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ひとりで生きていけるわたしは、ひとりで生きていくことがこわい

わたし。アラサー。独身、恋人なし。友人は少ない。
財布は潤っていないが職はある。
一人暮らしも板についてきた。
料理はできないが、食料は買える。
家事ができなくても生活は回る。

何かと便利になった時代に生まれることができたので、
他人に迷惑をかけること少なく生きていける。

そうです。わたしってばひとりで生きていけるのです。

わたしに限らず、ひとりで生きていける人は多いと思う。

ひとりじゃ生きていけない、なんて言ってみたって、ひとりの状況になったらやっていくしかないのです。

わたしはひとりの時間が多いのでひとりで外食できる。
ひとり旅行の経験はないけど憧れはある。

ひとりで生きていけるのです。

ただ、その事実が、どうしようもなくこわく感じる瞬間がある。



体調を崩したとき

溜まっていく洗濯物、自力で行かねばならない病院、用意されない食事。

そういうものに、じわじわと恐怖を感じる。
誰かが助けてくれる訳じゃない。
しんどさを抱えながら、自分で自分の面倒を見なければならない。

いまのしんどい状況だけじゃなく、これからも、いつだって自分の面倒を見なければならない。

気軽に頼れて、生活の面倒を見てくれる人がいない事実がこわい。




自分で解決しなければならない問題に直面したとき。

虫がとにかく苦手なわたし。理由は一言。気持ち悪いから。

今までで1番こわかったのは、運転中のハンドル付近にバッタが跳ね回っていたとき。

頼むからこっち来ないでくれ、窓からそっと出ていってくれという気持ちで泣きそうになっていた。

虫に限らず、面倒な手続き、苦手な日々の掃除、増えない収入で暮らす生活…

あげたらキリがないけど、自分の嫌なことも、誰にも頼れず解決せねばならないのがこわい




誰かの幸せに直面したとき。

結婚したとか、出産したとか。

マイホームはひとりでも建てられるけど、子どもに関してはひとりではどうにもならない。

人生の大事な場面には異性の存在が必要不可欠なことも多い。

特に結婚式でよく聞く、あなたに出会えて幸せ的なやつを聞くと、こわくなる。
わたしには、出会えて幸せだと堂々と言ってくれる人がいないということがこわい。

そんなこわさで誰かの幸せを素直に祝えない自分がいること、
そんな自分の存在にもこわさを感じる



自分ひとりで生きていく覚悟もなければ、
誰かと生きていくためにきとんと努力しているわけでもない。

ないものねだりのくせに、こわがってばかりで、どうしようもないなぁ、なんて思うけど、それでもわたしは生きていくしかないのです。

読んでくださったあなたが、素敵な明日を生きられますように。

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