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参院選2022 れいわ新選組 山本太郎 との同姓同名作戦

2022年04月15日、れいわ新選組 代表 山本太郎氏が突如、衆議院議員を辞職することを表明し、辞職した。
この発表を受け大手メディアもこれを報道、賛否両論飛び交う中、この話題性に(旧)N国党(現)NHK党 立花孝志氏が便乗作戦を開始。「山本太郎」の同姓同名を擁立すると自身のツイッターで発表した。

本記事では「れいわ新選組 山本太郎氏」ではなく、同姓同名作戦を展開するとした立花孝志氏のツイッターの動向を紹介する。私の意見や見解は最小限にし、立花孝志氏の発言を時間順に並べるのでご覧いただきたい。

「れいわ新選組 山本太郎氏」が自身のツイッターで発表を行ったのが04月15日午前11時24分。以下、それから丸一日の間の出来事である。


辞職発表直後の立花孝志氏

れいわ新選組 山本太郎氏の発表から約20分後。同姓同名には触れていない。

約50分後に動画を出す。まだ同姓同名には触れていない。

上記動画より約06時間後、一般の方のツイートに堀江貴文氏が相槌を打ったものに返信をし、今回の同姓同名擁立に関する最初の発言をする。

同姓同名の擁立を発表

堀江貴文氏への返信から約01時間半後に発表されたのが下記。

同姓同名擁立発表から約02時間後に動画でも発表。

その約01時間20分後、理由の説明動画を公開。

ツイッター投稿連打 1回目

理由の説明動画から約50分後、立花孝志氏のツイッター投稿連打が始まる。

23時55分

23時59分

00時08分

00時11分

00時17分(下左画像)

この間およそ01時間12分で5回。(下右画像は翌朝07時03分のもの)

ツイッター投稿連打 2回目

07時58分

08時23分

08時42分 & 45分

08時59分

09時16分

09時47分

ここまで、およそ01時間50分で7回。

11時36分

一連の同姓同名関連の発言は、一度ここで途切れている。

一連の様子を見て

今回のこの同姓同名の擁立に関する一連の様子を見て、私が最初に思い浮かべたのは 2020年06月末頃 に行われていた東京都議補選での出来事だ。
(詳細は割愛するので、興味のある方は下記をご参照ください。)

あのときとは内容も意図も違うのは明白だが、気分が高揚すると投稿を連打してしまう癖でもあるのだろうか。

モンキーポッドでは、これまで数度(旧)N国党(現)NHK党 立花孝志氏による選挙での同姓同名作戦を取り上げてきたが、今回も特集で取り上げる必要が果たしてあるだろうかと考え中である。
参考までに、過去の同姓同名関連に興味のある方は下記をご覧ください。

東京都知事選挙の例もあるので、真偽のほどは現時点ではわからない。
どう思いどうお考えになるのかは、皆様の自由だ。

04月18日 追記

以下は04月17日の立花孝志氏のツイッター発言である。

07時49分

07時57分

08時03分

上記発言に関してだが、2020年10月に立花孝志氏は「誹謗中傷を無くすために」と銘打ち、ツイッター等での自身に対する批判者(中には誤った情報の拡散・罵詈雑言等の使用も含まれる)に対し、20人以上への個人情報開示請求を行った。対象者に対し、「名前と住所を教えてくれて謝罪してくれたら10万円、名前と住所が無い人は30万円」で(手続きせず、裁判せず)和解に応じるとした。数人の対象者が和解に応じたとされているが、10月21日の会見でこれを「ビジネスチャンス」だと発言していた過去がある。

08時24分

日頃から「有権者はバカ」と発言をしている立花孝志氏。2020年10月には「誹謗中傷を無くす」とは言ったものの、いまだ自身が他人を罵倒する光景が見られる。今回の件で本当に「攻撃」を受けていると仮定しても、「バカはゴミと一緒」等このような発言を自身が行っていては、誹謗中傷は絶対に無くならないと私は考えている。

皆様に知っておいてほしいこと

(旧)N国党(現)NHK党 立花孝志氏が取る戦術は、その多くが「炎上戦略」であることは皆様もご存じのことだろう。炎上させると多くの批判を生む反面、面白がって持ち上げようとする人々も存在する。また、今回のように直接突撃批判をする者がいると、その返答として”一見まともなことを言う”機会を与えることになり、その”一見まともなこと”だけを見た人々が「この人良いこと言うな」と受け取ってしまうことに繋がる。それまでの成り行きや経緯を知らず、そこだけを見て称賛する者が絶えないカラクリの1つと言える。

