通学路

今日はなんとなくの気分で 私が進む通学路
自分を試すように 44km(きろ)の道を行く

大谷地までの道 新札幌(しんさつ)までの道
途中 猫の目に睨まれながら
迷わないようにバスの経路を辿った

イヤホンから流れるメロディー
未だに心で思い出せる
風も足元も痛くても 私でも歩いていい道
"朝"と"柚子"が交互に流れて
灼熱の道でも背中押す
私は私のままでいいんだと
少年から少女の帰路に満ちる

南郷18丁目の地下鉄 横目に乗らず通学路
南幌までの道を 北広島(きたひろ)経由で帰路に発つ

確実に田舎へ 辺りは田んぼだけ
大声で歌っても見られずに
自由を得た気がしたけど飽きる景色

イヤホンから流れるメロディー
今では聴いて懐かしむだけ
日当たりも良好の部屋で 浸る思い出があるだけいい
"速さ"が流れる耳もとでは
灼熱の道でも成り切れる
歌は自信と青春の窓口
少年から少女へと切り替わる

スズメバチが正面から突撃して来ても
反射神経で躱(かわ)す 慣れる痛みに踊りだす

イヤホンから流れるメロディー
青春時代に潜り込み
靄(もや)になった私が揺れる 陽炎みたいに艶がある
歌詞が重視された日々では
メッセージ性に鉛が取れた
重たくない足取りは気のせいも
少年から少女へと導かれ
私は それでも今も情けないまま
少年から少女への通学路

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