杉田さら

日本の高校を中退しイギリス、ウェールズのUWC Atlantic(イギリス校)に通って…

杉田さら

日本の高校を中退しイギリス、ウェールズのUWC Atlantic(イギリス校)に通っていました。現在18歳。将来は国際協力の仕事に携わりたいです。どんなことでもコメントいただけると嬉しいです。

マガジン

  • UWC Atlantic (イギリス)体験記

    UWCのイギリス校で毎日必死にチャレンジし続けた私の2年間。世界90か国から王族から難民までの多様すぎる生徒たちが集められるこの学校の良いところも悪いところも、私が感じたままにお伝えしたいと思います。 UWCに興味あったけど行く機会は無かった方、教育業界の方、とにかく日本の高校では想像できないようなマジックの連続に触れてみたい方に読んでいただきたいです!

最近の記事

【UWC体験記㉟】卒業ー2年間で私は変わったのか

長く書いてきたUWC体験記も今回が最後になります。 今年に入り自分の卒業式が近付くのを感じるにつれて、昨年参列した卒業式から1年間、ずっと忘れていなかったことを思い出します。 それは昨年の卒業式での生徒代表スピーチを聞いて強く感じた、「自分の卒業式までに卒業生代表に自信を持って立候補できるほどの人になろう。そして本当に生徒が共感でき、感動し、何かを学び取れるようなスピーチがしたい!」ということでした。 代表スピーチにチャレンジあの頃からこの1年間私がしたことを振り返ると

    • 【UWC体験記㉞】UWYで本の出版に挑戦

      同級生5人で始めたUWYのプロジェクトは、多様なUWC生たちのライフストーリーを記録し、世に広めることでUWC内外の生徒たちの世界観を広げよう、というもの。 プロジェクトの考案・立ち上げから賞金獲得までは以下を↓ こうして活動開始から1年ほどたった2年目の2月。当初の活動内容だったビデオが、最初の1本制作後1つも公開できていませんでした。というのも、動画編集のきちんとした技術があり、それをやり遂げるだけの時間がある人がいない。そして外部の動画編集者にお金を払って完成させた

      • 【UWC体験記㉝】As We Know It (性被害体験等共有イベント)への参加ー自分の過去と向き合う

        PeaCo Monologueと並び、私たちの学校だからこそ開催が可能なとても特別なイベント。 性暴力などの被害の他にも、自殺未遂や差別、摂食障害など、他の場所では簡単に話すことのできない体験を生徒たちがステージ上で語るものです。 1年目には観客として参加し、その後2年目には私自身がステージに立つことを決心し、今までの人生とじっくり向き合うきっかけをくれました。 学校に開催を止められた??1年目、当初の開催予定だった3月のFemiCon(フェミニズム会議)の最中、直前に

        • 【UWC体験記㉜】24 Hour Race(チャリティマラソン)の主催ー孤独と忍耐の6か月(後編)

          未読の形は、想像を超える苦労ばかりだった私のチャリティマラソンの運営準備の6か月間について、まずは前編をお読みください! 朝の長文メール当日の朝起きてとにかく「1人じゃない」という歌詞の曲を永遠リピートします(笑)。そして今まで連絡し続けたものの返信がほとんどなかった安全管理の主任の先生から、6時に長文のメールが入ります。 そこには、入校者は一応許可してくれる旨に加えて、追加で生徒たちに守ってほしいルールなどがびっしりと。中には、体育館で夜寝るときには男女でスペースを分け

        【UWC体験記㉟】卒業ー2年間で私は変わったのか

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        • UWC Atlantic (イギリス)体験記
          35本

        記事

          【UWC体験記㉛】24 Hour Race(チャリティマラソン)の主催ー孤独と忍耐の6か月(前編)

          私のUWC生活の中でダントツに一番の時間を費やし、一番傷つきながらも一番思い入れの強いものが、この24 Hour Raceの主催。 まずは1年目にはランナーとして参加し、主催者に選ばれるまでを以下からお読みください↓ 選ばれた主催者チームは5名。私ともう一人がExecutive Directorで、他の1人ずつMarketing、Community、Business DevelopmentのDirectorの3人。 実際のレースは3月なのですが、1年目の終わりの夏休み頃

