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#プリン
【短編小説】ぬるいプリン
落とした気分を拾ってもらって、冷めた身体を温めてもらって、私はどんどん彼にのめり込んでゆく。
この遣る瀬無い感覚にすら、恋は私を酔わせてゆく。
エレベーターの中は、いつも無言だ。
さっきコンビニで買ったプリンが入った袋が、微かに揺れている。その音が耳に障るくらいの静けさ。
だけど手を繋いでいるのだから、間を持たせる言葉は必要ないのだ。
部屋に入ると彼は、いつも通り先にお風呂を譲ってくれ
落とした気分を拾ってもらって、冷めた身体を温めてもらって、私はどんどん彼にのめり込んでゆく。
この遣る瀬無い感覚にすら、恋は私を酔わせてゆく。
エレベーターの中は、いつも無言だ。
さっきコンビニで買ったプリンが入った袋が、微かに揺れている。その音が耳に障るくらいの静けさ。
だけど手を繋いでいるのだから、間を持たせる言葉は必要ないのだ。
部屋に入ると彼は、いつも通り先にお風呂を譲ってくれ