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14年間、転職エージェントで働いた私が「まだ転職するかどうかは決めていませんが、転職活動してもよいのでしょうか?」に答えました。〜求人を眺めているだけでは解決しない、動いた先にしか見えない景色〜

14年間、転職エージェントのキャリアアドバイザーとして働いてきた。

転職活動をすることと、転職することは、当然ながら別物だ。

しかし、転職エージェントでの初回面談で一番多くいただく声に「まだ転職するかどうかは決めていませんが、転職活動してもよいのでしょうか?」がある。

答えはYES!

転職するかどうかの最終結論は、転職活動やってみた上で出せばいい。                                

転職活動≠転職



「応募したら…面接に行ったら…内定をもらったら…辞退できないんですか?」

答えはNOです!

面接を受けて合わないと思ったら辞退できる。内定をもらい、給与条件書の提示をもらってからでも辞退できる。(稀に正式な条件書の提示前に入社意思を確認する企業もあります)
逆に、内定までもらってからでないと、具体的な給与条件はわからない。求人票に記載されている給与条件は、400万〜600万という幅をもって書かれているケースがほとんどだ。正式な金額提示は最終面接合格後に、面接評価や本人希望、現職(前職)年収、実務年数など企業ごとの給与設定基準を踏まえて条件作成される。それが社内稟議に上がり、決済がおりて正式に給与条件確定となる。


▽転職活動を行うメリットは?

今の会社に不満がある、このまま働き続けるかどうか悩んでいる際には、一度「転職活動」をしてみることをオススメする。

求人への応募

・実際に自分が気になる企業があるのであれば、応募してみることで、可能性の有無を知ることができる。エージェント求人に限らず、求人サイトやハローワークなども含めて、経験軸+希望軸の求人に複数社応募してみることで、どんな求人に自分の経験が求められているのか、転職市場での立ち位置を知ることができる。書類選考不合格であれば、現職の人は残って頑張るとの決断をすることもできる。エージェントを通すことで不合格理由や、書類合格者の状況などリアルな情報を得ることができる。

面接を受ける

・面接を受けることで、より具体的且つ客観的なフィードバックを受けることができる。これまで培ってきた経験や知識が、社外からどう見られるのか。それが活きる会社、活きない会社がある。数社受け比べることで、同じ業界や職種でも、求める経験や人物タイプが異なることも見えてくる。

・自分の転職理由が叶う会社なのか、叶う仕事なのかを確認する、また感じることができる。面接で転職理由を面接官に伝えると、「うちも変わらない」「うちではそんなことはない」など何らかの情報が得られる。そこも踏まえて転職先として前向きに進めるのか、辞退するのか判断することができる。

・面接で自分のことを話す中で、まだ現職でやれることがあると気付く人もいる。あるいは不合格理由から、希望するキャリアを積むために不足しているスキルや知識を身につけようと決める人もいる。実際に面接で自分のことを言語化して伝えることで、本当にやりたいことに気づく人もいる。面接官との出会いから、「この人と一緒に働きたいと思った」「具体的な話を聞けたことで、より働くイメージがついた」など、転職へ前向きな気持ちになる人もいる。

面接フィードバック

エージェントを介して面接まで進むと、面接官からのフィードバックをもらうことができる。(企業によっては詳細を開示してもらえない場合もある。)自分の経験やスキル、語っていることについて、客観的な評価や感想もらう。改めて転職について、今後のじぶんのキャリアについて考える材料になる。


▽転職活動のデメリットは?

・転職活動への時間を捻出する必要がある。

初回面談1.0時間、応募書類の作成0.5〜1.0時間、面接0.5〜1.0時間×●社(×●次面接)、筆記試験0.5〜1.5時間、求人検討・面接準備(人による)など、時間が必要だ。

一人が転職活動に要する平均時間をギュッとまとめるとトータル30時間と聞いたことがある。仕事をしながらの転職活動はスケジュール管理など大変だが、今後のキャリアを考えると30時間の捻出は惜しくない気もする。自己投資と考えれるかどうかだと思う。

・現職の人の場合、気持ちが散漫になり仕事に集中できないとの人もいる。ここは気持ちの切り替えが大切だ。

・書類選考、面接での不合格が続くと疲れる。気持ちが落ち込む場合がある。中途採用求人は欠員補充か増員募集のため、ほとんどの求人が一名募集だ。そこに何十人、何百人との応募がある求人もある。そんな時は「他にいい人いたんだな」と思って、他を見ていきたい。

不合格≠自分の経験が悪い            →より応募求人にマッチする人がいた可能性がある

転職市場では、じぶん自身の経験・知識が募集ポジションにマッチするかどうかだけではなく、相対比較が行われている。


▽求人を眺めているだけでは、モヤモヤは解決しない

モヤモヤしたまま働き続けることは苦しい。

転職活動≠転職

転職エージェントと面談して、キャリアの棚卸しやじぶんの現状を言語化してみるのもよい。じぶんで求人を探して応募→面接→結果のプロセスを踏まえた上で考えるもよい。

興味のある業界で働いている人に直接話しを聞くのもよい。社外のコミュニティに参加してみることで、異業界のことを知ることができたりもする。


▽noteサークルに参加してみて気づいたこと

書くことが好きで、以前から気になっていた野本響子さんのサークルに思い切って参加した。

国内外で多様な経験、生き方をされている方々と交流の機会をいただくことができた。実際にライターとして活躍されている方、書くことが好きでいろんな切り口で記事を書いている方々に出会うことができた。「書く」といっても、その目的や誰に何を伝えたいのか、どうしたら読んでもらえるのかなどマーケティング観点の重要性も学んでいる。「書くことが好きだ、いつかそんな仕事もできたらいいなぁ」と漠然と考えていても、その「いつか」は永遠にやってこない。外から眺める景色より、エイやっと中に入ってこそ見える景色があるもんだ。

転職相談で面談していると、「編集者になりたい!」「ライターになりたい!」との希望をいただくことも多い。憧れの仕事だ。実際にライティングや編集を仕事としている人は、記事のタイトル付けや記事完成に向けて思考する時間も情熱も生半可のものではないことを知った。それを踏まえて「書くことが好き、それを仕事に〜」とは簡単には言えなくなった。会社と家庭の往復生活では見ることができなかった景色を今、わたしは見ている。その世界に右足の親指一本だけ、踏み込ませていただいた甲斐がある。

やっぱり、動かなきゃダメだ。

求人も、憧れの仕事も、憧れの会社も、憧れの世界も、ただ傍らで眺めているだけでは明日も景色は変わらない。

自らが、親指一本でも踏み出した時に見える景色が少し変わるかもしれない。

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