女さんへ、生きろ(笑)
視界の隅々までが極彩色に染ってゆく。いや、経った今染まり始めたのだろうか。それとも、これから深淵へと変わりゆくのか。
あたしは駅のホー厶の端からもう一方の端へと往還を繰り返した。黄色の線の内側には沢山の人がいるが、外側には誰一人としていなかった。
男はスマートフォンを顔の側面と肩で挟み、なんだか忙しなくしている。スピーカーから音が漏れている。甲高い女の声が男を包み込んだ。
女はしゃがみこんでいる。前方に回り込むとパンティが見える。灰色のナイロンのパンティ。その中からか少しくす