きむら さとし

音楽をしています。

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    つくったうたたち

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  • 誤解を恐れず言うけれど

    映画の本音と建前で書いてくざっくりレビュー。 独断と偏見過ぎるので「誤解を恐れずに」と誤解を恐れながら書いてます。

最近の記事

最初で最後の依頼

友達と馴染みの店でご飯を食べた。 元々は打ち合わせをする予定だったが、たまたま来店した友達の登場により、なぜだか子供の頃の話に花咲いた。 「昔はよく悪行を働いたよね」 「あの時の記憶って案外残るね」 話していくうちに、ある思い出が蘇ってきたのでそれについて書こうと思う。 あれは小学校一年生だか二年生の頃だ。 僕の通ったいた学校は全校生徒が100人にも満たない小さな学校で、僕のクラスは16人しかいなかった。 それもあってか、男女分け隔てなく仲良く、密接な関係性だった。 そ

    • そのままでいいのに

      引っ越しをした。 ついこの間まで住んでいた家は、ちょうど一年という短い期間だったけれど、激動の2023年を共に歩んでくれた相棒にも近い存在だった。退去の日は隅々まで写真を撮りながら、半泣きで思い出を振り返った。 最初の印象は「普通」。角部屋の二階で、キッチンと居間がはっきり扉で分かれていた。 窓が多く、居間には出窓もある。収納は少ないが、たっぷりと用意された広さに喜びを感じつつも、それ以外特筆するようなことのない無個性な部屋だった。しかし急ぎの引っ越しだったため、泣く泣くそ

      • 落ち込むならば堂々と

        10月に入ってからずっと心の調子が良くない。 9月末から10月頭に北海道に行っていた多幸感が現実の辛さを強めたせいか、はたまた寒さがドッと押し寄せてきたせいか。 心を探れば思い当たる節以外むしろ存在しない。そういえばアレも嫌だった、アレはまだ解決していない、アレは結局…。 芋づる式もいいとこだ。僕が芋農家だったら収穫は一発で終わることだろう。 職場でも程度の低いミスをし、なんでもないことで涙が出る。相手からの小さな発言の裏という裏を勘ぐり、それは石の下にうごめくダンゴム

        • おすすめのへんなアニメを教えたい② 〜ロシア ガリー・バルディン編〜

          こんにちわ!きむらです。 何かとくさくさした世の中ですがみなさんお元気ですか? くさくさしているとは言ったものの、それだけでけして終わらないで欲しいなと思っています。 ところで! 前回の記事でなんだか勢いがついたので、気持ちが続く限り好きなアニメを紹介していきたいと思います。 ちなみに前回の記事はこちら↓ 前回はとにかく思いつくオススメのアニメをとにかく順不同に紹介していったんですけど、今回からテーマや作家を絞って紹介していこうかな、と思います。 今回はソ連(ロシア)の

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          おすすめのへんなアニメを教えたい①

          僕の両親は70年〜90年代頃が青春のサブカルチャーオタクだ。 特に父親は、月刊ガロを全巻持っていた(らしい)し、日本で最初のインディーズレーベルURCオタクだし、当時流行っていた音楽、漫画、アニメを一通り通過し、きっちり2000年代にパソコンを購入するようなオタクだ。 そんな血をしっかりがっちり受け継いだ僕は、ニコニコ動画でヤン・シュヴァンクマイエルに出会い、そこからチェコアニメ、ロシアアニメにゾッコンだ。 詳しくはないが大好きだ。オタクと言うよりファンなのかな。 と

          おすすめのへんなアニメを教えたい①

          自分が悪い大合戦

          「僕が全部悪いんですよ」 これが口癖といっても過言ではない。 思えば父親も、祖母もよく言っていたな。 そしてこれが行使される時、大抵口論や話し合いに結末がつきかけた時だ。 これを言わなければ話はすんなり終わるはずなのに、火に油を注ぐというか、 最後の捨て台詞めいたことを言おうとしてしまう"血"なのかもしれない。 父と祖母は知らないけど、少なくとも僕は、 最後に罪悪感を与えてやろうとか、 罪をかぶることで善人になろうとかいう魂胆は無いつもりでいるし、言っている時は本気でそう思っ

          自分が悪い大合戦

          「寂しいなんて甘えだ」こそ他人を過大に評価してる甘えじゃないのか?!寂しいもんは寂しい

          「寂しいなんて甘えだ」こそ他人を過大に評価してる甘えじゃないのか?!寂しいもんは寂しい

          生活は変わる

          年始からまだ2週間しか経っていないのに、 前途多難な感じしかしない。 厄年のせいとか、去年の僕の行いとか、 早くも悔やんで悔やんでそわそわしている。 もちろん楽しいこともこの先あるからきっと大丈夫なんだろうけど。 良くも悪くも生活は変わっていく。 最近それを思い知る。 去年の今頃の僕は、まだ大学生で 卒業試験が終わるか終わらないかでほとんど学校も行かずにバイトとライブに明け暮れていた。 さらに卒業してから、憧れの三軒茶屋に住んで下北沢も渋谷もぴょいっと行けるもんだから 友

