不老不死のような

目を覚ますとペットのるる(猫)が生きたままゴミ箱で鳴いていた。

るるは虫に囲まれて、丸い目でこっちを見ていた。いつも通りで安心していたが、私が眠っていた近くに屍があった。嫌な予感がして、私は母と父と妹、その他大切にしている人たちがいないことに気づいた。

すぐにるるを助け出して、いっしょに探そうと家の中を走り回った。リビングは薄暗く、誰も要る気配は無かった。2階からシャワーの音がしたから、お風呂に入っているのかとおもって、2階に走った。

すると2階にも、誰も居なくて。
つけっぱなしのシャワーと、溜めっぱなしのお風呂。本当に誰も居なかった。
私は不安と涙でいっぱいになりながら玄関を出て、庭まで歩く。

外は変わらずいつもの街で、家の中だけが、不思議なことが起きていた。

原付バイクにまたがり、私は急いで妹の住んでいるアパート、母、父の実家、仕事場に向かう。

原付を運転しているのに、自転車のような不安定感。運転もできないくらい涙で溢れていた。
1人の男性が隣で原付(?)を乗りながら背中を押してくれた。

男「どうした、なんで泣いて急いでるんだ」

私「お父さんとお母さんと妹がいないの!、大切にしてる人みんながいなくて!!!私が目が覚めたらペットしかいなかったの!!」

男「目を覚めたらって…」

私「ねえ、今何年?たったの?わたしが眠ったのは、、2023年」

男「あー、30年くらいたってるよ」

そこで目が覚めました。

夢だと気づいた私も手が震えて、色々頭で考えたんです。大切な人は永遠にはいないよな〜って当たり前のことだけど当たり前のことじゃないよって頭で否定するから、涙が出て悲しいんだろうなって。

今を生きてる人たちは
毎日、生きててくれてありがとうとか
あの人と話せてる時間は当たり前じゃないけど当たり前のように時間を過ごしてると思う。

生きて会えるのって、本当に幸せなことです。
私のように後悔のない人生を送って欲しいです。

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