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布袋寅泰氏のGUITARHYTHMⅢというアルバムの思い出


息を吸うように買うのはメロディックメタルでもそことはズレてミュージシャン買いをするところが、私の場合布袋寅泰とSTINGだった。
どちらもBOØWY、POLICEの時代から知っているのだが、その時には何かが琴線に引っかかりつつも、追うまではなかった。

STINGのことは今はおいておくとして、布袋寅泰氏のことは、1988年にはじめてのソロアルバム、ギタリズムIを出して、それでやっと単体のミュージシャンとして認識したのだった。

率直に言って、ファーストアルバムは酷い出来だった。素人が言うのも申し訳ないが、惨憺たる出来だったと言って良い。
どこがと言うと、まずヴォーカルが酷かった。それはそうだ、彼はギタリストであってヴォーカリストではなし、全編英語で「下手な英語を下手なヴォーカルで歌い、そのせいで持ち味のギターまで迷走している」状態だったからだ。

ただ、本当に意欲と気概はあった。
それにギターの骨子も。

だから2ndも買った。
2ndは本人の意向か、レコード会社の意向か、基本日本語の歌詞になって、ヴォーカルがちょっぴり上達していた😊

それでこれが重要なのだが、ギターのオリジナリティの、「布袋の音」が、格段に前面に出ていた。

好悪はあるとは思うが、私はこの、「布袋の音」のギターがすごく好きだった。
BOØWYの時に私の琴線に引っかかっていたものが明確化された二枚組だった。

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だから3rdを買った。
それがこの一枚だ。
相当に好きだった。
ヴォーカルは一応聴けるレベルまで達し😊、曲は布袋節で、ギターは完璧だった。

BOØWY時代とBOØWY時代のヴォーカルが好きな人には、好みには合わない可能性は大きいが、ライブに行って、ただ前奏のギターが鳴っているだけで、あ、この音はこの人だ、と思うミュージシャンは滅多にいない。

アルバムに入っていた
PRECIOUS DEALは、サビは延々とPRECIOUS DEALと繰り返し続けるその時期の布袋英語の限界みたいな曲だけれど

誰もが一度は何かと戦って
痛い目にあって知るべきことがある
負け犬のように泣くように吠えて
枯れるように死んで何処に意味がある?

これは当時よく聞いた。
誰もが何かと戦っている。



投げ銭歓迎。頂けたら、心と胃袋の肥やしにします。 具体的には酒肴、本と音楽🎷。 でもおそらく、まずは、心意気をほかの書き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを押しておいてほしい。