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気になった、あちらのサイエンスニュース【5/3】人を殺すAIは、自動運転より簡単だ。

俺たちはふんいきで科学をやっている。
コーエー信者の私が気になった、海外のサイエンスニュースをクリップしています。



核融合炉、エネルギー充填120%。

核融合発電のソリューションとして有望視されているトカマク型原子炉。太陽の表面よりも高温のプラズマを、巨大な磁石によって封じ込めるドーナツ型のチャンバーが特徴です。
太陽よりも高温ってどういうことよ、大丈夫なの? って思っちゃいますが、実用化されればエネルギー革命どころの騒ぎではありません。

しかしトカマク炉には、グリーンワルド限界という限界点があると考えられています。プラズマの密度を上げると、それが磁石から逃げだして原子炉がぶっ壊れる可能性があるのです。
これはいけない。

今回、カリフォルニア州サンディエゴにあるジェネラル・アトミクスのシエ・ディン博士らは、なんやかんや上手いことやることで、グリーンワルド限界を越えて、プラズマ密度を上げる方法があることを発見。
DIII-D核融合施設のトカマク炉をグリーンワルド限界を20%上回る平均密度で2.2秒間運転することに成功したのです。

アニメでよく見る「エネルギー充填120%」というやつですね。

ただしこの成果は、わずか1.6メートルというDIII-Dのプラズマチャンバーの外半径で認められたものであり、同じ方法がフランスで建設中の次世代トカマクITER(半径6.2メートル)にも有効かどうかはまだわかりません。

核融合炉の開発は間違いなく、人類の未来を大きく切り開きます。生きてる間にその瞬間を見たいですね。
どうせいつか死ぬなら、未来の入り口で死にたいものです。


5億年前の海、そこに光あり。

ホタルやアンコウのような光を放つ生物の歴史は古く、さかのぼること2億6700万年前、ある小さな甲殻類のグループが最初に光を発したのが、その最初だと言われてきました。
しかしフロリダ国際大学の進化海洋生物学者ダニエル・デレオの発見によると、その起源はさらに古く、5億4000万年前にまで遡ることが分かりました。

浅瀬にも深海にも生息する軟体生物、タコサンゴのご先祖様がそれで、少なくともカンブリア紀にはピカピカと光っていたということです。

5億4000万年前というと、最初の動物種が目を発達させた時期と、ほぼ同時期ということになり、お互いピカピカを送り合う行為が、地球上で最も古いコミュニケーション形態のひとつである可能性を示唆しています。


人間を見つけて殺すシステムは、自動運転車などよりはるかに簡単だ。

AIを搭載した無人機など、殺傷能力のある自律型兵器(LAW)の開発は増加の一途をたどっています。米国防総省は、小型の兵器化された自律走行車の艦隊を構築することを目的とした「レプリカント計画」に、10億米ドルの予算を計上しています。
この自律型兵器の増加に大きく影響しているのが、AIの発達です。

「AIにとって戦争は単純だ」と、カリフォルニア大学バークレー校のコンピューター科学者、スチュアート・ラッセルは言います。「人間を見つけて殺すシステムは、自動運転車などよりはるかに簡単だ。これは大学院生のプロジェクトです」。

自律型兵器の大きな優位点は、通信妨害の影響を受けないことです。人間側がコントロールする場合、兵器との通信手段が必要となり、ジャマーなどでそれを妨害することで、無力化・抑制することができました。

しかし自律型は文字通り、兵器自身が判断して行動するので、通信が必要なく、その行動を妨害するのは非常に難しいのです。

この自律型兵器についての見方は様々な立場があり、研究者、法律の専門家、倫理学者の間で議論がなされています。

AIが支援する兵器は人間が誘導する兵器よりも正確で、巻き添え被害を減らす可能性があり、小国や集団自衛にも役立つと主張する人もいる一方で、人が介在することなく、AIが機械的に兵士の命を奪っていくことに対する倫理的な問題を指摘する人もいます。

自律型兵器(LAW)については、今年9月の国連総会で議論されることが決まっており、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、人間の監視なしに作動する兵器の禁止を2026年までに実現したいと述べました。

しかし、自律型兵器の定義すら曖昧な現状、そう簡単に話が進まないという見方が大勢です。


注意:ふんいきで書いてます。


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