          【UWC体験記㉛】24 Hour Race(チャリティマラソン)の主催ー孤独と忍耐の6か月(前編)

          【UWC体験記㉚】Phoenix Conference(東アジア会議)の主催ー私たちを形成した文化を伝えたい

          やっと私たち東アジアが開催権を獲得したConference。1年で12個のNational Group(地域グループ)のうち1つしか開催できないものを2年目に得るという絶好の機会が訪れました。 Conferenceとは、2日間授業の変わりに1つのテーマに関してのワークショップやパフォーマンスを通して色んな角度から学ぶ学校の公式イベントのこと。 まず私が1年目に経験した3つのConferenceについては以下を↓ 私たちが競争を勝ち抜いてConference主催権を獲得す

          【UWC体験記㉚】Phoenix Conference(東アジア会議)の主催ー私たちを形成した文化を伝えたい

          【UWC体験記㉙】アメリカ大学出願について(SAT・エッセイ等)

          私がUWCからアメリカの大学に出願するまでの過程をご紹介します。 海外の学校には大抵University Counselorという出願サポート専任の先生方がいて、このCounselorに全てのプロセスを助けてもらうことになります。 志望校選びまずは志望校選びから。私はアメリカしか考えていなかったのですがそれでも大学の数は無数。日本でも知っているようなトップ校だけではなく、きちんと自分のレベルに合った大学を受けないといけないので大量のリサーチから始まります。 Counse

          【UWC体験記㉙】アメリカ大学出願について(SAT・エッセイ等)

          【UWC体験記㉘】Head Shaveーチャリティのために坊主にしてみた

          外部の人からするとおそらく一番衝撃的なACのイベントがAmnesty Head Shave。国際的な人権違反に取り組むAmnesty International への募金を目的として、その名の通り頭を剃って坊主にする、というイベントです。 薄っすら渡航前から聞いてはいたのですが、まさかそんなこと本当に起こるわけないだろう、あってもやるのは少数の男子たちだけだろう、と少し祈るような気持ちで思っていたところ、1年目の10月ごろHead Shaveに関する全校メールが送られてきま

          【UWC体験記㉘】Head Shaveーチャリティのために坊主にしてみた

          【UWC体験記㉗】Human Libraryの開催ーUWCらしさを取り戻すためには

          UWYというプロジェクトのメンバーで主催し、色々あったものの最終的には大成功で終わったUWC DayでのHuman Library。 まだ余韻が抜けないそのわずか3日後、11月の年度最初のConferenceであるBelieve(信条) Conの主催者たちから「自分たちもHuman Libraryに感動したのでBelieve Conの中でも同様のイベントを開催してほしい」という依頼があります。 私たちが始めたプロジェクトUWYについてはこちらから↓ UWC Dayでハプ

          【UWC体験記㉗】Human Libraryの開催ーUWCらしさを取り戻すためには

          【UWC体験記㉖】UWC Day(2年目)主催ー初めての大規模イベント企画・実行での試練の連続

          2年目に私が企画・運営した全校規模の大イベントは3つ、その中の一番最初のUWC Dayについて。その名の通り、UWCの創立記念を祝い、UWCのミッションや多様性を再認識する日です。 未読の方はまず1年目に私が参加した時のUWC Dayについて読んでいただきたいです! 去年よりも良いものに!1年目の5月、私たちの試験が終わったタイミングから9月のUWC Dayを企画し始めました。私が応募したいと思った理由である、「こんなに素晴らしいイベントなのに改善点があるから自分がもっと

          【UWC体験記㉖】UWC Day(2年目)主催ー初めての大規模イベント企画・実行での試練の連続

          【UWC体験記㉕】ミュージックセラピー(CAS) ー認知症患者に歌を届ける

          私が2年目のCASのServiceとして取ったのは、近隣の老人ホームに行って実施するMusic Therapyというものでした。コロナで過去3年間は実施されず、今年復活したCASで、大人気なのに枠はわずか5人のところ運よく入ることができました。 昨年度は校外に出るCASが無く、やっと本当のコミュニティへの奉仕活動ができる!ととても楽しみにしていました。 ミュージックセラピーとは?そして最初の数週間はまず教室で歌の練習、および実際に老人ホームに行った際の振舞い方などを訓練し