(旧)N国党(現)NHK党は、公党として存続をさせるための国政選挙での得票2%を目指している。この2%、今となっては実はそんなに特段難しい数字ではない。(徐々に減りつつあるようだが)以前からの支持者に加え、上記のように炎上を機会に賞賛してしまう人々、そして”よく分からないまま”投票する人々の票が集まるだけで届いてしまうのが2%という数字だ。

(社会人の方は)学生の頃を思い浮かべてほしい。クラスや同学年で、見たものにすぐ感化されてしまったり、大勢とは違う行動を取ることが正義などと思い込んでいた友人知人はいなかっただろうか。そういった者たちが有権者の中で、100人中に2人いるだけで2%だ。

「バカの支持はいらない、頭の良い人だけに支持されればいい。うちの党の支持者は何があっても支持し続けてくれる。」と事ある毎に立花孝志氏は豪語している。本当にバカなのはどちらかという話はともかくとして、”何があっても支持を続ける”人たちの数が伸び悩む中、頼みの綱はここで説明したような人々の票となっているのが今の(旧)N国党(現)NHK党の状況だ。
それは、いまだに同姓同名作戦や炎上作戦を続けている点を見てもまず間違いない。

さて、ここまで話して皆様に知っておいてほしいことは1点のみだ。

批判しなければ気が済まないことや、文句を言いたくて仕方がないことがあったとしても、それを直接ぶつけにいくと、”一見まともな返答”で返され、そこだけを見て真に受ける人々が出てくるので、直接突撃はやめましょう。

正直なところ、今回の同姓同名作戦にしろ、これまでの炎上作戦にしろ、彼らを見続けてきた私からすれば突っ込みどころはいつも満載だ。
それ故に、今さら”そこ”だけを批判することをしても、あまり意味を成さないという考えになる。しかし、今までの経緯や出来事、その顛末までを知らない人たちは”そこ”だけに反応しがちだ。そういった人々を無くすことは不可能であるし、それが悪いことだと言うこともできない。人は日常で興味のない事柄に対して詳しく知ろうとはしないし、知る必要も本来は無いものだからだ。

現状で私にできることは、今までの経緯や出来事を書き記したものを残し、それに気付いてくれた人々へ伝えることだけだ。そしてそれを周知する必要があるかどうかは、目に止めてくださった皆様に判断してもらえれば良いと考えている。

最後になったが、「事実とは異なる事象の拡散」「罵詈雑言」の類は、直接であろうとなかろうとしないでほしい。個人情報開示請求ビジネスに巻き込まれる怖れもあり、余計な負担やストレスを負ってしまう可能性もある。
お気をつけ願いたい。

04月29日 追記

04月18日

”芸人・タレントのほんこん”さんへのTwitterリプライで、立花孝志氏が3人目の山本太郎の擁立を示唆した。

この日の時点では、”同姓同名 山本太郎”本人は顔を出さずに活動するとしたが、後に「自分でも主張したいことがある」として記者会見で姿を現すことになる。さらに、1人目の”同姓同名 山本太郎”の知り合いの中にまだ”同姓同名 山本太郎”がいるとのことで、再度3人目の存在を示唆した。

そして、”同姓同名 山本太郎”がなぜ7人もいるのかということを立花孝志氏は説明した。

調べたところ、確かにフェイスブックの中でそのような”会”が確認できた。無関係の他者に迷惑をかけることを避けるためここではその詳細は記載しないが、「太郎」という名前の方々が集まったコミュニティであり、その中に苗字が「山本」だという方々が合計7人いるのだそうだ。
整理すると、1人目の”同姓同名 山本太郎”は、04月の時点で立花孝志氏と面識があり、この度再度連絡を取り合い、擁立となった。そして1人目の”同姓同名 山本太郎”がコミュニティの中での知人”同姓同名 山本太郎”らに声をかけ、2人目の同姓同名を擁立できる可能性が出てきた。というのが一連の流れとなっている。

ちなみに、立花孝志氏は「7人用意できている」と発言しているが、この時点では用意できているわけではなく、正しくは「1人目の”同姓同名 山本太郎”の知り合いを合わせて7人の”同姓同名 山本太郎”の存在が確認できている」である。

04月19日

”NHK党公認予定者山本太郎”のTwitterアカウントを作ったと発表される。

が、翌日に凍結されてしまった。

なお、1人目の”同姓同名 山本太郎”本人は個人でTwitterアカウントを改めて個人で作り、今後はそちらを公表して使用するとした。

04月25日

立花孝志氏が自身のツイッターやYoutubeで”同姓同名 山本太郎”擁立の発表をしてから数日後、立候補記者会見の予定が発表された。
「按分票狙いだ」との批判が多かったためか、執拗に「按分は発生しない」ことを強調する。

