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好きなアート

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私自身は全然アートの素養は無いのですが、いいなぁ〜と思った記事を写真も含めて集め始めました。
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記事一覧

町で働く猫たちをご紹介します

歌川芳藤の「しん板猫のあきんどづくし」では、猫たちが、人間さながらの姿になって、町でさまざまな商品を売り歩く仕事をしています。今回は、一生懸命働く猫たちの様子を詳しくご紹介しましょう。左上から順番に見ていきます。 ①読売 2匹とも、ちょっと変わった形の笠を頭に被っていますが、八つ折編笠というものです。いろは歌や流行の童謡の本を、読み唄いながら売り歩く読売という商売です。「これまでが上の文句。さよふ、さよふ」「これからが面白い。さあ一ツ読みまう」と、2匹で仲良く相談していま

浮世絵のなかに夢中で遊ぶ猫を探してみた

浮世絵には、江戸時代の人々に家族の一員として愛された猫たちが数多く登場します。そこで今回は、夢中で遊ぶ飼い猫たちの姿を中心にご紹介いたします。 月岡雪鼎「髪すき」天明6年(1786) 絹本着色一幅 季節は冬。こたつに入った女性が髪を結ってもらいながら手紙を読んでいます。そしてその手紙の端では・・・ ヒラヒラ揺れるのが面白いのでしょう。赤い紐が結ばれた飼い猫が、手紙の揺れに合わせて踊るようにじゃれついています。ちなみに本図は肉筆画。柔らかな筆使いで猫のフワフワとした体毛が

小川で小ブナを釣った日々/遥かな昭和

 イラストエッセイ「僕の昭和スケッチ」」72枚目 上の絵はお袋の在所の風景を描いたものです。 見渡す限り野原と水田が続き、小川の水は綺麗に澄んで、見上げる空は何処までも青く、川上には水車小屋のようなものが見えました。 そんな春の日は、日がな一日乗っ込み釣り。 (産卵期に魚が岸近くの浅場にやってきて盛んにエサを食う時期の釣り) 春になると、田んぼの脇の小川でも鮒が沢山釣れたのです。 時には思わぬ程大きな鮒が糸にかかる事もあり、 銀鱗を輝かせるその魚体に目を見張ったもの

フィンセント・ファン・ゴッホ 《泣く女》 〜 アートの聖地巡礼(米国)

雨の浮世絵ベスト4を選んでみた

浮世絵には、雨の景色を描いた名作が数多くあります。そこで、雨の浮世絵ベスト4を個人的な好みで選んでみました。今回は、1人の浮世絵師につき、1点の作品に限定しています。 ①歌川広重「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」歌川広重には雨を描いた傑作が数多くあります。「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」や「近江八景之内 唐崎夜雨」など、一つに絞るのはとても難しいのですが、やはりここは大定番の傑作を選びました。 言わずと知れた、広重の最晩年の「名所江戸百景」を代表する1点です。隅田川に

クロード・モネ 《睡蓮》 〜 アートの聖地巡礼(米国)

米国のアートの聖地のひとつ、シカゴ美術研究所で「もう一度みたい作品」の中で、クロード・モネの名品を紹介している。 とはいえ、同美術研究所は、あまりにもレベルの高いモネの作品を多く所蔵しているので、知らないうちに、モネの人生の時間と共に「もう一度みたい作品」をたどっているようだ。 せっかくなので、このまま、もう少し、お付き合いいただきたい。 さて、先日、同美術研究所所蔵のモネの《睡蓮の池》(1900)を紹介した(*1)。 今日、紹介する作品は、同じくモネの《睡蓮》(19

蛍売りが来た夏

  「僕の昭和スケッチ」3枚目 夏の夜になると柳ケ瀬の街に蛍売りが来た 柳ケ瀬は美川憲一の柳ケ瀬ブルースで一躍有名になった夜の街 街角に蛍売りが来ると、嬉しくて表に飛び出る           親にせがんで買ってもらい蚊帳の中で放すのだ 蛍売りという商いがあったという事自体、今はもう知らない人が多い

クロード・モネ 《睡蓮の池》 〜 アートの聖地巡礼(米国)

米国のアートの聖地のひとつ、シカゴ美術研究所で「もう一度みたい作品」の中で、クロード・モネの名品を紹介している。 先日の記事で、モネの《積みわら》(1890/1891)の連作を紹介した。 これらの連作は、パリのギャラリーで大評判となり、モネの「フランス画家」としての地位も固まったと容易に想像出来る。 そして、この頃モネは、ジヴェルニーで土地を購入し庭を造り始める。1893年には、庭の池に日本風の橋をかける。もちろん、その池には、睡蓮が咲き乱れていた。そう、お待ちかねの《

遠い日の思い出

  イラストエッセイ「僕の昭和スケッチ」最初の一枚 これは子供の頃の記憶です。 或る夏に在所でザリガニ採りに行った帰り道の思い出。 先を歩いているのは、在所の従兄弟です。 バケツからザリガニが逃げ出しているのに気付かず歩いていました。 制作は2005年。ちなみに、仕事の合間をぬって「僕の昭和スケッチ」を始めたのが2016年ですから、昭和スケッチより10年以上前の作品という事になります。けれど、最近になってこの絵を見ると絵のティストは昭和スケッチとはちょっと違うものの、これ

クロード・モネ 《サン=ラザール駅にて、ノルマンディーからの列車》 〜 アートの聖地巡礼(米国)

行ってよかった京都の紅葉7選

秋も深まり紅葉の季節を楽しみたいですね。数ある京都の紅葉の名所の中でも 訪れて良かったと思うおすすめのスポットをご紹介します。 神護寺(じんごじ):京都市右京区高雄1994年の「そうだ、京都行こう」で、 紅葉が見事、 というだけでは 名所にはなれないんだそうです。 京都では。 というコピーとともに神護寺が紹介されていました。 高尾山の中腹にあり、長く続く石段と紅葉のコンビネーションが見応えがあります。厄除の「かわらけ投げ」も有名です。 (写真は2019年撮影) 西明寺

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漫画ビフォー&アフター(カラーイラスト編)

魚が排水管から出てくる町~ストリート・アート

ヘッダーの写真では、ペイントされた魚が排水管から逃げ出すかのようです。これを描いたフランスの CAL さんは、ヴァンダリズム(破壊主義)アーティストと呼ばれています。しかし、彼の作品は失礼でも破壊的でもなく、むしろスマートで創造的で楽しいです。 有名なイギリスのバンクシーのように、容認されたストリート・アーティストのひとりと言えるでしょう。 ↑ 通り過ぎる人々のうちで何%くらいが足元のこのフクロウに気づくのでしょうか。 ↑ ワナが仕掛けられているかもしれない、というよう