メソポタミアの洪水譚と旧約聖書
メソポタミアの大洪水伝説に関する代表的な粘土版は、最古のものは①前1600年頃のシュメール語の『シュメール語洪水物語』、次いで②前1635年頃のアッカド語の『アトラ・ハシース叙事詩』、次いで③前1300~1200年頃の標準版の『ギルガメシュ叙事詩』がある。
①前1600年頃のシュメール語の『シュメール語洪水物語』
これは都シュルッパクが洪水で滅亡する話だが、考古学的にもシュルッパク周辺は前2800年頃に洪水被害に遭ったことが判明している。したがって、1000年以上口伝で伝