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早寝早起きさせられない

「昼寝をするようになってから、夜、10:30に寝るんです」

娘(4歳4ヶ月)は今年、3歳児クラスから保育園へ通い始めた。
元々、昼寝無しで外で6時間くらい遊んで、9時前くらいに寝ていたヒト。

それが、保育園でお昼寝をするようになったのである。習慣というのは恐ろしい。
無理に寝なくても良い、でも、布団にいてゴロゴロしようね。絵本もおもちゃも無しよ、という感じ。
そりゃ寝ないと1時間、苦痛よね。。

4月のはじめは昼寝しなかったが、本人曰くウロウロしちゃうらしい。夜は8時前に寝かしつけ30秒。
それが昼寝45分くらいするようになった。

でもさ、
でも、なんで、8時に寝てたヒトが、お昼寝45分したら10:30になるのかしら……。

計算合わない。

担任の先生に相談した次の日は、驚愕の11:00。
そんなとこから始まった、長い長い夜寝ない問題。

母は焦った。
睡眠時間、足りなくない?
ゴールデンタイムという概念が適当なものだとしても、3歳児が8時間睡眠、大丈夫なのか?小学生でも8時に寝ましょうなんていわれてるのよ、まだ3歳児よ。
 
プラス、仕事が始まったばかりの母は、まだペースがつかめず、持ち帰り仕事があった。
夜遅くなったことでなにもできなくなった。
娘就寝後の家事も、できなくなった。


9時前には布団に入って絵本を読んで、とんとんして、背中かいて、うたうたって、無視して寝たふりして、テレビを夜みないで、と、あらゆること試して……。
11時に寝るって、2時間苦行か。
「もう寝るんだよ!寝る気持ちになって!!!横になって!!」
「だって眠れないんだもん」
「寝ないならママ向こうの部屋に行く!」 
ある日はそういって、声をあらげて、泣かせて寝かせてしまった。 

担任の先生は「それは、遅いですね……。お母さんも大変ですね……。」と共感とともに、「リズムがつかめてくれば、早くなるかも」と言った。

その言葉は数週間後、「水遊び始まれば、早くなるかも」に変わる。

起きているときに家事を済ませ、夜10時に布団に入るようになる。
朝先に起きてすこし仕事をする。

毎日のようにお昼寝したか聞き、夜寝ないと相談する日々……。毎日毎日。娘に聞かせたくない。でも、この瞬間しか先生と話せない。

とうとう園長先生に聞いてみることにした。11時に寝て、朝6時半に起きて7時間半の睡眠で大丈夫なんですか?

すると、意外な答えが帰ってきたのだ。
「お昼寝は、娘ちゃんが必要としてるから寝かさないというのはできない。お子さんによってリズムができる時期は違うけど、そのうちに寝るようになる。まず朝6時に起こしますか」

そこから、更に朝の苦行が始まった。
11:00に寝てる子が、朝スッキリ目覚めるわけもなく。去年まで、寝起きヨシコでむしろ私が起こされていたのが、逆転。揺すっても起きない。もともと6時半~7時に起きてきていたのに。そして、朝やっていた仕事もできない。

夜寝ない。

もう、悪循環だった。朝、大声をあげ、まだ寝ようとする娘をだっこで寝室から運び、イライラしていた。意地になって6時に起こす。。でも、なんだかんだ6時半になった。

「じゃあ、お昼寝しなきゃ良いじゃん!」
いけないと思いつつ、娘に当たった。
ひどい親だ。眠れないの分かっているってのに。そんなリズムで昼眠くなるの分いるのに。

そんなとき、夫が、昼寝の必要性について、調べてくれた。賛否両論あるけど、お昼寝が必要ない子もいる。そうだよね。そりゃ。その子それぞれだもんね。

そして、第2ラウンド。

園長先生と対峙した。
娘とは別部屋で。

やっぱり寝ない。つらい。そんな話をすると、「お母さんは、要するにお昼寝させたくないんですよね?」と。いや、お昼寝しても早く寝るならいいけれど、 昼寝が短くなって  

それで娘が寝られるようになるのなら。そうです。

そこからぶっちゃけトークが始まった。
「園は、他の障害のある子の対応もしてるし、そこに一緒にはいられない。よって個別対応できないし、起きて遊ばせられない。」
いや、他に先生いますよね?

