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私に届いた(旧)N国党 元支持者からの3通目のメール

当初はシリーズ化する予定ではなかった「私に届いた~」シリーズの3つ目になる。本記事は、2022年参院選期間中の中旬を目処に公開するつもりだったものを急遽内容を差し替えてお送りする。

※本シリーズの性質上、党名を「(旧)N国党」と呼称したいところではありますが、本記事以下から(以後)は「NHK党」と呼称致します。

本記事もこれまでの「1通目・2通目」の例に洩れず、連絡を頂戴し、その後のやり取りからその方の心情や意見を紹介するという形式になるが、今回ご紹介するのは、かつてNHK党の中にいた人物からいただいた内容である。
実のところ、「元NHK党所属」の現職地方議員・立候補者(予定だった者含む)(以下、元NHK党関係者という)のご連絡・情報提供は複数人から相当数寄せられている。しかしながら、公開できない・するべきではないと思われる情報が多く、それらは今でも表には出せずにいる。

今回ご紹介する内容のご連絡を最初に頂戴したのは07月01日、別の内容で「3通目」を少し書き進めていたときのことである。
元NHK党関係者からという言葉の重み、その声を外へ出すことの意義を考慮し、元々の「3通目」に関して連絡を取りはじめていた方に差し替えの承諾を経て、急遽本記事作成に着手した。

今回の送り主の方を仮に「Cさん」とする。”Cさん”との今回のメールの往復回数は5回である。
※文中の改行や()での補足、誤字修正等の最小限の校正は行った。また、文章や言い回し等の大半はそのままであるが、内容をある程度まとめるために文章の位置をいくつか入れ替えて編集した。

以下、”Cさん”から頂戴したうちのメール2通分(ほぼ)全文である。


元NHK党関係者の方からのメール

モンキーポッド様

お忙しいところ失礼します。”C” です。お久しぶりです。
参院選が始まり各党各候補者が忙しく選挙運動を繰り広げておりますが、このところのNHK党のやり方に恐怖を覚えました。3年前の参院選でN国党を公党にする手助けをしていた身として、自責の念が湧くと同時に、黙っていてはいけないという想いが強くなりました。
本来であれば自分で声を上げて正面から批判しなければいけないのですが、以前から続く嫌がらせもまだ止まっていませんで、家族がいることもあって表立ってそういった発言をすることができず、何かできないかと考えモンキーポッド様に私の声を取り上げてもらえないかと思い改めてメールいたしました。

いかがでしょうか。可能であれば改めて書き起こした私の胸の内をお送りさせていただきますので、よろしくお願いたします。

もちろん私は「OK」で返答をした。この時点で「3通目」として扱うかどうかはまだ考えおらず、”Cさん” の胸の内だという次のメールを見てからどう扱うかを検討しようと思っていた。
そして届いた「”Cさん”の胸の内」が下記である。

立花さんの今回の参院選での2%確保に全てを賭ける気持ちはわかりますが、有権者を騙すようなやり方は遺憾としか言いようがありません。
・綾野剛(氏)への攻撃を伏せてのテレビ朝日への糾弾 (※1)
・れいわ新選組の山本太郎(氏)の同姓同名作戦 (※2)
・選挙区で立候補した者たちのステルス行為
 (ポスターに党名・党公認などが記載されていない)
特にこの3つは本当に卑怯で卑劣だと思っています。
綾野剛(氏)の件に関しては、ガーシー(東谷義和氏)や立花さんをそれなりに見てきた人なら、あの報道ステーションの成り行きも当然そうなるだろうと思ったはずです。それがいざ訴えるとなってから会見でも綾野剛(氏)の話をするつもりだったことを隠して、「恐怖を感じた」「テレビが政治家の発言をコントロールしようとした」などと言うのは詭弁に他なりません。
山本太郎同姓同名も、ただ立候補させるだけならまだしも、党幹事長や所属の現役地方議員まで有権者の勘違いを誘発させて誘導するようなツイートをしていました。現時点では摘発対象にはならないとのことですが、許し難い行為です。
選挙区で立候補者したNHK党公認の人たちの多くの選挙ポスターには、「NHK党」という党名も党公認であることも記載されていません。「NHK党」という名前だけで毛嫌いされることを分かっていながら党の公認を受けて立候補し、さも「NHK党」では無いかのように振舞おうとする公認立候補者たちの神経を疑います。無関係を装っていても、今の参院選で立花さんがやっている著名人への名誉毀損紛いな行為、一般人への個人攻撃、NHK日曜討論での優生思想(※3)、それらを黙認して手助けしているのと同じだということが理解できていないのではないかと思います。

綾野剛(氏)の件の発端となったガーシー(東谷義和氏)にしても、まずは自首を進めるべきで、逮捕されない方法を教えて立候補者として擁立するなんて明らかに法治国家を愚弄しています。芸能界や政界や財界の闇を暴くとか言っていますが、今のままでは彼は今後も「海外に逃亡した詐欺師」に変わりありません。このような人物の借金返済のために、税金から出た政党助成金が使われたかもしれないのかと思うと、党を離れた私でも国民の皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

今回のNHK党の戦略は多岐にわたります。
元々の立花ファンと党の支持票、ガーシー票、山本太郎勘違い票、1票250円票、テレビ洗脳装置票、優生思想票、その他の反NHK票、そしておそらくエンタメとして見ておもしろがって入れる人や、何も考えずに投票所へ行って適当に入れてしまう人もいるでしょう。これだけで2%に到達してしまう怖れがあります。

私が一番恐怖を感じるのは、ここまで法や人権を軽んじる者たちがもしこの参院選で2%を取ってしまうと、それは国民がこのやり方を信任したことになるという点です。
自分たちが国政政党で在り続けるために、2%を取るために様々な法を無視して、有権者を騙すようなことをする者たちが立法に携わろうとする。
こんなことを許してはいけません。

以上が "Cさん" から届いた国民の皆様へのメッセージである。

質問と回答

私が "Cさん" とメールのやり取りをするのは今回が初めてではない。
ここで、"Cさん" との以前のやり取りの中からもう1つ "Cさん" から頂戴したメールの内容を紹介しておきたい。
以下のメールのやり取りは、今回の参院選以前のものだ。


これまでの党 及び 立花孝志氏の行いや言動について、どう思われますか?

