N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑦

N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑥」の続編です。
2020年10月にシリーズ記事⑥を公開してから、約1年が経過した。
(旧)N国党へは捜査当局のメスが入り、その他の裁判も連敗に次ぐ連敗、選挙も同様に連敗続きとなっていったことを見定め、一般の有権者への事実の浸透を目指した私の目的は概ね果たされたと判断し、ペンを置いていた。
しかし、今現在も立花孝志氏率いる(旧)N国党 は、新たな事件や大きな話題にこそならなかったものの、その本質は何も変わらなかったのである。
2021年10月、衆議院選挙を迎えた今、改めてこの1年間の動きを簡単にだが振り返っていこう。

※注1)以下、情報ソースへのリンクや画像などは、本記事のボリュームが大きくなってしまったため省略したものが多くあります。気になる方は関係者の発言や日付を各SNSやGoogle検索等でご確認ください。
※注2)一般個人を巻き込んだ個人情報開示請求等の裁判については、一般の方々への影響を考慮し、本記事では扱っておりません。

2020年10月以降1年間のまとめ

▼ 2020年10月

選挙ウォッチャー”ちだい氏”に関わる裁判で、”ちだい氏”が裁判に欠席したことで立花孝志氏が「逃亡した彼を探して撮影した人に10万円!(要約)」と一般人を煽り、お金欲しさに動いた一般人を”ちだい氏”宅へ押しかけさせ、無理やり撮影させるという騒動が起きた。”ちだい氏”は裁判は欠席したものの、普段通り自宅におり、夜間に外へ出たところ突然面識の無い2人がスマートフォンで撮影をしながら近づいてきたいう。
そしてその後、(旧)N国党 副党首 大橋昌信氏が、前途した一般人同様に”ちだい氏”へ嫌がらせともとれる行動に出る。
(参考:NHKから国民を守る党・動向チェック(#219)

「誹謗中傷を無くすために」と銘を打ち、立花孝志氏はツイッター等SNSでの自身に対する誹謗中傷(と思われる)発言に対し、個人情報開示請求を連発する。対象者に対し、「名前と住所を教えてくれて謝罪してくれたら10万円、名前と住所が無い人は30万円」で(手続きせず、裁判せず)和解に応じるとした。数人の対象者が和解に応じたとされているが、10月21日の会見でこれを「ビジネスチャンス」だと発言した。この発言を機に、立花孝志氏の”それ”は「ただの開示請求ビジネスだ」との批判が上がるとともに、「今まで散々他人を誹謗中傷(ともとれる)発言を繰り返しておきながら、いまさら何を」と呆れる者も多かったのである。

10月27日、「”ちだい”を詐欺で告発する」と言って立花孝志氏本人が柏警察へ向かったが、成果は得られず、その足でなぜか「取材にいく」と称して”ちだい氏”の自宅へ押しかけた。その道中で立花孝志氏は「冬のソナタは、NHKの関連会社に何かソフトを買ってきてくれと言って、買ってこられたものの中にあった(要約)」と語っている。
”ちだい氏”の自宅では、そのとき”ちだい氏”の相談を受けるため警察から刑事が来ている最中であった。その日、”ちだい氏”は面会を拒否した。
同日夜、”ちだい氏”に対してのパンフレット送付嫌がらせ犯人を(ほぼほぼ)特定したと発表した。
しかし、2021年10月現在、いまだこの事件は未解決である。

10月29日、「NHKから国民を守る党」という党名を「ゴルフ党」に変更する案があると発表された。これより前、2020年05月頃には「NHKとコロナの自粛から国民を守る党」への変更が検討されていた。

▼ 2020年11月

アメリカ合衆国大統領選挙に関し、立花孝志氏は「ドナルド・トランプ 当選確実」と自らの予想を発表。結果、ジョー・バイデン氏が勝利している。
2020年07月の東京都議会議員補欠選挙の際、選挙におけるインターネット投票の導入を強く主張していた立花孝志氏であるが、アメリカ合衆国大統領選挙における”いざこざ”を受け、「郵便投票やネット投票は十分に検討して導入しないといけない」「投票所に足を運んで投票する制度が如何に混乱が無い制度かということを痛感している」「投票所まで足を運んで投票するという今の日本の制度というのは、維持するべき」と、以前とは真逆の考えを述べた。

