N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑥

N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑤」の続編です。
2020年04月末頃に⑤の記事をリリースした頃からこれまで、N国党 立花孝志氏に関する刑事裁判や捜査関連について大きな動きは無なかった。目立った動きとしては、04月の衆院静岡4区補選・07月の東京都知事選挙、その他に地方選挙などが行われていた。新型ウイルス感染の影響もあり、数々の裁判が延期され比較的平穏と思われる日々が続いていた09月14日、N国党 立花孝志氏の宿敵・NHKが動き出す。

05月~08月までの主な出来事

まずは、「vs モラリスト シリーズ」の⑤から本記事⑥までの約4ヶ月間での主な出来事を簡単にまとめておこう。
※⑤~⑥の間の時期に起こった主な出来事の詳細は、下記リンク先の記事をご参照ください

▼ 05月~06月
N国党・立花孝志と東京都知事選挙
①~③
東京都知事選挙の前に公開された動画の内容や発言では「9つの公約」が掲げられたが、すべてご破算となり、実際に東京都知事選挙への出馬は急遽ホリエモン新党からとなったため、当該シリーズ記事を③で打ち切り、ほぼ同時進行していた「ホリエモン新党と東京都知事選挙 シリーズ(下記)」へと引き継いだ。

▼ 05月~07月
ホリエモン新党と東京都知事選挙 ①~④
党名ロンダリングのテストとも噂され、立候補者2名をポスターに掲載しないという手法で打って出たが、その東京都知事選挙での立候補者3名、同時に行われていた都議補選での立候補者2名、計5名が全て落選し、選挙連敗記録は16となった。

▼ 07月01日
N国党 ホリエモン新党 代表 立花孝志氏 ツイッター嫌がらせでコピペ連打
ホリエモン新党から都議補選に立候補していた女性のポスターを巡り、批判や指摘の声が多く上がっていた。その批判への立花孝志氏の対応が「嫌がらせ行為」に見えることを問題視した。

▼ 07月14日
N国党・立花孝志氏と選挙妨害 私人逮捕
東京都知事選を終えた後、千葉県印西市で行われた印西市長選において、ホリエモン新党から出馬した女性の陣営で「選挙妨害による私人逮捕」が行われた。上記は、それに伴う一般市民への注意喚起の記事である。

▼ 08月23日
N国党 立花孝志氏による、誹謗中傷被害者の救済サービス案
N国党 立花孝志氏が自身の動画とツイッターで「匿名で誹謗中傷をする者を突き止めるためのサービスを行う(予定)」と発表した。加えて、手始めに
「立花孝志個人に対する誹謗中傷に対して法的措置を取る」とし、「私以外の被害者を救済するためのステップ」だと語った。
その後、ツイッターなど一般人との会話の中で「相手を選べば誹謗中傷してもいい」と考えていることを指摘されている。

その他の地方選挙
東京都知事選以後、N国党 ホリエモン新党 関連では6つの地方選挙が行われていた。千葉県 野田市議選 印西市長選、大阪府 箕面市長選&市議選 和泉市議選、摂津市議補選の6つ全てで落選となり、2020年10月11日現在の選挙連敗記録は22となっている。(現在直近では愛知県岡崎市議選が10月18日に投開票が予定されている。)
箕面市長選挙では、N国党の名前を外して無所属で出馬した服部修氏(落選)が、「全市長の市政を継承」と選挙ポスターに記載し、承諾を得ていないのではないかという一部騒動が巻き起こった。その後、大阪府和泉市議選については、衆院選組と呼ばれる候補予定者の中から26歳の女性を擁立、N国党の選挙戦略でもある「美男美女作戦」の現状でのテストとされ、ほぼ一週間、党首 立花孝志氏が応援に入る総力戦という熱の入れようであったが、結果は落選となった。

NHK、N国党・党首・副党首・加担した者 らを提訴

2020年09月14日、NHKから下記のように発表が行われた。

画像1

この発表は、同日のうちに報道もなされている。

この発表については、当初ツイッターの中の極一部で話題になったが、多くの人々はその出所を知らず、立花孝志氏も最初はどこにその発表記事があるのかを探している様子も見られた。それもそのはず、この発表は「速報」や「ニュース」としての扱いではなく、NHKホームページ内の「受信料の窓口」というページ内下部に「お知らせ」として該当書面へのリンクが設置されていたのである。(下記ページ)

