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酔翠夢紫 (すいせい_むし)
2020年5月18日 21:50
まだ二人が婚約中の話だ。ふいに、料理の話になった。 「料理、出来るよ。カレーとハンバーグと餃子。任せて!」 自信満々に胸を張ってそう答える彼女。その瞬間から僕は週末シェフとして彼女の胃袋を支える側にならざるを得ない事を自覚した。幸い、一人暮らしの時期も長く台所に立つのは苦ではなかったし、我が家の家訓は「男子、厨房に入るべし」だった。 それより、料理ひとつで結婚への障害が減るのなら…と喜んで
2020年5月18日 06:56
以前に書き溜めた短編小説です。ぜひご一読いただければ、と。********************************************************************************** メトロの駅の階段を登り切った先には、既に夜の景色に雪が舞い始めていた。今日の寒波は一段と厳しい…天気予報の言うとおりだな、と見上げる夜空に吐息が白く溶ける。 後から