(旧)N国党 (元)公認予定者 川西康司氏が、「墓場あらしてやった!」のタイトルで、墓碑に乗り卒塔婆を振り回し「死んで当然じゃお前ら!」「生き返りてえか、おい〇○」「不謹慎ユーチューバーナンバーワン」などと終始、奇声を上げている動画を公開した。その他、「アフガニスタンのクソガキ、見てるか」と叫びながら菓子パンとおにぎりを踏み潰す場面や、戦国武将毛利元就の像の台座にのぼり、像を殴打する場面、神社の鈴縄にぶら下がり「コロナで全員死にますように」と祈願する等、不謹慎動画を作成した。
翌月の12月03日、礼拝所不敬容疑で逮捕された。川西康司氏は、迷惑系ユーチューバー「へずまりゅう」の弟子を名乗り、過激な動画をたびたび投稿、尊敬する人物に立花孝志氏を挙げている。
Jcastニュース

▼ 2020年12月

2021年01月から党名を「ゴルフ党」にすると発表していたが、12月04日、
「民主党」にすると発表された。すぐさま「民主党への変更はペンディング(未決定・保留)である」と立花孝志氏は付け加えた。
立花孝志氏との関連は不明であるが、「日本ゴルフ党」というものが設立され、党首は上杉隆氏が務めている。(その後の詳細は不明)

同日12月04日、東京都議選時にアベノマスクブラで話題を提供した新藤加菜氏(2021年03月に退職・離党)を衆院選広島3区への擁立を発表。

12月07日、菅野完氏から名誉毀損で立花孝志氏が訴えられた裁判で、菅野完氏の主張が認められ、22万円の支払いと該当ツイートの削除が命じられた。
立花孝志氏は、菅野完氏に対し「レイプ常習犯」と揶揄していた。その発言を名誉棄損として菅野完氏が提訴した裁判である。

同日12月07日、不正競争防止法違反(営業秘密領得)の刑事裁判で、立花孝志氏の共犯者とされた高久了被告に懲役01年06月、執行猶予03年の判決が言い渡された。

12月21日、党名を「NHKから自国民を守る党」に変更、届け出たと発表された。略称を「自民党」とする考えを示していたが、認められず、後に国家賠償請求裁判にまで発展するが、2021年10月の判決で全て却下されている。

▼ 2021年01月

森友学園問題で渦中の籠池氏一家と決別する。
当初は「寄付」として渡したと言っていた8,400万円を「条件付きの寄付」であったと主張、返金させた。
立花孝志氏は2020年03月、学校法人森友学園現理事長の籠池町浪氏との会食中、立花党首は「偽装結婚」を持ち掛け、「これは冗談ではなく本気で言っています。僕には彼女がいるけれども、彼女には内緒にして僕と結婚しましょう」と執拗に迫り、「僕と偽装結婚したら金銭的に楽になりますよ。そうでしょ」と寄付をちらつかせたという。この件に関し、後日上杉隆氏が(旧)N国党役員と立花孝志氏宛にさらに詰め寄る内容での質問状を送ったが、返答は得られなかったという。
時を同じくして、籠池泰典氏の保釈金として青汁王子こと三崎優太氏が貸し付けた500万円は、立花孝志氏が自分で貸し付けたと語った。

品川区議会議員 國場雄大氏が、離党。

▼ 2021年02月

02月05日、党名を「NHK受信料を支払わない方法を教える党」に変更。

NHK受信料訴訟(不払いの02か月分4,560円の支払い請求)の一審判決で、立花孝志氏への支払い命令が下された。立花孝志氏は、「裁判所とNHKの癒着、不当判決だ(要約)」として、控訴した。
(同年07月に東京高裁で敗訴)

(旧)N国党公認予定者に対し、誓約書の提出を義務付けた。
党の公認として立候補して当選した場合、後に離党する者は議員辞職を強要する(要約)といった内容であった。

▼ 2021年03月

03月01日、当時(旧)N国党 幹事長であった上杉隆氏に関する記事を FLASH が掲載、不倫等プライベートな部分を含む内容があり、一時上杉隆氏はその対応に追われた。立花孝志氏が党の責任者として釈明会見を開くも、上杉隆氏はその会見を欠席、後日に会見の場を設けるとされていた。
しかし、その後も上杉隆氏の釈明会見は開かれることは無く、痺れを切らした立花孝志氏は「釈明会見を開かないのは、間接的に党の名誉を棄損している」と主張、損害賠償請求で上杉隆氏を提訴した。
(同年08月に請求は棄却)

