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#夏の思い出
最高の夏のランチ、あるいは、カリフォルニア・ガール
その年の僕の夏は、デイヴ・リー・ロスの歌う「カリフォルニア・ガール」で始まった。
僕は、単位を 2 つだけ残して留年していて、週に 1 回大学に行けばいいだけ、という暮らしを半年していた。仕送りを止められていたので、なるべくお金を使わないように、授業やアルバイトのない日は、あまり出歩かないようにしていた。
僕が下宿していたアパートはとても家賃が安いのにしっかりした 2 階建ての鉄筋のアパートで
3年の暑い夏の夜と赤いストラトキャスターとの関係性について
大学3年の夏休みが始まろうとしていたある日、バイト上がりの僕は、理学部で同級だった後藤君の下宿でゴロゴロしていた。テレビでは Live Aid の映像が流れていた。
エアコンのない暑い部屋でビールを飲みながら見ていると、エルビス・コステロがメイプルネックの赤いストラトを持ってひとりでステージに上がってきた。そして、ギターをアンプにつなぐと、
「イングランド民謡を歌うよ」
と、ギターを弾き始め
Isolation、夏の入り口の屋上にて。
あれは、僕が大学に入りたてで、まだ「学生寮」に入っていた頃のことだ。
田舎の大学だったけど学生寮はさらに田舎にあった。
夜のアルバイト上がり、終バスまでに乗って帰るというプランはほぼ絶望的で、夜遅くに人のいない田舎道をとぼとぼ歩いて帰るのが日課になるようなところだった。
当時、寮にはエアコンがなく、夏になると暑すぎる部屋を出て屋上で風に当たっていたのだけど、周りは山と田んぼばかりだったのでそれでな