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大人の習い事のススメ〜ドラムを習い始めて

社会人になって、ドラムを習い始めた。

ミュージシャンを目指してるわけでもなく、バンドを組んでいるわけでもなく、音楽に関係ある仕事というわけでもなく、ただただ、ドラムをやりたくて、習い始めてここ1年ほどになる。

学生の頃から社会人でも何か趣味は持ちたいと思いながら、社会人始めたての頃は日々の忙しさに忙殺されてしまい、趣味を持つ余裕などなかった。最近ようやく余力が出てきたので、前から習いたいと思っていたドラムを1年ほど前から習い始めた。

大学時代に1年程度軽音サークルに所属していたので、一応ドラム自体には触れたことはある。ただ、サークルでは教え合うことも特になく独力で練習していたのと、軽音サークルの雰囲気に合わず、途中で離脱してしまった。

ドラムは好きだけど、道半ばで辞めてしまったこともあり、いつかちゃんと習いたいと思っていた。たまたま近くに音楽教室があったので、まずはやってみよう!と思って始めた趣味だったが、始めてよかったなと思う。

大人になってからの習い事をやってよかったこと、気づいたことなどを書いていきたいと思う。

私は過去、ピアノやお箏(こと)、アコギなどと、色々と楽器をやっていた。

ピアノは子供のときの習い事として、親に習わされるような形で始めた。正直あまりやる気はなく、普段はほとんど練習していなかった。たまーに、ちゃんと練習してからレッスンに行った日は、「今日は練習してきたんだね!」と言われるような感じだった。

箏は大学のサークルで始めた楽器だった。サークルメンバーも始めてやる人ばかりで、非常にハードルは低かったので、居心地はよかった。先輩後輩で教え合う文化もあったので、このサークルは4年間きっちり続けられた。

アコギはコロナ禍で家からあまり出れない時に暇つぶしとして独学で、YouTubeの動画などを見ながら練習していた。当時ハマっていたあいみょんの曲を練習していたが、正直ちゃんと弾けているのか分からない。

そして、最も最近始めたのがドラムだ。

まず、そもそもなぜドラム?と聞かれることも多いが、ギターという王道には行きたくない天邪鬼性質と、単純にアイテムが多くて難しそうで叩けたらカッコ良さそうなドラムに惹かれた。

今回はドラムが詳細にどうこうという話はしないが、ドラムを習い事としてやっていて、気づいたことやよかったなと思ったことを3つ、書いてみたい。

1. 好きなら良し、意味なんかなくていい。

仕事では対価をもらっている以上、意味のないことはできない。無駄なことをやっていたら、下手すると怒られてしまう。

この状況に慣れてしまうと、仕事外で好きなことをしていても「これって意味あるんだろうか」「このまま過ごしてていいんだろうか」とやたらと焦ってしまうことがあった。

ドラムを習い始める前は「バンドをやるわけでもないのにドラムやるってどうなんだろう?」とか「ミュージシャンになるわけでもないのにやる意味あるのか?」とか、誰に言われるでもなくそんなことを気にして、一人で尻込みしていた。

でも、始めてみたらとても演奏が楽しくて、レッスンが楽しみだし、やりたい曲がどんどん出てくる。レッスンで奏法や技法などを教わったことで、普段聴いてる音楽のドラムの聴き方も変わったりと、日々の生活のなかでも発見が増えている。

意義とか意味とかなくても、自分が「心から楽しい」というプラスの感情になるだけで大いに意味がある。好きなことを、好きなようにやっていいんだ、そう気づくきっかけになった。

2. 成長を感じられる。

最初は「うわー、全然できない!」となった曲も、練習するうちにだんだんできてきて、明確に成長したと実感を得られる。

私が主に演奏しているPopsやRockのジャンルのドラムの代表的な演奏には、8ビートと16ビートというパターンが出てくる。

8ビートと16ビートは楽譜的には良く似ている(もう少し詳細に書くと、ハイハットを1章節に8回叩くか、16回叩くかの違い)し、どちらかができれば両方できそうに思えるのだが、これがけっこう違った感覚になるので想像よりも意外と難しい。

私は8ビートしかやったことがない状態から、最近16ビートの曲に挑戦することになった。最初は全くできなくて「これはできるようになるのかな…?!」と不安になったが、家で毎日、数十分程度練習していたら、いつのまにかできるようになっていた。

レッスンで先生と一緒に演奏しても、テンポについていけるようになって、「わ、できるようになってる!」と感動した。

職種にもよるとは思うが、私の仕事上だとこういった明確な成長実感を得ることはなかなか難しい。

1ヶ月、1年と、定期的に振り返れば成長できていることもあると思うが、「これができた!」と明確に言えることがなかなか無い。「普段やっている自分の仕事って意味あるんだろうか?」「自分は成長できてるんだろうか…?」と日々不安になる。

学生時代までは受験や部活での結果など、明確な成長実感を得られやすい環境にあったと思う。大人になるとそのような機会も少なくなり、実際は成長はしてるにも関わらず、成長をうまく感じられずにモヤモヤしている人も多いのではないかと思う。

「最近、仕事で頑張りきれてないし、成長もしてない感じがするなー…」と思っていたのだが、ドラムで成長を感じられた経験を通して、自分では気がついてないけど、実は成長していることがあるんだろうなと気づけた。

3. 頑張れる自分がいることに気づけた。

「最近、仕事で頑張りきれてないし、成長もしてない感じがするなー…」と書いていた通り、頑張れていない自分に何となく負い目を感じていた。

仕事を頑張るにはどうしたらいいか、目標がないし、今自分は何をしたい、どうなりたいのか考えてみよう、でもその前に自分の強みとか整理したほうがいいかな…とか、色々とごちゃごちゃと考えていたら、結局進まずであった。

以前は仕事を一番に頑張っていたので、その他のことはできてなくてもいいか…、と思えていたが、仕事頑張れていない状態では、そもそも自分の存在価値自体を疑ってしまうようになった。

色々と本を読んだり、ノートに思ったことを書いてみたりとしていたが、まだ解決しきっていない。ただ、ドラムをやっていたことで、仕事はまだ力入れきれないけど、ドラムは楽しいし頑張れると気づけた。

もちろんドラムは仕事に直結しないし、ただの趣味ではあるのだけど、「好きなことなら、自分はまだ頑張れるんだな…」とも気づけた。

ドラムなら楽しくできると気づけて、今は頑張りきれてない自分も、何か環境を変えるなり何か要因を変えれば変わるのではないかと、希望を見出すこともできた。

思ったようにやるべきことができない時は、逆にやりたいことをやったり、思い出したりしてみると、やりたいことに変えることができるのかもしれない。(私も試行錯誤中ではありますが)

ここまで書いてみて、最初に尻込みしていたドラムも、やはりやってみてよかったと思えることばかりだった。「やりたいことは、今やるべし」という一言に尽きるなぁと思った。

ドラムをやる理由なんて何もないし、お金も時間もかかるのになぜ習うのか?、なんて聞かれたら答えは特にないのだけど、ただ「理由はないけど、やりたい」って思えること自体が実は価値あることなのかなと思った。

読んでいただいてる人の中でも、何かしらの好きなものがある人もいると思うが、「理由は特にないけど好き」という気持ちはぜひ大事にしてほしい。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

salar

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