そして、発表内容の出所を確認した立花孝志氏が吠える。

画像2

翌日、参議院会館でN国党 党首 立花孝志氏と、副党首 大橋昌信氏による緊急記者会見が開かれた。

提訴発表後、N国党 立花孝志氏の対応

NHKの「しれっ」とした驚愕の発表の翌日、会見に臨んだ立花孝志氏は自らの正当性を熱弁。これまで何度も繰り返し行われてきた主張であるため詳細は割愛するが、要点をまとめると以下となる。

①(会見時)訴状はまだ届いていない。
通常、訴状が届いていない多くの場合、「まだ訴状が届いておらず詳細がわからないためコメントは差し控える」と言ったかたちで訴状を待つのが一般的であるが、立花孝志氏は今回に限らず刑事起訴当時に続き、訴状を待たず会見を開いた。そうして以下の内容が語られることとなった。

②NHKは「訪問員が辞去した」と言っているがあれは「逃亡」である。
「身を引いて帰った」とする旨のNHK側の表現に対し、断固として「逃亡」であると言い放った。

③撮影をされたからといって逃げるのは都合が悪いからである。
一般論として、見知らぬ相手に撮影をされるのは嫌なものである。それを「拒否するのは都合が悪いことがあるからだ」と決め付けともとれる主張を繰り返した。

④放送法64条2項、および弁護士法72条違反を行っている。
「明らかに」と何度も繰り返す立花孝志氏。しかし、それを判断するのは行政と司法であるはずだが、「だから自分たちの行いは正しい」と豪語した。

⑤犯罪者に対して侮辱的な暴言を浴びせるのは、ある意味当然である。
この発言には激しく異を唱えておかねばならないだろう。
これは立花孝志氏個人の価値観であり、犯罪者だから何を言われても、何をされても当然といったことは言語道断であると私は考える。立花孝志氏の言う「犯罪者」とは、現段階では”疑い”のみであり、裁判で判決も出ておらず刑も受けていない人物に対してこのような発言は行き過ぎであろう。
立花孝志氏の言う「犯罪者」の理論に当てはめるならば、立花孝志氏自身も「犯罪者」であり、侮辱的な暴言を浴びせられても当然ということになってしまう。感情的な面でそのような言葉を発する気持ちまで否定はしないが、この思考は人権を無視した私刑となる恐れもある。NHK訪問員であろうと立花孝志氏であろうと、また、容疑者であろうと被告人であろうと、侮辱的な暴言を浴びせてよい条件など、在りはしない。

⑥その場で反論しないのは怪しいことをしているからである。
状況的にそのように見えたとしても、いささかやはり決め付けが過ぎるように思われる。世の中に”何に対しても必ず反論する人”などそう多くはない。事実、立花孝志氏自身も、ツイッターの中での会話などで都合の悪い(ように見える)指摘に対し、必ず反論しているわけではない。そしてそれら全てが「立花孝志氏が反論しなかったから事実なのだ」ということにはならないのと同じではないだろうか。

⑦対象者(訪問員)に対して撮影を行うことは日頃報道関係者が取材と称して一般人相手にやっていることと同じである。
「相手方の関係者が他で似たようなことをやっている」「だから自分たちも同じことをやっている」という理論だが、これはある種の”嫌がらせ理論”である。「アイツらが他でやってることを自分たちもアイツらにやってやろう」。本当にこれが正当な行為だろうか。
相手方が他でやっていることでも、その行為がダメだと思うならば自分たちもその行いはするべきではない。このような思考が世の中に蔓延してしまうと、秩序の崩壊を招くことになりかねないと私は危惧している。

⑧NHK職員(一般人)の氏名を公表してはいけない理由がわからない。
”思考がYoutuber”であると思わせられる発言である。見ず知らずの大勢の他人に自分の顔や名前を知られる「気持ち悪さ」「恐怖」といった感情を否定しているように見受けられる。知名度がお金に成るYoutuberは、知られることへの抵抗感は無いのだろうが、Youtuberではない一般人はそうではない。

⑨NHKに対する妨害行為は、公党になる前は自身もやっていた。公党になってからは自分はやっていない。
立花孝志氏が時折使うセリフ「自分はやっていない」「自分は知らない」。責任の追及が及ぶ可能性のある話の場面で使われるセリフである。今後も、立花孝志氏が「自分はやっていない」「自分は知らない」と、どのような話の中で使うのか、今後は皆様にも注意深く聞いておいていただきたい。

