ロビンソン前の雨に

そういえば もうビルは変わったけど
いつも待ち合わせに使ってた ススキノ
ロビンソンと呼ばれる前にいたら
なぜか 会う日は決まって雨が降ってた

だから 寄るホテルはあなたの好きな部屋
タバコの煙が服に残る たったそんな時間

溺れるわけがないと思ってた
割り切って ただ抱かれて眠った
新しいビルの前で 私は今 雨の中 傘に触れ 思い出す

そういえば 私のせいじゃないけど
あなたはシングルになったって 聞いたわ
路面電車が一周したって
やっと あなたは1人になってくれたね

だけど あのホテルはもうなくなったのよ
自由な時間が増えたけれど 減った人間関係

二度と抱かれることはないのに
今日の雨が あなたを思い出させ
あの日の幸せの意味 私は今 雨の途中 唇が紫色

通りすがりの肩がぶつかるサラリーマン
そんな感じで なんとなく出会った運命の悪戯
悪魔か それとも天使か 私と遊んでたの?
悪魔か それとも天使か あなたと遊んでたの

いつか出会うことがあるのなら
私は知らない顔で過ぎるから
ロビンソン前の雨に 私は今 傘の中 音の響き 赤の他人

ロビンソン前の雨に 私の今 思い出と さようなら…

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