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ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑩~ レナデルタ潜入

ついに、レナデルタに踏み込みました。

■ レナデルタ ~ボートの旅~

レナデルタを衛星写真で見てみる。改めてみると、すごい地形である。このレナデルタは、世界第10位の長さを誇るレナ川の河口域にできた巨大なデルタ地帯。その大きさは、約30,000km²。
ぴんと来ないので、身近な島と比べると、、、

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四国以上(18,800 km²)、九州以下(36,750km²)!

そして、30,000km²のうち、14,330km²が、国家級レナデルタ自然保護区に指定されているのである。
ほぼ四国と同じくらいの大きさの保護区とは、スケールが大きい!!

そしてレナデルタの中には、湖沼の数は3万個、小河川の数は6,500個。(王将みたい。餃子一日100万個、卵一日2万個。)
ここに122種の鳥類が確認されており、67種が繁殖している(Gilg et al. 2000)

この広大なレナデルタを、まずは河口から遡り、第1目的地である、気象観測所(通称:METEO)を目指す。

15:08 出発。
出発後は、波も高く。ボートがはねて腰に来る…
こんなに広いけど、川です。

しかし、水面が落ち着くと、滑るようにボートは進む。

ボートの旅は、ヤクーツクでインガ氏に言われたように、風が冷たくてとてつもなく寒い!
防寒着を借りてきて本当に良かった。

休み休み、ボートは進む。

基本はなだらかな丘陵のような地形が続くが、時折、急峻な崖が出てくる。

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崖と言えば、、、そう、ハヤブサである。
そして、北極圏のハヤブサと言えば、、、

シロハヤブサである!!

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残念ながら親は見れなかったが、シロハヤブサの巣も案内してくれた!
しかと、真っ白なシロハヤブサと見たぜ!!!(幼綿羽だけどー)

そして、19:30 METEOに到着。

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後からGPSの記録をみてみると、距離は180kmほどであった。
この距離を4時間半かけてボートで行くというのも、なかなか体にこたえた。

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METEOのメインの居住棟。地の果てまでやってきた感じ!

■ METEOの洗礼

METEOでは、6/25に到着し、6/28まで滞在した。
METEOには、気象観測所の所長夫婦(アレクサンドラさんとガリーナさん)と技師もしくは研究者が4人ほど、犬1匹とネコ1匹が滞在していた。
発電機もあり、ストーブもある。とても快適な空間であった。

到着し、荷物も運び入れ、一息。

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ここで、ボバ氏が大量に買いこんでいたウォッカとパンをボートから運んできた。
なるほど、ここに持ってくるために、あんな大量にウォッカ買ってたのかと納得。

そして早速ウォッカで乾杯。なぜか、ボバ氏とワロージャ氏は先に寝た。

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ロシアのしきたりはよくわからないので、見様見真似。乾杯してもすぐには飲み干さない。談笑して、紅茶飲んだりしながら、
「さぁ飲むぞ」
というタイミングが来たら、皆で一気に飲み干す。というよくわからない感じであった。

ここの人たちは全員ロシア語しかしゃべらない。
こちらがカタコトの英語を使ったところでコミュニケーションが取れないので、もはや日本語対ロシア語。
しらずしらずのうちに、大阪弁になっていく
(大阪出身なので)。
世界で一番通じる言語は、大阪のおばちゃんがしゃべる大阪弁や!
と、聞いたことがあるが、なるほど、確かにそーかもしれん。

ウォッカは進むよ、どこまでも。
佐藤氏は飲めないので、なぜか、2人分飲む小生。

ロシア人たちは、
「サワ、ウォッカ!」
と迫ってくる。

夜12:00 もう限界と、ちょびっとリバースしに外に出る。
夜中なのに明るい…
そんな中、酩酊してリバースしているのがなんだか、すごい背徳感。うなだれていると、犬が寄ってきて、付き合ってくれた。

あぁ、これが憧れのツンドラか・・・

次の日は見事にこうなりました。

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つづく

ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ①~ はじまり編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ②~ 資金集め編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ③~ 準備編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ④~ 出発編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑤~ ヤクーツク編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑥~ ヤクーツク編その2
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑦~ チクシ編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑧~ チクシ生活事情
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑨~ いよいよチクシ出発

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