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「創造的回避」を回避する方法

前回、創造的回避(クリエイティブアボイダンス)に
ついて解説しました。

創造的回避とは、あなたが変わろうとすることを、
「ホメオスタシス」と「コンフォートゾーン」の力で
元に戻そうとする時に、自分がとてもクリエイティブに
変化を止める理由を考え出すことです。

この元に戻ろうとする力は本当に強力で、かつ
とてもクリエイティブで、気づかないうちにあなたが
ゴールを諦めるように働きます。

さらに極め付けは、あなたがゴールを諦めた後に
「自分は本当に意志が弱い人間だ」と自己評価を下げ、
新たな変化を起こしにくいようにします。

ところで、人はなぜこれほどまでに現状維持を
望むのでしょうか?

人が変わるということは命の危険がある

人にホメオスタシス、コンフォートゾーンという
強力な現状維持機能が備わっているのは人が集団
で生活する生き物だからです。

過去の先人たちが目指したのは不安や恐れや飢餓の
ない安定した生活
のはずです。

例えば昔は農業の手法が確立される前までは人は
定住することができず、移動しながら生活をして
いたわけです。

その状態というのは、食べるものを常に追い求め
ないと家族全員が死んでしまう可能性がある、
非常にリスクが高い状態です。

ところが農業革命が起こった時に人は継続的に
食料を得ることができるようになりました。

そして家族とその所属するグループは

「安定」

を手に入れたのです。

ところがこの「安定」した状態の中で一人だけ
違うことをし始めるとどうなるか?

まず本人の「安定」が無くなり再び命の危険と
隣り合わせの生活を余儀なくされます。

そして家族やその所属グループも一人が勝手に行動
することで、「安定」から「不安定」に変わる可能性
が高まるため、その行動を引き留めようとします。

いわゆるこれが「ドリームキラー」です。

つまり、人は安定している状態から不安定な状態に
なることで個人的にも集団的にもリスクが非常に高く
なるということを遺伝的、文化的、本能的にに
持っているのです。

これが人が変化しようとしたときに本能的に自分を
元に戻そうとする、「ホメオスタシス」と
「コンフォートゾーン」が人に備わっている理由です。

この時に、安定している状態を維持するために変化を
止めさせる考えが創造的回避の本質です。

つまり創造的回避は決して悪いモノではないのです。
(むしろ人間の生命維持には欠かせない能力です)

「創造的回避」を回避しよう

ところがここで問題になるのは、創造的回避は安定
している状態を維持しようとする機能なので、
良い変化も悪い変化も関係なく変化を止めようと
働いてしまうことです。

つまり自分がゴールを達成しようとしたり、より良い
自分になろうとして自分を変えようとしているとき
にも創造的回避の機能が働いてしまうということです。

この創造的回避という人間が本能的に持っている
機能を乗り越えないとゴールを達成することが
できません。

そこで創造的回避を回避する必要があるのです。

方法はいくつかあるのですが、ここでは代表的な
4つの方法をご紹介します。

【創造的回避を回避する方法】
1.ゴールを引き下げない
2.ゴールをさらに引き上げる
3.ゴールを人に言わない
4.コーチを付ける

1.ゴールを引き下げない

創造的回避の代表的なパターンの一つが
「ビビらせる」です。

高い目標を設定すると、

「いや~、本当に出来るかな」

と不安が出てきます。

この時に多くの人が目標を下方修正します。
これが変化を止めさせる最も単純なパターンです。

これを回避するには「ゴールは引き下げない」
と決めることです。

ビビったとしてもゴールは決して引き下げては
いけません。

2.ゴールをさらに引き上げる

創造的回避の2つ目のパターンが「油断」です。

これはゴールに向けて進み始めて、ある程度達成が
見えてくると「もう大丈夫だな」という安堵感が
出てきます。

例えばダイエットであれば

「順調に減量できているから、たまにはご褒美」

と言ってデザートを食べてしまったり、
「チートデイを設けるとさらに痩せやすくなる」
という情報に惑わされて、ラーメンなどを食べて
しまうように仕向けるのです。

そこでこれを回避するためには、
「目標が近づいたら、もっと高い目標に引き上げる」
ということです。

ダイエットで目標体重が近づいてきたら、

「次は理想のボディを目指す」

とさらなる高い目標を設定するのです。

3.ゴールは人に言わない

創造的回避の3つ目のパターンは「人を巻き込む」です。

自分が目標を掲げると、それが良い内容であれば
あるほど人に言いたくなるものです。

または1のパターンで、自分一人では不安なので
人の意見を聞きたくなります。

そうすると大抵は「やめといたら」と言ってくれる
人にあえて相談するという行動をとります。

そうすると現れるのがあなたの目標やゴールを
止めてくれる「ドリームキラー」です。

これは非常に厄介な存在なので、登場させないに
限ります。

回避するためには単純に「目標は人に言わない」
ということです。

4.コーチを付ける

そして創造的回避を回避する一番いいのは
「味方を増やす」です。

この自分の目標やゴールを応援してくれる存在を

「ドリームサポーター」

と言います。

そしてこのドリームサポーターとしての訓練を
受けた存在が「コーチ」です。

コーチは創造的回避を回避するマインドの使い方
教えてくれる人です。

しかし、このコーチ選びも実は重要な問題なので、
これについてはまた別で解説します。

創造的回避のまとめ

以上、創造的回避とはそもそもどういうもので、
その回避の仕方をお伝えしました。

実は私もこの創造的回避には何度も悩まされて
きました。

以前noteに私が創造的回避を経験した実例を
書きましたので、良かったら読んでみてください。

あなたが目標やゴールを達成するためには必ず
現れるものなので、ぜひ上手く回避できるように
なっていただきたいと思います。

コーチングに興味がある方はぜひこちらからお問合せください。


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