「それならそうと、はじめから先生が忙しいから対応できないと言うならまだ納得がいった。それを寝かしつけの方法アドバイスや6時に起こすことを提案だけされたら、こちらが出来てないだけみたいじゃないか。元保育士だから、こうやって言いかえせるけど、他のお母さんが言われたら、本当に落ち込みますよ。私も悲しかったんです。」

とかえす。

「園として対応できないとは、言っちゃいけないと思ってる。実際娘ちゃんも睡眠を必要としている。」

とくれば、

「いや、そりゃ8時間しか寝られなかったら、お昼寝しますよね!?
そもそも、6時に起こしたらと言われるけど、その前は6時半に起きてたこと伝えてますけど、先生の朝遅いと思う時間は何時ですか?」

と返した。

「8時とか……」と言われてどっときた。
前回、6時半でダメなのかと、思ってたたき起こしてた自分が、ばかばかしくなった。


もうほんとに、本音をぶっちゃけあって、30分位話した。
言いたいことは全部言って、スッキリしたし、それでも、お昼寝は変わらず継続されることがわかった。ただ、何分寝たか、書いてもらうことになって、折り合いをつけた。


話し合いのあと、娘は劇的に早寝早起きになった。6時に起きて8時に寝た。
園長先生とは腹を割って、マブダチになった。

……なんてことは、全くなかった。

世の中ドラマじゃないのだ。
娘は相変わらず夜遅く、母は6時に起こすのをあきらめた。延長ギリギリまで仕事をすることにして、持ち帰りを減らした。帰れるときは早めに帰って、夕方遊んで体力消耗に勤めたが、仕事が忙しいとできたりできなかったり。
 園長先生とは、全部しゃべりすぎてもう話すことがなくなり、その後一度もまともに会話を交わしていない。
他にもちょこちょこ軽く気になることがあるが、うるさい親だと言われそうで、あまり話せなくなった。

担任の先生とはそもそも会話が少なすぎる。

何らか解決したら、noteに書こうと思っていたのに、一向に解決しない。

娘が眠くなるまで遊ばせると、パパが試したら夜中の1時になった。

仕事は相変わらず忙しい。

そうこうするうちにもう秋だ。

人生とは渋く、うまくいかないものだ。

でも、ぶっちゃけた後はイライラすることが減った。やるだけのことはやったと、思えたから。
手放せたのかもしれない。
後悔はひとつもしてないが、無理しないが子育てのモットーだったことを思い出した。


早寝早起き朝ごはん。
そんな言葉が聞こえる度に、何時が遅いと感じるんですか?と聞いた私を思い出す。8時に起きていたのは、小さい頃の私だ。ポンキッキが始まる時間。それが、私の当たり前だった。

世間に合わせることも大事だけど。早寝早起きの価値観なんて、その時のその人それぞれなんだ。
イライラしたらダメだ。

「どうしてお昼寝しちゃうんだろう」という悲しい娘の声はもう2度と聞きたくなかった。
ごめんね。 

7時になっても7時半でもいいや。朝ごはんは食べさせたいから、食べて出掛けられる、もうそのギリギリの時間に起こそう。自分達の生活に合わせよう。

早寝早起きできないと、言う家庭のなかには、こんな家庭もあるのだ。
遅くまで起こしたくて起こしてるわけではないのだ……。

でも、今でも、無理なく出来そうなものがあったら、試してみようと思う。
最近買ったのは、小さな優しい光をだすライオンだった。 

娘がライオンが良いと言ったのだった。

目に入りやすい位置にある豆電気の変わりに……夜の旅が楽しくなるような、相棒になれば良いなと思っている。



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