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【792球目】やると決めたこと

今月の日経トップリーダー大学でのお話させていただく内容がほぼ固まりました。その中には『事業承継』の時間があります。既に全て(株式も事業も)の事業承継が済んでいますが、そこの過程で感じた事を今日は書いていきます。


自分で決める

私が生まれたのは1977年です。三陽工業の設立は1980年ですので、生まれた時はまだ三陽工業はありません。ただ、祖父が個人事業を行い、その手伝いを父親が行っていたので、事業は存在していたことになります。

1980年に三陽工業が出来てから、はじめは順調ではなかったそうです。約10年間くらいは非常に厳しい状況が続いていました。そこから少しずつ軌道に乗っていきます。

いつから後継者として意識をしていましたか?の質問には小学校3年生と答えています。何となくですが、そういう運命なのだと感じていました。ただ、一度たりとも『会社を引き継いで欲しい』と言われたことはありません。自分で決めないと言い訳ができるからという理由を教えてもらったことがあります。

今から20年、30年前は今よりもっと経営者と会社員の垣根が大きかったと思います。経営者はリスクが高いと思われていた時代です。だからこそ、強制をしたくなかったのだと思います。そして、自分で決めたとするならば、どれだけ辛くてもしんどくても受け止めることができるだろう、そんな考えがあったのだと思っています。

強制されると

強制されると言い訳がでやすい。
確かにそうかもしれません。自分で考えて自分で行動すると、言い訳がでませんよね。自分で決めてやっていること、強制されていないのであれば、言い訳や愚痴は出てこないですね。

そもそも強制されるのが嫌だったのもあります。
それは三陽工業に入社してからもそうで、初期の事業拡大においては、胃が痛くなる様な局面もありました。そんな時でも、口を出さずに見守ってくれていたことには感謝しかありません。だからこそ、余計に結果を出さないといけないという想いを持っていましたし、そんな思考が最終的には、今のスタートに届いたのだと思います。

事業承継者のメリット

事業承継者こそ、やったことがないことをやってみるべきです。創業者はそもそも会社設立の時点でやったことがないことをやっています。事業承継者は経営者になったとしても、自分で考えて行動しないと一生やったことがないことをやらずに終わる場合があります。

先代が残してくれたものを守らないと。

事業承継者のキラーワードの様なものです。守るためには攻めないといけない時代です。何もしない事を守ると表現できない今の時代です。ヒト・モノ・カネの経営資源がそもそもある状態で事業を任してもらえる。創業者からするとこんなに幸せなことはありません。

もちろん、事業承継者ならではの苦労もあります。ただ、そんな苦労は事業承継者としての運命、宿命でもありますので、苦労にはならないと私は考えています。事業承継者だからこそ、やれることがあります。やらないといけないことがあります。それを実現してきたからこそ、スムーズに事業承継が進んだとも思っています。

本当に??

とはいえ、そんな想いは私の一方的な想いであって答え合わせをしたことはありません。ですので、今回の日経トップリーダー大学の講義の為に、広報の社員にお願いをして、先代のインタビューを行ってもらう予定です。

そして、それを講義の中でお話しようと思っています。私はこういう風に考えていますが、先代の考え方はどうなのか??初めて答え合わせをします。

ちょっとその答え合わせが楽しみであったりもします。

事業承継。事業承継者がいてもM&Aに踏み切る企業が少なくありません。
未来に対しての不安が増大している一方で、強い企業はより強くなっています。私達もより強くて優しくなるという未来を実現していく為に、今日もシンカをし続けていきます。

本日もありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。

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