03月05日、(旧)N国党の広報を担当していた新藤加菜氏が03月末での退職・離党を発表

03月10日、週刊文春が「立花孝志ひとり放送局の株式を巡る詐欺のような行為(要約)」との記事を名誉棄損だとして、立花孝志氏が提訴した裁判で、東京地裁は訴えを棄却した。
(控訴するも、同年09月に高裁で棄却)

立花孝志氏が、「パチンコ党」を立ち上げ、2021年06月の尼崎市議選に候補者を擁立することを検討していると発表。宮川直輝氏を党首として設立はされたようである。(尼崎市議選は不出馬)

諸派党構想を発表。

03月25日、東大阪市議会議員 嶋谷昌美に当選無効の判決が下された。
嶋谷昌美氏は投票前に1ヶ月以上、川西市の住居で女性と一緒に暮らしていたと認定。東大阪市での電気、ガス代が著しく低かったことに触れ、「夏場の選挙でエアコンなどを控えたとは考えられず、本拠は東大阪市ではなかった」と結論づけられた。

03月31日付で上杉隆事務所と(旧)N国党のコンサル契約が解除された。

▼ 2021年04月

04月15日、(旧)N国党などがマツコ・デラックスさんと東京MXテレビに賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁 裁判長は請求を棄却した。

長野県で行われた参議院補欠選挙の際、政見放送で立川市議の久保田学が「N国党の広報部長のホーリーネーム・横山緑(中略)ポアしてもらっても構いません」など、かつてのオウム真理教を彷彿とさせる内容を発言し、批判を浴びた。

04月23日、新宿区議会議員 松田美樹氏は、公職選挙法が定める区内での居住実態が認められないとして当選無効を決定されたが、都の裁決取り消しを求めて東京高裁に提訴するも棄却、最高裁に上告していた。しかし「衆院選の立候補するため」として上告を取り下げ、高裁判決が確定した。

「ハゲ党」「諸派党」への党名変更を検討中と発表。

西村博之氏の過去の損害賠償裁判等に言及し、「裁判に負けてもお金を払わない、法律を守らない人」と糾弾し、アンチ”ひろゆき”氏の人々からの称賛を得ることに成功した。

▼ 2021年05月

05月12日、「立花孝志ひとり放送局株式会社」の株主総会がオンラインで行われた。そこで、2020年度の年商が283万円だったことが明かされた。前年は参院選に当選したことも影響し、YouTube広告収入等で4,558万円、実に、前年比94%減であった。2020年時点で「立花孝志ひとり放送局株式会社」は、「NHKから国民を守る党」から6,000万円以上の借り入れがあり、立花孝志氏個人でも6,700万円以上の借り入れがあるとされている。

立花孝志氏は、党名変更でさらに「特になし党」「既成政党を支持しない党」を検討しているとしていたが、05月17日、「NHK受信料を支払わない方法を教える党」から「古い政党から国民を守る党」に変更した。
「選挙の革命だ」と声高らかに「特になし党」「諸派党(構想)」を進めるとした立花孝志氏だが、類似する名称・構想はすでに過去の例が存在する。
2013年に設立された「支持政党なし」という政治団体があった。その政治団体は数度国政選挙に臨んだものの、国会議員を輩出するには至らなかった。
(参考:Wikipedia 支持政党なし (政治団体)

▼ 2021年06月

06月01日、公党のそれとは別に「NHKから国民を守る党」という政治団体が新たに設立された。代表は立川市議会議員の久保田学氏。
(代表は竹島けいた氏であるという説もあるが、詳細は不明)

つばさの党(旧オリーブの木)黒川敦彦氏が、立花孝志氏の諸派党構想への参加を表明。

06月11日、立花孝志氏がコ口ナウイルスに感染し入院。
入院前に自身が感染しているかもしれないとの自覚がありながら、街頭演説や市民との近距離での交流をノーマスクで行っていたことに非難の声が多く上がった。その後体調は回復し、21日に退院している。

06月13日告示の船橋市議会議員補欠選挙で、諸派党構想参加の5団体からそれぞれ1人ずつ出馬、そのポスターに方々から「市民を冒涜している」「税金の無駄遣い」「選挙ビジネス目的」等、大きな批判が飛んだ。
(参考:NHKから国民を守る党・動向チェック(#282)
団体名・立候補者は下記の通り。
・NHKから国民を守る党 神谷幸太郎氏
・不登校を考える党 渡辺聡一氏
・議席を減らします党 さいとうひろき氏
・動物愛護推進党 阿井健太郎氏
・HAGE党 小島憲次氏
全て落選。