04月28日

発表の予定通りに会見が開かれた。同時に3人目の”同姓同名 山本太郎”の準備が進んでいるという趣旨の発言をする。

この時点では、3人目の”同姓同名 山本太郎”の擁立に関しては、これまでの前例もあるためなんとも言えないところであるが、1人目の記者会見は予定通り開かれた。

1人目の”同姓同名 山本太郎”が選挙で主張したいことは、「医療大麻の解禁」と「犬猫殺処分ゼロ」だそうだ。
本当にその思いを実現したいのなら、手を貸す相手を間違えてはいないかと私は思うのだが。

06月08日 追記

千葉県松戸市長選挙 NHK党公認 山本太郎

2022年05月29日告示 06月05日投開票で千葉県松戸市長選挙が行われた。
この選挙には、"れいわ新選組 山本太郎 代表"と同姓同名同年齢の”NHK党 公認 山本太郎”氏が出馬した。

SNSでは、「参院選はどうするのか」「何を考えているのか」といった声も見られたが、これまでのNHK党 立花孝志氏の手法から察するに、目的はおそらく以下の3点かと思われる。

① 参院選前に「同姓同名 山本太郎」の得票数サンプルを見る。
② 参院選前に「同姓同名 山本太郎」を話題にしてもらう。
③ NHK党 山本太郎氏に、「選挙」を一度経験させる。

06月22日公示(の見通し)の参院選に間に合うとはいえ、当選する可能性の極めて薄いこの選挙にわざわざ立候補をさせてまで、参院選での得票効果に関する情報を得ようとするあたり、立花孝志氏の切羽詰まった感のある心の内が読み取れる。

この選挙も、これまでのNHK党の地方選挙の例に洩れず、いつも通りの選挙運動をちらほらとやっていたようではあるが、結果は立候補9人中最下位。得票数1,733票(得票率1.1%)であった。(投票率37.14%)
落選自体は当然の結果とも言えるのだが、注意しておきたいのは得票率1.1%という点だ。

NHK党の基礎票

今回の得票率1.1%をざっとわかりやすく1%としよう。これは100人中1人という大変わかりやすい数字だ。
これまでのNHK党 及び 立花孝志氏の行いに疑問を持たず、疑いもせず投票する人々が千葉県松戸市だけでも100人に1人以上いることが可視化されたわけだが、37.14%という低い投票率と合わせて考えると、この1,700人以上の有権者は参院選でもNHK党に投票する可能性は高い。

NHK党 立花孝志氏が参院選で必死に確保しようとしている得票率2%とは、100人中2人が投票をしてくれれば叶う数字だ。松戸市長選挙では100人中に1人は最低でも確保できた格好なので、100人中にあともう1人ずつ投票してもらえればそれだけで2%に届くと言えば特段難しい数字ではないことはご理解いただけるだろう。

もちろん、これは今回の松戸市長選挙の数字のみからの推測であるため、最近話題の他の政治団体の活躍等を考慮したものではない。しかしながら、公党の強みを活かし全国に総勢80名以上を擁立することを考慮すると、得票率2%は十分に届き得る状況であると言わざるを得ない。

※参議院議員選挙でのNHK党にとっての得票率2%とは
国政政党(公党)であるための政党要件には、「直近の国政選挙で得票率2%を得ていること」「国会議員を1名以上擁していること」という条件があり、NHK党は2019年の参院選でこの2条件を達成し国政政党となった(れいわ新選組も同様)。そのため、現状ではNHK党の公党期限は2025年の参院選までの残り約3年である。
この期限をさらに3年延長できるかどうかが、2022年参院選で2%が取れるかどうかにかかっている。2%が取れれば、1名は比例当選をする可能性が高く、公党期限は2028年まで延長となり同時に所属国会議員は2名となる。
以上の事情から、NHK党にとって2022年参院選で2%を取るか切るかはまさに天と地ほどの差があるため、立花孝志氏は死に物狂いなのだ。

迷惑街宣、再び

立花孝志氏が参議員を辞任してから数か月間、2019年10月~12月頃の間に行われていた「通称・迷惑街宣(詳しくは、N国党・立花孝志氏の選挙戦略とは をご参照ください。)」だが、立花孝志氏自身のあまりに酷い得票結果と、その後行われた「威力業務妨害などでの家宅捜索・刑事起訴」もあり、その後は行われなくなっていた。

