スモーキーなウイスキーでハッピーゴーラッキーにいこうぜ
LINE♩と音が鳴った。
チラリと通知画面を覗くと夫からアマゾンの商品のサイトのURLが送られてきていた。
洗濯物を干していた最中だった私は、スマートフォンを一瞥してから、洗濯物へと目を移す。
洗濯物を干し終えた私がリビングに戻ると、
「見た? いいの見つけたやろ」
とドヤ顔の夫が階段下で私を待ち構えていた。
「見てないけど」
楽しそうな夫を尻目に、私はつまらなさそうな反応を返す。
そして、仕方なしにポケットからスマートフォンを取り出した。
夫はアマゾンのアカウントを作っていないので、逐一私に商品ページを送りつけ、私がそれをポチるという作業を繰り返している。いつもの釣り関連商品かと思っていた私は、意外なものが画面に映し出されて、驚いた。
スモーキングガン。
簡単に燻製が作れるという代物らしい。
つい先日、私と夫はテレビを見ていてその存在を知ったのだ。そのテレビ番組内では、ウイスキーを燻製にしていた。
気になるね〜と言っていた矢先に、夫は商品を見つけ、そして買う気満々になっていた。まあ、私も気になるしな、と早々にポチる。
そして、翌日、それは届いた。
ん!
なんか、スモーキー!
(そりゃそうだ。スモークしてるんだし)
最初はそのままストレートで飲んでみたんだけど、なんかまろやかな感じがする。りんごのチップでスモークしたからなのか、少し甘い気もするけど、雰囲気かな。よくわからん。
ウイスキー自体が燻製っぽい香りがするからか、さらにそれがいい感じに強調されてる感じ。いいね、いいよ。なんか大人になった気分。
え?!
ああ、十分大人だったわ、私。ふふふ。
今年は44歳になっちゃうのね。熟女じゃなくて燻女になりたい。スモーキーな女になるの、私。
おいしさももちろん素晴らしいけど、どちらかと言えば、飲む前のこのスモークする作業がとても素敵だと感じた。お酒を飲むという作業にエンタメがプラスされて、待っている間も楽しい。
そして、ちょっと時間を置くというのも、オツだな、と思った。
夫は次に何を燻製にしてやろうかとほくそ笑んでいる。酒でもゆっくり飲みながら、のんびりする週末もいいもんだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?