見出し画像

他人の思考を借りて、客観的に物事を理解できると、より適切な判断につながる

こんにちは。よく自身の過去の経験をもとに、「客観的視点を持つことの利点」を投稿しています。例えば、会社で自分の部署の視点から「この週次報告書の一部の数字、誰もみてなさそうだから、業務効率改善のために来週から廃止しよう。」と決めたとします。すると、他部門からクレームがありました。一部の人はその報告書の数字をもとに毎週の業務スケジュールを組んでいたようです。

このようなことがあると、主観だけで判断せず、客観性を持つことは重要と感じます。

ただ、具体的にどうしたら、自身を客観視したり、自分の直面している課題を客観的な視点で解決できるのか?

今日は、過去の経験から自分が独りよがりにならずに、客観性を持てる具体的な方法について、お話ししたいと思います。

目次
1.尊敬する人を見つけ、たまになりきる
2.習慣化する

1.尊敬する人を見つけ、たまになりきる

私の過去の経験からの学びですが、客観的視点というのは「視点」と書きながら、実は「思考」を意味しています。
私が若い頃、非常に優秀なカナダ人の上司が居ました。いつも冷静沈着で、人の話を最後まで黙って聞き、いくつか質問をしたあとに、最後は的確なアドバイスをしたり、提案に対して最高の意思決定をしていました。誰に対しても、どんな状況でも落ち着いてその姿勢を崩さない上司を非常に尊敬していました。

その当時の自分は、仕事に情熱はあるものの、同僚や他部門など周囲の人たちの状況を理解せずに、空回りしていました。「自分はこんなに頑張っているのに、周りの人たちにやる気がないから仕事が進まない。」と自分勝手な理解をしていることさえ、ありました。

そんな時に、物静かだけれども、常に周りの人たちからの理解を得て、複雑な仕事を進めていくこの上司にめぐり会い、自らの自分本位の思考に気付かされました。それからというもの、仕事で重要な局面、特に周りの協力を依頼したり、提案をするときは常に、「上司だったらどのような思考をして、どのような行動をとるか」を考えるようになりました。すると、不思議なことに、自分が最初に思いついたアイディアとは異なる、より真っ当な考えが浮かぶようになりました。

例えば、やる気満々の自分が新規事業について考えると「新しい子会社を早く立ち上げましょう。新規事業のスタートに間に合わないから、急いで経営陣から承認を取りましょう」となります。

ところが、自分が上司になりすまして考えると「新規で子会社などつくらず、既存の組織の中に、新規事業部を作ろう。新たな会社を作る手間もないし、すである管理プロセスを新会社にも使えるから。」と至極真っ当な考えが思いつきます。自分の体から自分の思考プロセスが消え、上司のものに入れ替わり、冷静に論理的な思考でアイディアを創出できます。

この方法を初めて知ったとき、自分の空回りの情熱と勢いだけの考え方に呆れたと同時に、この方法で、こんなに簡単に自分の頭から自分の思考を切り離して、上司の視点でモノを考えられるのかと驚きました。

よって、ぜひ尊敬できるロールモデルのような憧れの方がいらしたら、彼/彼女になりきって、どう考えるかを試してみてください。

2.習慣化する

前述の他人になりきって思考する方法ですが、重要な局面だけでなく、毎日の業務でも迷ったときに使うと、効果があります。

例えば、他部門の同僚が急ぎの仕事を依頼してきたとします。彼は普段こちらからの依頼はグズグズといつまでも対応してくれないのに、自分のリクエストは急かしてきたのです。

こういう時、カチンときますよね。反射的に「今忙しいから2週間後にしか対応できない」と答えたいところです。でもここは言葉を飲み込み、自分ではない別の誰かだったらどう対応するだろうと考えます。自分の中の別人が「今繁忙期ではなく余裕があるし、彼の手がけるこの案件は難易度が高いから、協力しよう」と論理的に客観的な判断をするでしょう。

自分視点だけで考えると、「搾取されている」「都合の良い時ばっかり」とネガティブに考えてしまいますが、この方法で他人の思考を借りると、客観的に正しい判断ができます。

自分が冷静な判断ができないときに、感情で動かないように、この方法で他人の思考プロセスを借りましょう。この方法で冷静に考え直すことを習慣化すると、常に会社員として正しい判断ができるようになります。

短期的には感情的に面白くない思いをすることもありますが、長期的には、会社にとって正しい判断が続くと、自身の評価も評判もポジティブに積み重なっていきます

よろしければ、ぜひ試してみてください。自身の主観的な考えと客観的な思考の差を体感できて、新たな発見がありますよ。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?