06月15日、NHKの受信契約業務を妨害する目的で訪問員を無断で動画撮影するなどしたのは違法として、NHKが(旧)N国党と立花孝志氏らを相手取り損害賠償を求めた裁判で、東京地裁 裁判長は「訪問活動業務に対する妨害行為」と認定、同党と立花孝志氏らに330万円の支払いを命じた。
判決では、撮影が行われたのは立花孝志氏側が違法性を指摘する受信契約締結の場面ではないとして退け、「活動主体の政党が公党であることは正当化する要素たりえない」とも言及した。

06月28日、党名が「古い政党から国民を守る党」から「嵐の党」に変更された。これについては、一部のジャニーズファンからも非難の声が上がった。

▼ 2021年07月

07月04日に投開票の東京都議会議員選挙では、諸派党構想参加者も含め、(旧)N国党関係で6人が出馬。全員が落選した。
地区・立候補者・所属団体は下記の通り。
練馬区 松田美樹氏 嵐の党(推薦)
練馬区 須沢秀人氏 NHKから国民を守る党(わくちん党)
豊島区 井出恵介氏 NHKから国民を守る党(ジャックケイパー党)
大田区 片岡将志氏 嵐の党(推薦)(こころのやまい党)
葛飾区 黒瀬信明氏 嵐の党(推薦)(議席を減らします党)
葛飾区 根本良輔氏 つばさの党
[ 注 ] 嵐の党は(旧)N国党、NHKから国民を守る党は06月設立団体。

07月21日、党名が「嵐の党」から「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」に変更された。

07月27日、2019年09月の大阪府東大阪市議選で当選した「NHKから国民を守る党」所属の嶋谷昌美氏が市内に住んでおらず被選挙権がなかったとして、次点で落選した男性が府選挙管理委員会を相手取り、当選無効などを求めた訴訟で、最高裁が府選管による上告を棄却、議員の当選無効とした大阪高裁判決が確定した。

07月28日、2019年に議員会館の自室に設置したテレビの受信料を支払わなかったとして、NHKが02ヶ月分計4,560円の支払いを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は28日、一審に続き立花氏に全額を支払うよう命じた。
立花孝志氏は、「別の裁判でNHKから得た訴訟費用の請求権があり、未払い分を相殺する」と主張したが、裁判長は「相殺の主張には理由がなく、請求を認めた一審判決は正当だ」と退けた。

▼ 2021年08月

立花孝志氏のYoutubeアカウントが数日間新規投稿停止になる。
「メンタリストDaiGoさん発言とアフガニスタン国情勢について」というタイトルの動画が「悪意のある表現に関するポリシー に違反している」と判断された為です。と、立花孝志氏は説明した。

その他、特に大きな出来事はない。

▼ 2021年09月

自民党総裁選に関し、立花孝志氏が「小池百合子さんが次の総理大臣になると思う」と持論を展開。小池百合子氏については、昨年の東京都知事選挙の際に「小池さんはコ口ナにかかって辞任すると思っている」と立花孝志氏は繰り返していた。

09月23日、上杉隆氏が(旧)N国党 立花孝志氏との裁判での勝訴の判決確定証明が届いたとツイッターと自身のブログで報告。
上杉隆氏は、「多くの方からの「あんな人物とは関わらない方がいい」という忠告を聴かなかった私自身の判断ミスに他なりません。立花氏には厳格に対処し、日本社会へのお詫びとしたいと存じます。」と述べている。

翌月に予定されていた衆院選に関し、(旧)N国党が全国の議員(地方・落選者 含む)に諸派党構想への参加・(旧)N国党からの出馬等を懇願する書面を手当たり次第に送付していることが、受け取った方々のSNSでの報告で露見した。

▼ 2021年10月

10月07日、NHKへの不正競争防止法違反及び威力業務妨害、中央区議への脅迫の罪に問われた(旧)N国党 立花孝志氏の公判が東京地裁で行われ、検察側は懲役02年06月及び罰金30万円を求刑。判決は2022年01月20日。
不正競争防止法違反(営業秘密領得)で立花孝志氏の共犯とされた高久了氏に対しては、2020年12月に東京地裁が懲役01年06月、執行猶予03年の判決を下している。