⑩放送法64条2項、および弁護士法72条違反の証拠を取るための(撮影)行為であり、これからも積極的・徹底的にやっていく。
NHK訪問員が行っていることの犯罪性の有無と、N国党 立花孝志氏らが起訴されてた件は別件であるが、この発言は立花孝志氏が刑事起訴された威力業務妨害罪への影響もあるのではという観測もある。反省の姿勢を見せず自己の正当性を主張するという立花孝志氏の方針には沿っているようだが。

⑪我々のやっていること(業務妨害行為)は、正当業務行為であり、彼ら(NHK職員や訪問員)が正しく行いをしているかをチェックしている。
まるで「自分たちは自警団だ」とでも言っているかのような発言に見てとれるが、2019年の参院選当時、N国党へ投票した有権者の人々は本当にこのような活動を望んでいたのだろうか。

⑫今後(NHK職員や訪問員)を撮影したもの公表する際、顔にモザイクを施し、氏名などは公表しない。
上記でも記した通り「公表してはいけない理由がわからない」としながらも、起訴内容を考慮して一定の理解を示して見せた。

⑬国民の皆様やYoutuberの皆様にもご協力いただきたい。
今回、訪問員を無断で撮影したり罵声を浴びせる行為などから”業務妨害”とされたはずだが、国民やYoutuberに対して、業務妨害と成り得るそのような行為を皆でやってほしいと言い放ったのだ。
すでに一部では、N国党 立花孝志氏の手法は「嫌がらせや違法行為の扇動・焚付けである」という指摘がなされている。

以上が、会見の冒頭で立花孝志氏が語った主な内容(要約)と、私の受けた印象と考察である。

上記主張の後に質疑応答が行われた。しかし、内容が概ねこれまでの繰り返しとなるため割愛するが、その中で立花孝志氏より発せられた興味深い発言を以下にピックアップする。

⑭いわゆる迷惑系Youtuberの第一号は僕だと思う。
⑮NHK訪問員が逃げるところを皆さんに追いかけてもらいたい。
⑯それに対して党から報酬をお支払いしたい。
⑰NHKは法律やルールを守る気がない連中である。
⑱(このNHKからの提訴での裁判では)弁護士を付けずに裁判をする。
⑲携帯電話各キャリアにしても、お金を払わなければ必ず弁護士事務所から請求がきます。
⑳弁護士以外の者が他人の債権を取り立てることはできない。

上記会見の動画はこちら

最後の⑲⑳に関して、AUでは弁護士事務所から債権回収の連絡が来ることもあるようだが、ソフトバンクは「ソフトバンク債権回収室」という滞納金回収部署が存在する。NTTドコモでは、NTTの連結子会社で「NTTファイナンス」というNTTグループ企業が担当している。

携帯電話に限らず、他業種でも債権回収は認可を受けた企業が担当していることが多く、債権の取り立てを行っている者は弁護士だけではない。

▼ 法務省 債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧

今回、最後に一般企業で債権回収の認可がある点を指摘したが、立花孝志氏が会見などで語る話の中には、このように間違い(説明が足らないもの)も度々含まれている。彼の話の全てをそのまま鵜呑みにせず、新しく得た知識は皆様ご自身で調べ、確認されることをおすすめする。

大量パンフレット送付問題、その後

2020年09月、NHKからの提訴だけでなく”ちだい氏”に関わる裁判も進展を見た。審理が開始されたわけではないが、裁判所が動き、警察が動き、進み始めたのだ。そして自分に分があると見た立花孝志氏も動き出した。
(N国党 立花孝志氏と”ちだい氏”のこれまでの裁判について、詳しくは N国党 ホリエモン新党 代表 立花孝志氏とは ① -法解釈- をご覧ください。)

2019年12月23日の”ちだい氏”のWEB記事を巡り、事実の調査で警察が動き出したと語った立花孝志氏。とある日の会見後の路上会話を納めた動画中で、「俺は全く知らない、関係ない。どうやらコールセンターに来ていたボランティアが関わっているようだ」と発言した。

さて、”ちだい氏”のWEB記事については警察が動いており、刑事裁判にまで発展する可能性があるため、ここでは触れずにおく。上記発言について、皆様の中で気になった方はいらっしゃっただろうか。「(N国党)コールセンターに来ていた人物が関わっていた可能性」を認めているのだが、これまで立花孝志氏は、内部調査をしたとも、発覚した(と思われる)事実の公表も、違法とみられる行為の告発もしていないのである。ただ「自分は関わっていない。部下や他の者がやったかどうかは知らない。」この一点張りなのだ。

