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【出版社への道③】小規模だからこそできること

『今選ぶなら、地方小規模私立大学! ~偏差値による進路選択からの脱却~ 』を出版して、出版社として漕ぎ出しました。2人出版社なので、出版業のありとあらゆることをするわけです。

新卒で就職したのも出版社だったのですが、やってみてわかったのは、私が担っていたことなんて本当にごくごく一部だったんだなぁということ。全体像なんて、まったく理解せず働いていた。
「末端であったとしても、仕事の全体を見られる人は出世する」とかいうけれど、本当にその通りだ。などということを、現在出版実務にぶつかるたびに思っているわけです。

私たちは2人出版社なので、何から何まで2人でやるというのはなかなか慌ただしい。出版業だけでなく、これまで通りにライター・編集者としての業務もある。「人手を・・・!」と神に願ったこともありますが(笑)、そんな私の思いを知ってか知らずか、小規模出版社の先輩が書籍を読んで、素晴らしいコメントを寄せてくださいました。

小規模出版社を始めた知人から寄贈いただく。記念すべき一冊目。偏差値教育の弊害を指摘し、地方小規模大学の生き残りの実例が描かれている。マスコミの教育改革の情報はメジャーな大学が多いが、この本はマスコミでは光を当てにくいところを掘り下げている印象。大企業と中小企業に対するマスコミの情報格差に似ている。地方小規模大学が、東大や京大のミニチュア版を目指すのがよくないと、書かれているのが興味深い。出版社もまったく同じ。
小規模出版社は、大出版社が利益を追求すると、絶対にやれないことをやるべきだと思う。大学も出版社も、小規模事業者がどこを目指すかは、経営者の理念にかかっている。そういう意味で小規模大学のトップの声が読めるのは貴重。

なるほど・・・!
小規模で有利なのは、大学だけではないはずです。先日、小規模経営での可能性を感じてデートでケンカをした話を書きましたが(笑)、出版社とて同じ。小規模だからこそできることがあるはずなのです。

大規模な組織にはできないことを、私たちはやってのけることができる。今は、そんな可能性を思って施策を探っています。
例えば、小規模出版社だとどんな良さがあるでしょうか? 考えてみました。

【小規模出版社のメリット】
・惚れ込んだ企画をすぐに書籍にすることができる
(編集会議でボツにされるということや、上司の許可がおりないなどということがない。)
・大手がやらないような企画にもチャレンジできる
(大規模な出版社はその規模を維持するための企画をどんどん出していかなければいけません。だから、ターゲットがニッチなものは狙いにくい。しかし、小規模出版社は倒れやすいというリスクもある反面、チャレンジもしやすい。)
・「前例がないからダメ」ということがない
(こんな企画にしてみよう。こんな営業をしてみよう。など、どんどん試すことができます。)
・決定→行動がはやい
(いい!と思ったらすぐに行動に移すことができる。スピーディに動けるメリットがあります。)
・自分事として本に関われる
(大規模な組織になればなるほど、他の社員の仕事は他人事になるものです。自分の会社の出した発行物であっても部署が違えばPRしようとも思わない。だけど、2人なので、2人とも超自分事。なんなら自分の子どもくらいに良さを語れるようになっています。)
・みんなが全力で応援してくれる!
(実はこれが一番大きいメリットかもしれません・・・。関わる人、関わる人、みんな応援をしてくれます。一緒に売り方を考えてくれる方もいます。2人で出版社をしていますが、本当は2人じゃないんですよね)

小規模出版社のメリットを思いつくだけ挙げてみました。でも、きっとまだまだたくさんある。行動しながら、もっともっと増えていくはずです。いや、増やしていかなければいけません。

これからも、応援を何卒よろしくお願い致します!

<シリーズものです。以下もどうぞ>


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