同日、迷惑Youtuberで知られる「へずまりゅう」が(旧)N国党から参院山口選挙区補欠選挙に立候補。投開票は24日。

10月17日、上杉隆氏が(旧)N国党 立花孝志との裁判について、「選挙をカネ目当てとしか考えない卑劣な男の正体を不明を恥じてお詫びしながら明らかにします。」とし、説明動画を自身のYoutubeに公開した。

10月19日、第49回衆議院選挙公示日を迎えた。
(投開票日は10月31日)


以上がこの1年間の大まかな出来事のまとめである。
立花孝志氏の動画では「〇〇を訴えました」「〇〇と裁判をしています」などの主張は多々あるものの、それらも結果だけ後にわかればよいと私は考えているため省かせていただいた。
また、(旧)N国党関連の地方選挙も多く行われているが、注目度の低いものは(選挙関連は後述するため)上記では省いている。

では、上記時系列を分類して見ていこう。

2020年10月~2021年09月までの裁判と判決

▼ 12月07日
菅野完氏から名誉毀損で訴えられた裁判で敗訴
不正競争防止法違反の共犯者に懲役01年06月、執行猶予03年
▼ 02月17日
NHK受信料訴訟 東京地裁で敗訴、4,560円の支払い命令(控訴)
▼ 03月10日
週刊文春を名誉棄損で提訴した裁判で敗訴(控訴)
▼ 03月25日
東大阪市議会議員 嶋谷昌美氏に大阪高裁で当選無効の判決(控訴)
▼ 04月15日
マツコ裁判で敗訴
▼ 04月23日
新宿区議会議員 松田美樹氏の当選無効 高裁判決が確定
▼ 07月27日
東大阪市議会議員 嶋谷昌美氏の上告を最高裁が棄却
▼ 07月28日
NHK受信料訴訟 東京高裁で敗訴、4,560円の支払い命令
▼ 08月20日
上杉隆氏に対する損害賠償請求で敗訴

そして、判決ではないが
▼ 10月07日
不正競争防止法違反及び威力業務妨害、脅迫罪での求刑。懲役02年06月及び罰金30万円。

これまで幾度となく様々な裁判で負け続けている立花孝志氏と(旧)N国党の面々であるが、現在の党名にも使用されている「弁護士法72条違反」の裁判が頼みの綱となっている。
「弁護士法72条違反」については、立花孝志氏の主張は間違ってはいない部分もそれなりにあるように見える。だが、その他のところではどうなのだ、という話だ。

また、”選挙ウォッチャーちだい氏”絡みの裁判もいくつか進行中のようではあるが、”ちだい氏”自身が当事者ということもあってか、立花孝志氏が個人的に動画で語る以外その情報はあまり表には出てこない。そのため、本記事では詳細を記載するに至らなかった。(できなかった)

2020年10月~2021年09月までの党名変更

元々の党名は「NHKから国民を守る党」である。
本記事含むモンキーポッドの記事では、度重なる変更による読者の皆様の混乱を避けるため、そのままN国党、または(旧)N国党と表記しています。

10月29日、「NHKから国民を守る党」から「ゴルフ党」への変更案を発表。
12月04日、「民主党」への変更案を発表。
12月21日、「NHKから自国民を守る党」に変更
02月05日、「NHK受信料を支払わない方法を教える党」に変更
04月、「ハゲ党」「諸派党」への変更案を発表。
05月、「特になし党」「既成政党を支持しない党」への変更案を発表。
05月17日、「古い政党から国民を守る党」に変更
06月28日、「嵐の党」に変更
07月21日、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」に変更
そして2021年10月現在に至る。

立花孝志氏は、日本記者クラブで行われた衆院選党首討論で、「5回の党名変更は計画です。変更するたびにメディが扱ってくれるので。」と語った。
さて、皆様の目にはどう写っただろうか。

2020年10月~2021年09月までの離党者

※厳密には、「正式に党員になるという制度がないため(旧)N国党には離党というのは存在しない。(要約)」(立花孝志氏談)らしいが、本記事では便宜上「離党者」と表現する。

▼ 2021年01月
品川区議会議員 國場雄大氏
▼ 2021年03月
(旧)N国党 広報担当 新藤加菜氏 退職
▼ 2021年03月
幹事長 上杉隆氏が辞任(党は不受理としているがその後は不明)