どこかおかしい、と思わないだろうか。
わかりやすく現状を整理しよう。

①”ちだい氏”は、ある人物からの手紙を受け取ったことで「嫌がらせ」の犯人を特定できる可能性が高まったとする内容をWEB記事に掲載した。
②手紙を送った人物はN国党コールセンターに出入りしている人物である。(とされている)
③立花孝志氏は、”ちだい氏”に件の手紙を送ったとされる人物を特定できているようである。
④パンフレット大量送付などの嫌がらせは現在も止まっていない。
⑤嫌がらせの対象者は、”ちだい氏”だけではない。

嫌がらせを受けている者は、私が知る限りではN国党に異を唱える者、N国党を離党した者などである。嫌がらせの手法はパンフレット大量送付はもちろん、恫喝・脅迫のような内容のメールも含まれる。

長らく続く界隈内での嫌がらせ行為について、立花孝志氏をはじめ、N国党関係者は「嫌がらせを止めさせる」ために動いたことはあるだろうか。
また、嫌がらせを止めるような呼びかけをしている場面も、私は見たことがない。自分たちの敵に対する嫌がらせ行為は、黙認・放置するという方針なのだろうかと疑ってしまう程である。

立花孝志氏がよく口にする「法律」「道徳」「モラル」。本当にそれが身についているならば、誰に対する嫌がらせ行為も看過してはならないはずだ。
立花孝志氏のみならず、N国党所属議員、関係者、支持者に至るまで、「嫌がらせ行為」そのものを無くそうとしないのは極めて不自然な光景に映る。

最近では、自身に対する誹謗中傷に関しては過度な対応ではないかと言われるほどに活発に動いている立花孝志氏。「公(おおやけ)のために」と口癖のように言ってはいるが、私情・私怨が強く浮き出ているように見えてしまうのは、私だけではないだろう。

そしてもう1点、立花孝志氏は気になる発言をしている。
「どうやら、オ〇ツグ〇っていう子が”ちだい氏”に信じ込ませるようなことをさせてる」(要約)

ここへきて新たな人物の名が飛び出したのである。
「オ〇ツグ〇」、N国党の現職議員や候補予定者の中に該当の名前の人物はいない。手紙を送ったとされる人物の名前ですら出さなかった立花孝志氏が発した人物名である。一連の数々の嫌がらせ行為に関係のある人物なのか、はたまた、”ちだい氏”を陥れようとしている首謀者か。男性とも女性とも知れぬその人物は、今後N国党界隈内でその姿を現すことがあるのだろうか。

vs モラリスト、裁判で直接対決へ

”ちだい氏”に関する警察の動きを受けて、2019年12月23日の”ちだい氏”のWEB記事を拡散させた者に対しても、立花孝志氏は裁判を仕掛けているのではないかとの観測もある。

実際、立花孝志氏はこの09~10月で、ツイッター社へ16人のIPアドレス開示請求を裁判所に申し立て、認められたと語り、ツイッター内で(伏字ではあるものの)対象者の数人のアカウント名を挙げた。

この件に関しては、立花孝志氏は「誹謗中傷・デマをツイッターで拡散した者」という表現に終始し、具体的にどのような内容のツイートを誹謗中傷と判断したのかについては、現在は明言されていない。
そして、2020年10月09日にツイッター社へのIP開示請求が認められたことを受け、まるでもう裁判に勝ったかのように立花孝志氏は振る舞っている。

以前、モンキーポッドでは「N国党 ホリエモン新党 代表 立花孝志氏 ツイッター嫌がらせでコピペ連打」という記事を公開した(現在も公開中)。その中で「いつ一般市民が攻撃対象になってもおかしくない」と危惧していたのだが、その懸念が現実になろうとしている。

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「震えて眠れ」「トコトン成敗」など、見方によっては相手を委縮させるための恫喝のようにも見えてしまうのだが。