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          【UWC体験記㉔】上級生(2年生)として新入生を迎え入れるーUWC生活残り1年の覚悟

          今回からやっと、2年間のUWC生活の2年目について主に書いていきます。1年目、2年目で共通して参加したイベントなどは基本的に省いていきたいと思います。 8月末、私たちはまず1年生が到着する3日前に学校に戻り、1年生が来てからの1週間、1年生たちがオリエンテーションを受けている期間は私たちも授業はありません。 1年生の時の衝撃を受けまくりだったオリエンテーション週間について、未読の方は以下をご覧ください! 歓迎準備新2年生として同級生だけで過ごす3日間、寮の約20名のメン

          【UWC体験記㉔】上級生(2年生)として新入生を迎え入れるーUWC生活残り1年の覚悟

          【UWC体験記㉓】夏休みーEE(卒論)執筆・IA(レポート)の実地調査

          1年目が終わり2年目が始まるまでの夏休みは6月中旬から8月末までと、2カ月以上。ちょうど同じタイミングで親がアメリカ転勤になり日本には帰れません。 特に知っている人もいないので遊ぶ予定などは一切入らないのですが、IBの科目でいくつか夏休み中にやらなければいけなかったことをご紹介します。 国際政治IAの実地調査ーカリフォルニアの子供の貧困IAとはどの教科でもある自由レポート課題のことです。自由とは言っても調査形式や書く形式は教科によって決まっています。 国際政治では、1つ

          【UWC体験記㉓】夏休みーEE(卒論)執筆・IA(レポート)の実地調査

          【UWC体験記㉒】2年生の卒業ーそして1年生だけの1か月間

          8月末スタートの年度ですが、卒業する2年生は5月頭のIBの最終試験をもって、私たち1年生は6月で年度終わりになります。よって自分たちはまだ学年終わりという感覚が無いうちに2年生との別れを意識し始めます。 日本での先輩の卒業というと部活などを除きそこまで大きな思い入れは無い気がするのですが、2学年しかいない学校、しかも田舎の自分たちしかいない環境で24時間共にしてきた2年生との別れは想像以上に大きいものです。 しかも世界中から集まってきたということは、もう一旦この場所を去っ

          【UWC体験記㉒】2年生の卒業ーそして1年生だけの1か月間

          【UWC体験記㉑】F21(月経貧困支援チャリティ)の幹部にー初めて負った「本当の責任」

          最初のPeaCoのセッションで紹介されたF21(Foundation 21)という団体。途上国、特にバングラデシュでの月経貧困(period poverty)を解決するためにファンドレイジングを行ってお金を送ったり、校内でも月経貧困についての教育を行ったり生理をタブー視しないような空気を作るために活動をしている団体です。 Council(委員会)の1つでは無いけれど毎週のミーティングがあり頻繁に活動はしているとのこと。私にとっては月経貧困は完全に新しいトピックで自分自身少し

          【UWC体験記㉑】F21(月経貧困支援チャリティ)の幹部にー初めて負った「本当の責任」

          【UWC体験記⑳】UWY自主プロジェクト始動 ーUWC生の人生ストーリーで社会貢献を

          入学から数カ月経ったある日、食堂で台湾人の同級生Mさんと座っていると、「私、Human Library開きたいって考えてるんだよねー」と言われました。 話を聞いてみると、せっかく生徒皆がお互いが驚くような人生経験を持っているのに、その有効活用が出来ていないのを感じ、それをお互いに共有する場を作りたいとのこと。私も、オリエンテーション週間後にはだんだんと普通の「学校生活」が始まり、生徒間の会話も表面的な雑談が多くなってきていることを少し残念に思っていたところだったので、なんて

          【UWC体験記⑳】UWY自主プロジェクト始動 ーUWC生の人生ストーリーで社会貢献を