創出し、お客様がクチコミなどで広めてくれる仕組みを作りたいと考えている。しかし、こうしたコミュニティ運営は「テックタッチ」とみなされて、今やるのは難しい・・と言われてしまう。全てをテックタッチにするわけではなく、うまくお客様とリレーションを構築していけないだろうか・・

〈『THE MODEL』からの学び〉
そもそもCSは"昔の営業が受注後のお客様に対して行っていたこと"がCSという形で切り出されたもの
∟受注後お客様へのフォローアップを行うだけでは、「CS」ではなく既存顧客担当営業やカスタマーサポートと同じになってしまう。
∟顧客の成功という「ステージ」を定義し、今、顧客がどのステージにいるかを計測、判定し、どのようなステージ変遷を経て導いていくかを設計することが必要📊

「誰が、いつ、何をするか」を明確にして関連部門一体となって顧客
をサポートしていく(=カスタマーサクセス)

∟顧客の活用成熟度を測るためにステージで分けたマチュリティカーブを作成(※各社のプロダクトのバリューによってステージ詳細は異なるので、ここの設計が至難の技・・!)

顧客へのヘルスチェック
ポテンシャル判定
・ ビジネスポテンシャル(定量)
∟ 現在の契約金額や企業規模だけで優先順位はつけない。
( ex.現利用金額は小さいが大手企業、スタートアップで急成長している企業)
更新リスク判定
・製品活用度(定量/定性)
∟カスタマーサポートに来る問い合わせの件数やその質問の質
∟ 導入目的を顧客の社内の関連者全員に理解していただけているか
(四半期ごとのビジネスレビューを通して総合的に判断していく!)

・プログラム活用度(定量)
∟有償コンサル活用
∟ トレーニング参加
∟ 無償プログラムへの参加
∟ 無償コミュニティへの参加

・顧客とのリレーション構築(定量/定性)
∟「多対多」の関係構築
∟ 双方の関係者を増やす

ユーザーコミュニティ(ユーザー会)の活用でロイヤルカスタマーから再び認知拡大へ繋ぐループ型を作る
∟ 🔺ユーザー対ベンダー、⭕️ユーザー中心の集まり
∟コミュニティで活躍する人たちがアドボケーターとなって議論し、世の中に発信してくれることで認知拡大できる🗣

「活用支援」と「契約更新」のリソースは分けて考える
∟ 「活用支援」と「契約更新」で求められる人材もスキルも異なる!!!

コンサンプションの課金モデルが主流になった先の部門の役割
∟ 新規契約を獲得する仕事の重要性は薄れていき、中長期的に利用・拡大につなげられる能力を持った人材が中核的な存在としてますます必要とされていく

CSの評価指標:契約更新率は目標を設定しつつOKRやMBOの別の目標設定を設ける!
チャーン理由の中には自分たちではどうしようもできないことが多々起きる。そのため、契約更新率に対する達成度で給与を設定することで不公平感が生じてしまう。会社は契約更新率は目標を設定しつつOKRやMBOの別の目標設定を持つことが望ましい。

〈今後トライしていきたいこと〉
A.成功に導くためのプロセス評価はエクスパンション/クロスセルでしか測れないわけではない。
なのでお客様を支援する担当と契約に関わる部分は、やる内容が異なるため機能別で担当を分けるべき!と提案・・!
”分業すれば、一人ひとりが同じリズムの仕事に集中できる”と、著書に書いてあったようにやることを明確にすることで効率も上げることができる!✨

B.評価基準は一律で「継続率」では計らない!!!
Aに通ずるが、ステージごとに担当を細分化し、各担当ステージで目標を設定するのを提案・・!もしかすると今のプラン設定も見直す必要も大いにある!

C.カスタマージャーニーを描いた上で、ステージ別のプログラムを用意。そもそも活用を支援することが目的でハイタッチは手段の一つ。活用を促進するための様々な手段があってもいいのでは?活用支援することが「契約更新」にも繋がる♻️

3.おわりに

本書を読んでみて、自分がモヤモヤしていることを構造的に理解することができて最高でした!
会社経営は一筋縄ではいかない複合的な要素が合わさっているけど、チームが共通目標を認識し、ワンチームでお互いにFBを行い改善していくことが大事ということがよく理解できました!

構造的な話だけではなく、いち社会人としてどんな人になりたいか?と考えた時にまさに、「再現性」を実現できる人になりたい!と思った。

再現性:
成功モデルを作り上げる過程に関わった人

『THE MODEL』より

私もセオリーを学習していきながら、自社に置き換えたらどうだろう、という視点を持ちつつアンラーニングしていく!

筆者の福田さんのセールスフォース立ち上げ期のエピソードが、本当に0から正解が見えない中で前進していく姿に脱帽・・!
今やセールスフォースは日本市場でも大きく拡大している企業だけど、そんな企業でも創業初期フェーズはあって、とにかく泥臭く突き進んでいるのが印象的だった。
先入観を取り払ってスピード感を持ってトライしていくぞ〜〜!🏋️‍♀️🔥

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