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(感想)物を作る人々へのエール

(以下、筆者Xより転記)

映画『数分間のエールを』鑑賞。物を作っている人なら「そうそう」と思ってしまうだろう作品。ミュージックビデオに魅了され、自分でも作るようになった高校生の彼方。街角でギターを弾きながら歌っていた女性の歌に衝撃を受け、その歌のMVを作りたいと思う。偶然にも彼女と再会しMV制作を始める。

制作中、アイデアが膨らんで広がって連鎖して別のアイデアも浮かんで、もう何でもできそうな気すらする「無敵」の状態、クリエイターならば体験しているはず。見ていてわくわくさせられた。物作り経験がない人には「へー、そんな感じなのか」と思わせるのではないだろうか。

ただ、自分のやりたいことをやった結果が、認めてほしい人に受け入れられるとは限らない。そして、何度も何度も物を作っても、思うように反応が得られないことも珍しくない、というか得られないことのほうがきっと多い。

クリエイターとしての希望も苦悩も描き出した作品。主線がなく、動きも独特な感のあるアニメーションは好みが分かれるのかもしれないが、特に光、明るさの表現に力が入れられているような気がする。映画館で観たほうが綺麗なのだろうと思う。

石川県が舞台でなくても成立しそうな気はしたが、東京ではなく、地方の話だとは思った。都会に比べてチャンスが少ないところとか。舞台設定とか、あと技術的なことが知りたくてパンフレット買ったのだけど、そういう頁はなかったのが少し残念。インタビューが多く読み応えはある。

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