2020年10月~2021年09月までの選挙

▼ 2020年10月18日投開票
愛知県 岡崎市議会議員選挙 はたやま浩一氏 落選
▼ 2021年01月24日投開票
岡山県 倉敷市議会議員選挙 越智寛之氏 落選
▼ 2021年01月31日投開票
東京都 千代田区議会議員補欠選挙 加陽麻里布氏 落選
埼玉県 戸田市議会議員選挙 黒瀬信明氏 落選
▼ 2021年02月07日投開票
群馬県 前橋市議会議員選挙 前田みかこ氏 落選
▼ 2021年03月28日投開票
三重県 伊賀市議会議員選挙 門田節代氏 落選
▼ 2021年04月11日投開票
群馬県 太田市長選挙 町田紀光氏 落選
▼ 2021年04月25日投開票
衆議院議員補欠選挙(北海道2区) 齊藤忠行氏 落選
参議院長野選挙区補選 神谷幸太郎氏 落選
参議院広島再選挙 山本貴平氏 落選
▼ 2021年05月30日投開票
北海道 千歳市議会議員選挙 中川孝行氏 落選
▼ 2021年06月20日投開票
新潟県 魚沼市議会議員選挙 大桃さとし氏 落選
千葉県 船橋市議会議員補欠選挙 神谷幸太郎氏 落選
千葉県 船橋市議会議員補欠選挙 渡辺聡一氏 落選
千葉県 船橋市議会議員補欠選挙 さいとうひろき氏 落選
千葉県 船橋市議会議員補欠選挙 阿井健太郎氏 落選
千葉県 船橋市議会議員補欠選挙 小島憲次氏 落選
▼ 2021年07月04日投開票 東京都議会議員選挙
練馬区 松田美樹氏 落選
練馬区 須沢秀人氏 落選
豊島区 井出恵介氏 落選
大田区 片岡将志氏 落選
葛飾区 黒瀬信明氏 落選
葛飾区 根本良輔氏 落選
▼ 2021年07月11日投開票
埼玉県 三郷市議会議員選挙 日高ちほ氏 落選
奈良県 奈良市議会議員選挙 竹島けいた氏 落選
高知県 南国市議会議員補欠選挙 上岡けいすけ氏 落選

以上がこの1年間の(旧)N国党関連の選挙である。(ステルス出馬等、派生団体からの出馬や諸派党構想参加団体からの出馬も含む)
お気付きになられた方も多いかと思うが、ちらほらと同じ氏名が出てきている。それは本記事(この1年間)に限ったことではない。ここで思い出してほしい、2019年の参院選後に立花孝志氏が主張していた「選挙ビジネス」のことを。それがあからさまに可視化されたのが、06月20日投開票だった船橋市議会議員補欠選挙である。

そして、皆様に注意して見ていただきたい点は、数ヶ月おきに地区を変えて選挙に立候補を繰り返している者が複数いることだ。
立花孝志氏は以前こう語った経緯がある。「この党の地方議員はガラクタばかり集めてしまった。議員になってお金が欲しいだけの人も多くいる。」その後、「もう地方議員はいらない。ガラクタはいらない。」と語るに至る。
さて、本記事ならびに過去の記事から何度も名前が登場している人物が、この1年でも繰り返し変わらず登場するのは、いったいどういうことなのか。
今一度、皆様にお考えいただきたい。

2019年の参院選以後、しばらくの間主張されていた「美男美女作戦」は、度重なる落選や続く裁判での敗訴もあってか、離脱者が続出し、企画倒れになってしまった。
(美男美女作戦の詳細については N国党・立花孝志氏の選挙戦略とは をご参照ください)
2021年10月、衆院選前に打ち出された策は「諸派党構想」なるものだった。
これまで立花孝志氏が強く主張していた「次は医者・弁護士がたくさん集まります」とはいったいなんだったのか。本番を迎えてみると、「公党が公認しますから自分で供託金払って自由に出てください。ただ、何かあっても責任は持ちません(要約)」である。

衆議院選挙の投票日は10月31日、2019年07月の参議院選挙から約2年と少しだが、これまでの(旧)N国党への有権者の判断が示される。


N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑦ (終)
→ N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑧ (最終回)


モンキーポッドとしましては、主立った出来事を中心に、世に周知する必要があると思われることについては、引き続き活動を行っていく所存です。

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