          生活は変わる

          2019年のこと

          もういきなり年末になり先週までぽやんとしていたくせに、 いざ29日あたりになると誰と顔を合わせても「年末ですね〜」とか言いやがるような大人になりました。 最後の最後まで、これを書いてるこの瞬間ですらまだうだうだしています。 ということで、今年を一言で表すと 「散漫」かな、と。 1月に悲しいことがあり、 そのせいで爆発したかのように遊び回り「暴れ回り)、 上半期のほとんどはヤケで生きてました。 でもだからこそできたこととか、つながった人たちがたくさんいて、 その勢いで始めた

          エモ喫茶

          僕は地方から出てきた田舎者だ。 出身を聞かれ、福岡ですと答えると決まって「ああ、わりかし都会の方じゃない?」と関東出身の奴らに高評価を頂ける。 しかし皮肉にしか聞こえない。 僕の実家から東京まで約1000km離れていて、歩くと8日半かかる。 だけど君たち生まれながらにして電車で日帰りで行けるじゃないか!!!と、いつも怒りが湧いてしまう。 それはさておき。 僕は関東に来たばかりの頃、 とにかくお金を使いたがらなかった。 大学の飲み会にも参加せず、出かけず、毎日毎日学校と家の

          勘違いすんな

          今年もそろそろ終わる。 10月なのでちょっと早いけど、寒くなるともう年末を意識しちゃうな。 今年は何かと激動な一年だった。 その中で個人的に大きな気づきがあったのでお知らせしたい。 僕は善人ではないということ。 これだけ聞くと「あ〜〜らきむら先生またお得意のネガティヴですか?」と思われてしまうのは当然なんだけど、そうではなく、 正確に言えば 「自分の正義を盲信しすぎていてそれを他人に押し付けていた」ことに気づいた、 ということ。 そのきっかけは、今年の頭の大失

          勘違いすんな

          プライドよ、そこじゃない。

          人にはプライドがある。 どんな人間にも生き物にも、大なり小なりあると思う。 もちろんこの僕にも歴としたプライドがある。 しかしながら、このプライドというものが顔を出すタイミングが絶妙が、実にしょうもないのだ。 小さい頃、 友達が怪我して泣いている時に、 「いや、でも僕はこないだなんかもっと血が出たよ」 老害か? 6歳にして既にこじらせている。 また別の日、父親が僕と兄ちゃんに財布を買ってきてくれた。 はしゃいだ僕はよせばいいのに「兄ちゃんのよりカッコいい」と口を滑

          プライドよ、そこじゃない。

          実家にいるので日記を書く

          ただいま帰省中。 ただいま福岡、イェー実家。 やっぱり生まれた街に帰ると安心感が違う。 どこを歩いても絶対的な心持ちがある。 東京(及び近郊)が地元の人は東京をそういう風に感じているのは羨ましいなと思う反面、 「俺にはいざとなったら逃げられる場所があるぜ」という切り札的な感覚があるのは強さでもあるなあ。 とにかく、今は実家でバッチリ甘やかされている。 昨晩は帰るやいなやラーメン屋に連れて行ってもらい、 今日はばあちゃんちで寿司とカレーと唐揚げとエビフライと謎の大量レタス

          実家にいるので日記を書く

          『ハウス・ジャック・ビルト』感想(ほんのりネタバレ)

           世の中には、「ホラーコメディ」という不思議なジャンルがある。 「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「タッカー&テイル」などが有名。一応「ロッキーホラーショー」もそうなのかもしれない。 とにかく、人が死んでいるのに心底笑えてしまう映画ジャンルがある。そして僕はそんな映画が大好きだ。 ホラーコメディとは違うけれど、いわゆる「B級ホラー」は似たような立ち位置にある。でもあれは監督がマジなのに全然怖くなくて面白い!なので少し毛色が違うのかも。 6月27日、僕は『ハウス・ジャック・ビル

          『ハウス・ジャック・ビルト』感想(ほんのりネタバレ)

          暗闇殺人事件

          今まで、鬱屈とした自分が嫌いで嫌いで仕方なくてどうにか押し殺して、 なんならそのまま窒息死させてやろうと必死こいていた。 でも何かが違う。どこかが歪んでいる。 どうしても漏れ出てしまうこの暗闇を人に見られまいとしながら、 時には放出し威嚇や愛情を確認するために利用していた。 僕の中の暗闇は半殺しにされても命からがら逃げきり、僕の口や顔や全身からひょっこりと出てきてシャバの空気を吸っていった。 その度にまた僕は殺しにかかり、そして暗闇は逃げ切る。 いたちごっこ。 とに

          暗闇殺人事件

          「おとな」と呼ばないで

          大人というものは、曖昧な定義だ。 「仕事をしている」とか、「物事をフカンして捉えられる」とか、「わがままを言わない」とか。 その人その人の中にある"理想"が、大人というものなのかもしれない。 「きむらくんは大人だね」 周りの人によく言われる。もちろん肯定的な意味で、決して皮肉ではないと思う。 それでも僕は嬉しくない。 何故ならそれを言われている時やその事柄は、 僕がぐっと自分を抑え込んでいる時だから。 僕より歳が上の人がお金にだらしなかったり、 本当はいやでいやで仕方

          「おとな」と呼ばないで