あれから2年と約半年、現NHK党幹事長 黒川敦彦氏とNHK党 山本太郎氏、他 NHK党所属 現職地方議員らによる「選挙運動と称した迷惑街宣」が敢行された。
今回の標的は、05月27日に参院選全国比例でNHK党公認で立候補すると発表された”原田優美”氏(05月30日に公認取消)の会社と、同じく参院選全国比例でNHK党公認で立候補する”東谷義和”氏と対立状態にある芸能事務所トライストーンの2社である。この件に関しては”選挙ウォッチャー ちだい”氏がすでに詳しいレポートを2本公開されているので、詳細を知りたい方はそちらをご覧いただくと良いだろう。

さて、2019年10月~12月の数々の迷惑街宣、2020年03月の(旧)N国党コールセンターへの警察による家宅捜索(翌04月に刑事起訴)、2022年01月の刑事裁判一審判決で党首である立花孝志氏に有罪判決が下されるなどの経緯を辿っても、なお繰り返される(現)NHK党の傍若無人ぶり。この3年間で結局のところほとんど何も変わらないまま、彼らは命運を賭けた参議院選挙へ望むこととなった。

※以下は06月10日に追記致しました。

NHK党 山本太郎夫人も立候補

夫婦でNHK党公認で参院選へ立候補をすることとなったNHK党山本夫妻。
今まで想像だにしなかった出来事の連続で気分が高揚してしまっているのかもしれないが、一度落ち着いて、なぜNHK党や立花孝志氏には批判が止まないのか、公党でありながらなぜここまで低支持率に陥ってしまったのか、そのあたりに目を向け自分自身で考えてもらいたいところである。しかしながら、ここまで来るともうそのような声も届くことはないのだろう。

06月26日 追記

NHK党 幹事長 黒川敦彦氏

22日に公示を迎え参院選がスタートした当日夜20時49分、NHK党 幹事長 黒川敦彦氏が自身のTwitterで以下のような投稿がなされた。

添付画像の全体像がこちら。

お気付きになられただろうか。

黒川敦彦氏の発言
2枚目の投票用紙には、山本太郎とご投票ください」
れいわ新選組でなく、2枚目は山本太郎とご記入ください」
これを”れいわ新選組 山本太郎”氏の写真付きで発言している。

さらに、添付画像右にはこう書かれている。(添付画像は”れいわ新選組”の立候補者・支持者間で共有されているもの。)

添付画像右
1枚目、東京都選挙区の投票用紙には、「山本太郎」とお書きください。
2枚目、比例代表の投票用紙には、政党名「れいわ」とお書きください。
(注)2枚目の比例区の投票用紙に「山本太郎」の個人名を書くと、同姓同名の別人の得票になります。必ず「れいわ」とお書きください。

並べてみよう。

黒川敦彦氏の発言(”れいわ 山本太郎”氏の写真付き)
2枚目の投票用紙には、山本太郎
れいわ新選組でなく、2枚目は山本太郎
添付画像右(れいわ支持者の共有物)
1枚目、東京都選挙区の投票用紙には、山本太郎
2枚目、比例代表の投票用紙には、政党名「れいわ」

もう説明の必要は無いと思われるので解説は割愛するが、これに対してNHK党支持者以外の人々から「姑息」「卑劣」「卑怯」などの抗議の声が上がったのは言うまでもない。

NHK党 所属地方議員と熱狂的支持者と本人

黒川敦彦氏のTwitter発言から約2時間後の22時23分。黒川敦彦氏の発言に、NHK党所属 川端しんじ 目黒区議会議員が下記のように便乗した。

その翌23日10時27分、NHK党 熱狂的支持者がさらに便乗する。
添付された画像は、現在の”れいわ新選組 山本太郎氏”のアイコン画像・アカウント名と2019年07月参院選時のTwitter投稿に編集を施して合成したものと見られる。

黒川敦彦氏による今回の投稿、及びそれについて巻き起こった批判に対するNHK党 山本太郎氏の返答が下記である。

07月12日 追記 投開票結果

07月10日の投開票日を迎え、2022年の参議院議員選挙は幕を閉じた。
NHK党は比例代表で1,253,875票を得票し1議席を獲得、比例得票率2.4%となり、2028年まで公党期限を延ばすことになりました。本記事で取り上げてきたNHK党 山本太郎氏は、53,351票を獲得したが自身は落選となった。
”れいわ新選組 山本太郎”氏との勘違い票などがどの程度含まれているかはわからないが、NHK党 東谷義和氏の比例代表での当選に少なからず貢献したことは言うまでもない。

また、沖縄選挙区で立候補していたNHK党 山本太郎夫人の山本圭氏は、11,034票の獲得で落選となっている。

なお、”れいわ新選組 山本太郎”氏は、東京選挙区で 565,925票を獲得し当選を果たしている。


参院選2022 れいわ新選組 山本太郎 との同姓同名作戦(終)