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夏が来れば思い出す~

夏だし久しぶりにエッセイ書こうとnoteを開くと
何も記入していない状態に

“自由にお書きください”

と表示されている

言われなくても僕は生まれつき自由なので
フリーダムに昨今のことでもしたためていきたい所だが
洗濯がうまくいってなかったことを思い出したので
一旦noteを閉じ

“洗剤 柔軟剤 組み合わせ”

でgoogle検索する

あいにく今は洗濯に心臓を捧げているので
段落の先は明日の僕に任せる。



”夏がくーれば思い出す〜♪“で始まる夏の歌

”遥かな尾瀬〜♪“で大勢に当てはまらないであろう歌詞が出てくる。尾瀬て何

小学校の音楽の授業の時、
”オゼ“はなんとなくトンボの一種とかだろうと思いながら歌っていたが、実際は福島にある尾瀬ヶ原という高原らしい

夏が来て、尾瀬ヶ原を思い出す人などほんの一握りだろう

2行目で知らない夏の歌だ

“ひまわりばたけ〜♪ や“おひさま眩しい〜♪”とかじゃ駄目だったのか


実際に夏が来れば思い出す僕の記憶は、その度 枕に突っ伏し、
「ィギィィィィィイ」
と声を上げたくなるような嫌な思い出ばかりだ。

小6の夏、

友達数人とゴルフ場の裏の竹藪に秘密基地を作って遊んでいると、誰かが枯葉を燃やしたであろう焚き火の後を見つけた

家からライターを持ってきた友達が英雄扱いされるほど「火」に絶大な価値観を抱いていた僕らは、落ちていた竹の笹枝を面白半分で焚べてみた

すると消えかけていた焚き火がパキパキと音を立てながらみるみるうちに燃え盛り、軽自動車くらいのデカい炎になった

シャレにならないサイズになった火を見て、途端に怖くなった僕らは

「これやばくね」「消さなんて!!!」

とみんなで泣きながら声を荒げ夢中で助けを呼んだ

一番根性があり尊敬していたHくんは
わけが分からなくなり、地べたの泥を掴んでは

「へひぃぃぁあああ」

と泣き叫びながら火に向かって投げていた
それを見て僕も投げた

すぐさま、近くの家から敷地の所有者であろうおっさんが飛び出してきて、ホースで放水し鎮火してくれた
その後 学校にチクられたのは言うまでもない

危うく大火事だったと12人くらいの大人たちに囲まれながら尋問され

「竹が燃えやすいなんて知らなかったですぅ」

と自分でもよくわからん言い訳をした姿を思い出すと、今でもあまりの情けなさに泣きたくなる。

「ィギィィィィィイ」

高二の夏、

一学年下の女の子と付き合う前の初デートで花火大会に行った時、
「かき氷食べたいです」
と彼女が言ったので
「なんでも奢るよ~」
と返し屋台へ、かき氷を2個頼んだ
ジャコジャコと出来上がるかき氷を見ながら
ふと財布に目を落とすと62円しか入っていないことに気づいた
彼女に悟られぬよう もう一度確認する
正真正銘、62円しか入ってない

絶対にバレたくなかった僕は咄嗟に60円で彼女の分を支払い、屋台のおっさんに小声で

「2円って無理っすよね」

と聞いた

するとおっさんに

「は?」

と返されたので

「なんかかぎ氷の気分じゃないかもw」

と彼女に苦し紛れに言い放った

全てを察した彼女が
「あたし払うよw」
と言って払ってくれた

あまりの恥ずかしさに、穴があったら入りたいどころか、そこに住み着いて2年くらいは出てきたくない

「おいしいねー」と彼女が言う

こちとら羞恥心でまったく味がしない

その後の花火見ている間も、ドーンと打ち上がるたびに

“62円の男〜“と揶揄されてるようでなにも綺麗じゃない

おそらく彼女にも62円の男と思われたであろう

しにたい

そして何より 自らの面子を保つため
2円でかき氷を買おうとした自分の姿を
思い出す度 しにたくなるのだ。

「ィギィィィィィイ」


そんな僕でも2022年の夏には
振り返る度ニヤニヤしてしまうような
そんな思い出を刻めたと自負してる

それについてはまた今度

みんなは夏が来れば何を思い出す?



あれ、でも かき氷なんて原価だとせいぜい2円くらいでしょ

いや2円もしないだろう

水じゃん だって

水だろー

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