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アメリカ留学~大学外での経験を単位にできる制度を利用した話~

アメリカには、英語学校と大学留学のみのつもりで行きましたが、機会があり、大学からバレエ学校に転入。約1年半のバレエ学校生活の後、再び大学に戻り大学を卒業しました。

私が行っていたUVUは4年制大学なので、普通に考えれば私が費やした2セメスターの英語学校での期間と4年大学のプログラムだと、これだけで4年半はかかる計算になります。バレエ学校にも約1年半ほどいたので、普通に考えると6年は必要かと思われます。

ですが、大学の制度をうまく利用することで、全部の経験を5年間に詰め込むことができました。

その制度とは「Experiencial Credit」というものを利用して、大学外での経験を大学の単位としてカウントしてもらえるという制度です。

Experiencial Creditとは

単語の意味の通り、「体験した事柄を単位にできる」ことです。

要は、大学の必須単位とされている内容と似た経験を大学外で経験していれば、必須単位のクラスを受講したことにでき、大学でそのクラスを受講しなくてもよい、という制度です。

私は、大学からバレエ学校にトランスファーする際、アドバイザーにバレエ学校である程度の経験ができたら、また大学に戻ってきたいという話をした際に、この制度があることを教えてもらえました。

この制度を使えば、卒業時期をそこまで遅らせないで卒業できるので検討してみたら、とのアドバイスをいただきました。

例えば、大学3年生になる直前にバレエ学校に移り1年後に大学に再編入する場合、通常は3年生として再編入になりますが、Experiencial Creditをうまく利用できると、バレエ学校生活の経験を単位に変換でき、再編入の際に4年生として編入できるというわけです。

あまり利用している生徒はいなかったそうですが、トランスファー先はバレエ学校であり、大学の学部は舞踊科でしかもバレエ専攻の私にとっては必須単位に似通った経験ができる場所だったので、利用しない手はありませんでした!

大学とバレエ学校で連携してもらう

私が大学からバレエ学校にトランスファーしたのは、あと1年半ほどで大学を卒業できるくらいの時期でした。

大学には春学期から入学して、夏学期もずっと受講していたので、明確に1年生、2年生、といったカウントは難しいですが、取得していた単位でいうと、大体3年生の半ばくらいの単位は取得していた時期です。

なので、あと卒業に必要な単位は、バレエやモダンダンス等の実技がほとんどでした。

そして座学で必須だった解剖学や運動学、舞踊史等、ほとんどはもう受講済みでしたが、どうしてもあと一つ「Curret Issue in Dance」という必須クラスはバレエ学校在学中に何かしら似たような勉強をする必要がありました。

クラスの概要は「現代における舞踊界の課題」について問題提起や解決策等を考えたり、という感じ内容だったと思います。

バレエ学校では、学年によって解剖学や歴史のクラスは行っていましたが、流石に「Current Issue in Dance」に当てはまるような座学クラスはありませんでした。

ですので、バレエ学校側にも事情を話し、当時バレエ学校で歴史を担当していらっしゃった先生と大学のアドバイザーと相談して、どのようなことを「Current Issue in Dance」の単位とする経験にするかを話しました。

その結果、『近代現代の舞踊界に関することについて1つテーマを決め、それについて調べて論文を書きあげる』ことを達成すれば、大学に戻る際の単位として認めてくださることになりました。

もちろん、他のバレエ学校生はこんな論文なんて書く必要はないので、私1人時間を見つけて、通常のバレエ学校生活の合間にテーマに関する調べもの&ペーパー執筆を行いました。

分からないところは、その都度バレエ学校の歴史の先生に相談したり、添削をしていただきながら無事に論文は書き上げることができました。

それ以外は、毎日のバレエやコンテンポラリーダンスのレッスン参加、クリエーションのリハーサルや公演に出演すること等が単位となる経験になりました。


このように、大学とバレエ学校両方に相談をすることで、学校のトランスファーで効率よく単位を取得することができました。

おかげで、1年を予定していたバレエ学校生活を1年半に伸ばすこともでき、大学に再編入したあとは、1セメスターのみで卒業できました。

(バレエ学校生活を延長したのは学費の面での理由もありましたので、これについてもまた書いていこうと思います💰)

私自身、Experiencial Credit なんて知りませんでしたし、こんなに柔軟に大学とバレエ学校が対応してくれるとは思っていませんでした。

この経験は、自分がやりたいことはきちんと言葉に出して伝えること、恥ずかしがらず相談して助けを求めること、の大切さに改めて気づかせてくれました。

アドバイザーに大学に戻って来たい、ということを伝えていなければ「Experiencial Credit」の提案はなかったでしょうし、

バレエ学校になかったクラスに関しても相談せずに実技分だけの単位取得にもできましたが、相談したことで希望だった5年以内の大学卒業が可能になりました。

そして、アメリカは交渉社会で、良い意味で割と何でも言ったもの勝ちにできるんだということもバレエ学校時代に実感しました。

「私はこうしたいから助けてください。解決策はこういうことを考えています」と意思表示すれば、周りも理解を示して力を貸してくれるのです。

だめで元々精神、当たって砕けろ精神で当たってみると、案外砕けずに道が開ける、という私の図太い精神はこの辺りから形成されているように思います。笑

留学が不安な方、海外生活は少しくらい図太い精神でどんどん周りに頼って良いと思います。笑   

ただし、その周囲への感謝は忘れずに😊

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