見出し画像

ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ③~ 準備編

連載3回目。まだロシアにはたどり着きません…。すいません。

■ 準備編

調査の実施目途が立ち、具体的な行程確認に入る。現地へ向かう人数は最終的に池内氏、佐藤氏、澤の3名に絞られた。池内氏は、現地の受入団体と準備や費用交渉を実施し、調査地手前の北極圏の町まで一緒に行き、あとのレナ・デルタでの調査は若い(?)2人に任せる、ということになった。ロシアのフィールドは初体験なのに大丈夫なのかという不安がよぎる…。一緒に行くロシア人が誰かもわかっていないのに…

ともあれ、準備はしなくてはならない。佐藤氏も澤も北極圏での調査は初めてである。池内氏にレクチャーを受けながら荷物の分担を決める。池内氏のレクチャーといっても

「スキーと海水浴が一度にできるような服装を持ってきて」

の一言。意味わからん笑 とりあえず、防寒着と水着だな…
さらに、ロシアでの行程もよくわからない。何日くらい滞在するのかとか、どんな場所で宿泊するのか、とか。池内氏も初めての初めてのところらしく、あまりよくわからないとか。私は大学院時代に、ライチョウの調査をずっと高山帯でやっていたので、それをもとにあれこれと荷物を想定。とりあえず、足環だけは忘れずにもっていかないと。ということで、持って行ったものは以下。個人装備、共通装備を含む。
総重量45kgほど。
※ 持ち物レビューは別の記事で実施。

ビザについては、ロシアのカウンターパートから招待状を発行してもらい、ビジネスビザを旅行代理店経由で取得(出発1週間前)。飛行機については、とりあえずヤクーツクまで往復で購入。
どうやら行程は以下のようになりそうだ、とのこと。

2016/6/14 成田→仁川
2016/6/15 仁川→ハバロフスク→ヤクーツク
2016/6/16 ロシア科学アカデミーで調査計画確認、準備
2016/6/17 保護区設立20周年記念行事で日本のガン・ツル類について発表
2016/6/18-19 準備、買い物など
2016/6/20 北極海に面した町、チクシへ移動
2016/6/21-22 レナデルタ自然保護区の事務所で打合せ、準備等
2016/6/23 コクガンの繁殖地へ向け出発
      戻り未定
2016/7/18 ヤクーツク(7:00)→ハバロフスク→仁川→成田(21:00)

なるほど。ようやく実感がわいてきた。
つづく

ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ①~ はじまり編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ②~ 資金集め編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ③~ 準備編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ④~ 出発編
ミニ連載:雁の道を越えて ~ロシア北極圏探訪記 ⑤~ ヤクーツク編

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

渡り鳥の研究には、旅費や発信器購入、罠の作成など、そこそこのお金がかかります。もちろん科研費や助成金などを最大限獲得していますが、それだけでは大変厳しく、手弁当も多いです。渡り鳥についてもっと知ってみたいという方々のご支援よろしくお願いします。