余談だが、インターネット上での個人情報開示にはいくつも踏まなければならない手順があり、一般的には下記の通りである。

①SNS等運営会社にアクセス情報(IP等)を開示させるため、裁判所に申し立てる。
②裁判所で申し立てが認められる。
③SNS等運営会社に開示命令が行く。
④SNS等運営会社(の判断にもよるが)アクセス情報(IP等)を開示する。
⑤アクセス情報(IP等)を基に、該当するプロバイダへ個人情報開示請求を行うため、裁判所に申し立てる。
⑥裁判所で申し立てが認められる。
⑦該当プロバイダへ開示命令が行く。
⑧該当プロバイダが、開示を求められた該当人物に連絡を取る。
⑨該当人物が許可すれば開示、拒否すれば申立人とプロバイダ間で裁判になる可能性。(妥当な申し立てであれば該当人物が拒否しても、プロバイダの権限で開示する)
⑩申立人と該当人物とで裁判開始。

以上のような流れになると思われる。ちなみに、立花孝志氏が現段階で「認められました」と公表しているのは、①の申し立てのことである。

上記でも述べた通り、具体的にどのような内容を指して名誉棄損・名誉感情侵害と訴えているのか定かではないのだが、このちょうど1ヶ月ほど前、下記のような会話がツイッター内で見られた。中々に興味深い会話なので皆様にもご覧いただきたい。

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以上である。最後は立花孝志氏の返答は無いまま会話は終わっている。
本記事上部の会見時の様子でも記載したが、反論しないということは、都合が悪いと認めたと解釈して良いのだろうか。

「インターネットの中の誹謗中傷を無くす」だとか「まずは自分でテスト」と色々と語っている立花孝志氏。その真意が如何なるものなのか、上辺だけの主張を聞いているのみでは、理解するのは難しいかもしれない。

モラリスト、知られざる追撃の矢

ところで、NHKから提訴された民事裁判「業務妨害による損害賠償請求」。この件は刑事裁判にもかけられている「威力業務妨害」の審理への影響があるとする声もある。さらに、約1年前にモラリストが放った矢「偽計業務妨害罪の告発」。事件としては各々別件であるはずだが、外から見ていてもこれらが無関係であるとは考え難い。

などと考えていたところ、ある人物と連絡を取ることに成功。「公開できる範囲のみ」という条件で話を聞くことができた。その人物は、「業務妨害」関連で数多くの資料を当局に提供した実績のある人物であった。

その人物を仮に呼び名をP氏としよう。
内容は以下、会話形式でお送りする。

:まず、入手された資料で興味深かった物はどんな物でしたか?
P氏:N国党コールセンターの音声資料ですかね、笑ってしまいました。
:音声ですか?電話とかのでしょうか?
P氏:そうですね、NHK訪問員撃退の一部始終の音声とかです。
:いきなり核心ですね、それは1本なのでしょうか?それとも複数?
P氏:全部で12本ありました。
:多いですね、提供者はどういった方だったのでしょう。
P氏:NHK訪問員が来たという一般宅の方で、そのときN国党コールセンターに電話をした方です。
:なるほど、その音声の中の声には、N国党コールセンターの誰だとわかる声はあったのでしょうか?
P氏:はい。
:そのコールセンターの人物のNHK訪問員に対する対応はどのようなものだったのでしょう。
P氏:12本のうちの半分くらいはのらりくらり話して、普通に対応していましたね。あとの半分はもう聞いてすぐわかるような「暴力的・威圧的」なものでした。
:それはかなりアレな資料ですね。それは警察などに提出されたのでしょうか?
P氏:もちろん。
:音声の他に何か提出されましたか?
P氏:しましたが、何かは言えません。
:では、「何を」ではなく、「何回ほど」資料提供されたのでしょう?
P氏:4回?かな。
:新しく入手したり、準備が整ったものを追加で、ということですか?
P氏:そうですね。
(この後は公表できない話の内容であった)

数々の提訴・起訴の裏で、捜査当局への資料提供というかたちで、モラリストの矢は絶えず放たれ続けていたのだ。相手は国政政党そのもの、如何に行政機関と言えども慎重に成らざるを得ないのは皆様も承知の上であろう。

かく言う私自身も、モンキーポッドとして記事を書いているのみではない。メールアドレスを公開して以降、記事にはできない情報提供などもあるが、私が記事にするよりもっと効果的に使ってもらうため、手を尽くしている。

そう長くはなかった会話の最後に、彼が呟いた言葉が印象的であった。

「もう、時間の問題じゃないかなぁ。」


N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑥ (終)
→ N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑦


モンキーポッドとしましては、主立った出来事を中心に、世に周知する必要があると思われることについては、引き続き活動を行っていく所存です。

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