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水取りや こもりの僧の 沓の音

奈良在住のお付き合いある方から、心のこもった絵手紙を頂きました。

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お水取りは、奈良の東大寺二月堂で行われる「修二会(しゅにえ)」という法行の一部とのことで、毎年ニュースでも取り上げられていますよね。

二月堂の前の閼伽井屋(あかいや)にある若狭井(わかさい)という井戸から観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げる儀式がお水取りだそうです。

水取りや氷の僧の沓(くつ)の音
松尾芭蕉

調べてみました。貞享二年、芭蕉四十二歳のときの作だそうです。


句の前書きに、「二月堂に籠(こも)りて」とあるそうです。
「野ざらし紀行」の旅の途中、奈良での発句。

「沓」とは、僧侶の履物。
木で造られていて、足先をすっぽりと覆うものであるそうです。
その「沓」の音が、厳寒の夜に二月堂の建物に響き渡るらしく。

芭蕉がお水取りを「見学」した当時は、現代のように一般の人たちには開かれていず、閉じられた空間での、僧侶の厳粛な「行」のひとつだったように思えますね。ニュースで見る修二会は沓の音が聞こえてきそうにはないです🤔

お気づきの方も多いと思いますが絵手紙にはこもりの僧、とあります。

こもりの僧?

氷の僧、の間違いでは?


「氷の僧」には異説があるそうで。
二月堂の南側に建っている芭蕉の句碑には、「水取りやこもりの僧の沓の音」と刻まれているらしく

奈良のおばちゃんの書き間違えではなかったですね😌

ネットでこんな風に解説されていらっしゃる方も↓

抜粋すると

これは素人である私の感想なのだが、「氷の僧」とは「こもりの僧」の、芭蕉独特のダジャレなのではと思ったりもしている。
「水取りやこもりの僧の沓の音」では、ちょっと説明的で面白みが無い。
そこで「こもりの僧」を似た音の「氷の僧」に置き換える。
すると、イメージは、二月堂という限られた空間から飛び出して、大きく広がっていく。
「氷の僧」の存在感が、「水取り」の「行」の幻想性をクローズアップしているような。
この広がりの中で、「こもりの僧」も同時に連想できるという仕掛け。
それが、芭蕉独特の壮大なダジャレではないかと私は感じている。

なるほど、ですね👀 ダジャレですか。

そしてのりこぼし、とはこちら↓

美味しそうな和菓子ですね😋

のりこぼし(糊こぼし)」とは東大寺開山堂の南側、基壇のすぐきわに植えられた椿(つばき)の木のことで、 お水取りに使われる造花の椿を作る時に糊をこぼしてしまったかのような斑点があるので「糊こぼし」呼ばれるようです。

奈良へ行きたくなりました。



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