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子どもと一緒に光徳小屋②昆虫編

学習院大学山岳部 平成16年卒
柴田(辻) 由布子

今夏の滞在は、残念ながら天候が悪そう。
光徳小屋に5歳から11歳の子ども達が集まる機会。せっかくだから何かしたいぞと。雨でも楽しめそうなこととは?

光徳の水生昆虫を探してみよう!

※光徳小屋周辺の自然環境については、①をご覧ください。

光徳の自然の楽しみ方(昆虫編)

山登りは出来ても、植物や昆虫についての知識はザルな山岳部OGである私。プロに教えてもらおうと、日光自然博物館の方にガイドをお願いした。

今回お願いしたのは、昆虫がご専門の村木さん。

虫への愛が炸裂していた村木さん。
ご専門は甲虫だそうで、森でそれらの虫を見つけると、
嬉しそうにしていた姿が印象的。
ちなみに、ゴキブリは甲虫ではないそうです。

当日は光徳牧場から光徳沼、そして我らが光徳小屋周辺の散策となった。光徳牧場から光徳沼への道中、うんこを発見。 

何のうんこだろうね?と、ほじほじしだす村木さん。

うんこをほじくり返し、その中にいる虫たちを観察します。実に嬉しそうな村木さん。
知ってましたか?うんこはエンターテインメントなんです。

うんこをほじくり返すと、うんこを食べにきた虫たちがいっぱい。これは虫たちにとってのごちそうなんだよ、と村木さん。よく見ると、当該動物に食べられてうんこの中に含まれた虫もいた。うんこを食べて大きくなった虫が動物に食べられ、うんこになるという切ない一生を知る。

これは、たぬきのうんことのことでした。
光徳にたぬきもいるんだね。

さて、光徳沼に到着。沼と名前がついているものの、きれいな川のようなもの。ここで水生昆虫を探す。

10年前まではここも水で満たされていたそうです。
奥に見えるのが、小さくなった今の光徳沼。
じゃぶじゃぶと沼に入り、各々探索活動に勤しみます。
光徳沼はもちろん貸切状態。
何がとれた?と、各々の戦果を確認。

流れの早いところ、遅いところ。
水深の深いところ、浅いところ。
石の下、沼の側面。
それぞれの場所で捕まえられる水生昆虫は異なる。
ケラの幼虫やアブの幼虫、たくさんのおたまじゃくし、そして目玉のハコネサンショウウオ。

場所を変えてみよう。次は、流水ではなく止水での観察。
今度は何がいるんだろうね?

止水の沼のようなところでは、光徳沼にはいなかった、たくさんのヤゴを捕まえた。少し移動するだけで、こんなにも水生昆虫の分布が異なり、面白いね。
水生昆虫採集は、親も楽しい。

最後は光徳小屋周辺。クロサンショウウオが小屋の近くで産卵したため、今夏はたくさんのクロサンショウウオが小屋の目の前で観察できた。この小屋の目の前を流れる小川は、光徳沼の上流。

クロサンショウウオより、川で冷やしてあるスイカが気になる子どももいます。
クロサンショウウオの産卵地。
虫網に入るのは、クロサンショウウオかおたまじゃくしか、それとも両方か?
採集した水生昆虫は毎回バットに移し、村木さんから説明を聞きました。説明を聞かないと、何が何やら皆目不明!

頭と身体をたっぷり使った3時間の水生昆虫観察は、奥日光と光徳の自然に愛着が増した3時間となった。

圧倒的な知識量と熱量を持った村木さん。子ども達は(親達も)、ずーっと話しかけて質問しており、すべて回答してくださった。まさに昆虫博士!
ご自身の好きなものを突き詰めた大人に会えた得難い機会。そんな副産物もあったのだ。

今度はきのこや植物も学んでみようかな。

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