”Cさん”
2019年の参院選で公党となってからは真面目にひたすら(ワンイシュー政党だったので)NHK問題のみに取り組んでいくものと思っていましたが、マツコ・デラックス(氏)を攻撃したり、国会外でただのNHK営業所に迷惑街宣を行うことが党の仕事だと言って近隣住民に迷惑をかけたりしていたので、昨今の低支持率は当然であると思います。
”ちだい氏”に対する裁判 (※4) を見ても、「彼を破産させる」とまで言ってしまって明らかなスラップ訴訟だと思いますし、アンチに向けての発信者情報開示請求も、あれこそ言論弾圧と言われても仕方ないと思います。
それに、2019年の参院選で立候補した人たちへの約束も、後出しで条件を出してきたかと思えば反故にされた人もいます。地方議員の椅子を用意すると言われていた人たちも、数人は当選しましたがほとんどは落選しているのでその約束も果たされていません。地方議員の椅子の件は、旨い話に安直に乗ろうとした方も悪いというのも理解していますが、原因は立花さんのそれまでの行いによる支持率低下だと思います。


N国党を公党にする手伝いをしたことをどのようにお考えですか?

”Cさん”
今はもう本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
迷惑を被った方々や、訴えると脅しをかけられて怖い思いをした方々には、頭を下げるしかありません。
立花さんがあのような人物であったことを見抜けず、手を貸してしまったことを今では後悔しています。いつか何かしらのかたちで償わなければいけないと心に刻んでおります。

2022年 参院選 NHK党の岐路

2019年の参院選で公党となった(当時)N国党、2022年の参院選投票前である現在の公党期限は2025年である。仮定ではあるが、今回の参議院選挙でNHK党が2%以上を得票できなかった場合の話をしよう。

まず、公党期限はそのまま2025年までで変わらない。みんなの党 渡辺喜美氏の政界引退に伴って会派が解散、NHK党所属の浜田聡 参議院議員が別の会派に入らない限り、NHK党は次期国会での発言権を失うことになる。
また、現在の借金残高が13億とも14億とも言われており、年末には返済利子だけで政党助成金の半分ほどがなくなるとみられている。貸付元金の返済を多数迫られた場合、党そのものの存続が極めて困難になると言われている。

大きくは以上だが、さて、会派が解散してしまった浜田聡氏は他の会派への加入は可能だろうか。探せば迎えてくれるところもあるかもしれないが、今回の参院選でこれだけ法や人権を蔑ろにし、優生思想まで掲げた党の人間を快く迎えてくれるところがあるだろうか。また、「政党助成金で返す」として募られた借金の返済をするために党の規模は縮小せねばならず、コールセンターの存続も今と同じ状態での維持は難しい状況になるとみられる。人員削減も余儀なくされ、国会議員1名を擁する国政政党でありながら、ほとんど国会で仕事をすることができず、さらに支持率は低下し、2025年の参院選は絶望的な状況のまま迎えることになるだろう。

お金の面だけで言えば、おかわり借金で凌ぐことも有り得る。そうなると紛うことなき”ポンジスキーム”そのものになってしまうのだが。立花孝志氏はこの状況に陥ることを回避するため、この参院選では正に形振り構わぬ選挙戦を展開している。

ここで思い出して欲しい。
立花孝志氏は以前から「NHK党は寄付を受け付けない。お金にクリーンな政党です。」を謳い文句にしてきた。確かに寄付を受け付けないという点だけならば評価してもいい。
しかし、多額の借金を繰り返した結果、切羽詰まって生き残りを賭けたこの参院選では、有権者を騙すような作戦を展開し、話題性を重視するあまり、法や人権を蔑ろにする手法を取らざるを得なくなったのである。

元NHK党関係者であった者でさえ黙っていることができなくなったこの参院選、本当にNHK党に2%の得票を許して良いのかどうか、皆様にも今一度お考えいただきたい。

以下、元NHK党関係者 ”Cさん” からの国民の皆様へ向けたメッセージの最後の部分を記載する。

私の希望としては、本当にNHK党がNHK問題を扱うことが望まれているのかを正しく問うためにも、一度国政政党の看板を下ろし、もう一度ただの政治団体からやり直すべきだと思っています。
国政政党にするための手助けをした私が言える立場ではありませんが、今回は2%以上を彼らに取らせてはいけません。私の周りの元支持者の方々も、3年前に投票してしまったことを悔いておられます。
かつて関係者だった私も、これを自分の罪として認識し、いつか何かしらのかたちで償いをしなければいけないと思っています。

以上である。

上述中 ※1~4 の詳細

※1 綾野剛(氏)への攻撃を伏せてのテレビ朝日への糾弾

※2 れいわ新選組の山本太郎(氏)の同姓同名作戦

※3 NHK日曜討論での優生思想

※4 ”ちだい氏”に対する裁判


私に届いた(旧)N国党 元支持者からの3通目のメール(終)
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私に届いた(旧)N国党 元支持者からの4通目のメール