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映画評論 「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」
幼い頃から目立つことが大好きだった。
それはもうこの眼に一点の曇り無しの少年時代、周りを笑わせることだけを考え毎日生きていた。
実際に「面白いね!」と言ってくれる人がたくさんいて嬉しい時代だった。
しかし中学時代に周りより主張が強かったせいか、一部の友人たちにハブられた時期があった。軽いいじめである。
それから性格が変わり、強かった主張は弱くなった。
それまで「面白い」と言われることが多かったのに
団地の屋上で”独り“を“一人”にする
「夏嫌い」と何かにつけてぼやいているくせして、
カンカン照りの太陽を見ると、
その光を全身で吸収するため散歩へ出かけるし、
窓から見えた空が見たことない色に染まっている時は団地を上る
僕が住む棟は4階建てだが隣の棟は7階建て。
その屋上は周りに高い建物がなく、
西は緑地と遊園地の観覧車、北には遠く建ち並ぶビル、
すぐ下に往来する西武線など、
街全体を見下ろすことができる
ただの屋上だが人があまり