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日本語教師コラム:#3.自分の口癖を生徒さんが真似し出したらいい先生の証拠

今日はタイトルのままのお話です。

私は自分でも意識してないうちに生徒さんによくする話がありました。それが「素晴らしい!!」という褒め言葉。

日本語って不思議なことに他の国の言葉よりもシンプルで短い言葉で誰かを褒める言葉少ない気がするんです。
例えば英語であれば
Good! いいね!
Great! すごい!
Nice! いいね!
Perfect! 完璧!!
Amazing! すごい!!
Excellent! 素晴らしい!
Superb! 最高!!
Cool! いいですね!
Awesome! すごい!!
Fantastic! 素晴らしい!!
Lovely! いいですね!
Well done!!  よくできたね!

あえて無理やり感覚で日本語訳を書きましたが、いくつか被っているものがあると思います。基本的に私は日本語の授業ではとりあえずめちゃくちゃ褒めるスタイルの授業なので、この他にも色々な言い方がある英語で日本語を教える時は、このレパートリーの多さゆえに困りません。

フランス語でも英語と同じように褒め言葉が多いので、フランス語で日本語を教えていても困りません。

これはシンプルに文化の違いによるものが大きいのかなと思います。
日本で一番大事なものは謙虚さですからね。その生なのかもしれません。

しかし、日本語のみで日本語を教えるととても困るんです。そんなシンプルな言い方で褒める言い方ってたくさんないので…
もちろん言葉を尽くせば褒め言葉もたくさんあると思います。しかし、あまりにも難しいと生徒さんに伝わらないので困ったものです。

そこで私は授業中に連発してしまう褒め言葉が「素晴らしい!!」だったようで(私の中では無意識)、授業でよく使っていたんです。
私の中ではAmazing!や!Excellent!の感覚で使っていました。

そしたら、先生を初めて1ヶ月くらいすると生徒さんたちの中で、「素晴らしい!」という日本語がプチブームになっていたよで、生徒さん同士の会話でもよく使っているのを耳にしました。

そして形容詞の復習の授業をしても、知っている形容詞はなに?の質問に真っ先に「素晴らしい」という日本語が出てくるほどに生徒さんの中に浸透していました。
このことを同僚のフランス人の日本語の先生に話したところ、「私も大学の日本語の授業で日本人の先生の口癖をよく真似していたよ!」とのことでした。

なるほど。確かに大学で日本語を勉強している生徒さんが大学の先生の日本語を真似しているのを何度か別の場面で見たことがありました。それは単純に面白い日本語だったのか、いい日本語で気に入っていたのかはわかりませんが、フランス人の同僚からは「いい先生の証拠ですね!」と言われました。

私は単純なのでそう言われると素直に嬉しかったですね。そうか、確かに嫌いな先生の口癖を真似しようとは思わないもんな、と。
他の国の人たちはどうなのか分かりません。しかし、フランスの人たちは割と真摯に日本語を勉強して先生を尊敬してくれます。

そういったフランスの文化も背景にあるのかもしれませんね。

では本日も読んでいただきありがとうございました。
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