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『氷菓』文集

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米澤穂信さんの小説『古典部』シリーズの感想、考察をまとめたマガジンです。   ミステリーの謎解きの部分ではなく、登場人物の人となりや、心情について考えることが多いです。 ネタバ…
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2019年1月の記事一覧

卒論〆目前にしてギャーーーとなりながら、昼飯のあとなど合間に書きなぐっている。

氷菓のこと考えるの楽しすぎてしばらくは飽きない。

早く次の記事書きたい。

『箱の中の欠落』感想・考察②

『箱の中の欠落』感想・考察②

ラーメンができあがり、熱々の、正直に言えばちょっと熱すぎるラーメンに小さな悲鳴を上げながら、麺をすする高校生たち。
 ここで、三度目の注目ポイントが登場した。

 話の流れから、里志が何気なく将来何になろうかな、という。
 奉太郎はレンゲでスープを一口すくうと、

 「弁護士なんかどうか」

と言った。

 頓狂な声をあげて驚く里志に対して、最初に思いついただけだ、他には仕事人なんかどうだ、という

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『箱の中の欠落』感想・考察①

『箱の中の欠落』感想・考察①

米澤穂信の『いまさら翼といわれても』

『氷菓』をはじめとして、神山高校古典部に所属する高校生4人が日常の謎を解いていく「古典部シリーズ」の第6作で、現状の最新刊である。

 この「古典部シリーズ」、わたし自身も高校生のときにアニメ化され、アニメも小説も楽しんでいたのをふと思い出した。

 アニメを見返すと、ふたたび面白さに感銘を受けた。
 2016年発行の第6作をまだ読んでいなかったので、さっそ

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